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発達性協調運動障害(DCD)とは?不器用=DCDなのか?

運動が苦手

  • ラジオ体操をしていると動きがぎこちない

  • 不器用だ

と感じる方はいますか?

そういう方の中には、もしかしたら、
「発達協調性運動障害(Developmental Coordination Disorder; DCD)」の方がいるかもしれません。

あまり聞きなれないかもしれませんが、海外の文献では、有病率5~6%とされているものが多いそうです。
小学校の30人学級ならば、2~3人はいる計算です。

発達性協調運動障害とは

私たちは日常生活の中で、いつも身体のどこかを動かしたり、止めたりしています。体幹、頭部、手足や指が協調して、目的のある運動をしています。
こうした協調運動は成長とともにより複雑なものへと発達していきます。

ところが発達性協調運動障害をもつ子どもには、麻痺などの運動障害がないにも関わらず、協調運動に困難さが見られます。

協調運動には、例えば、

  • 歩く

  • 走る

  • 姿勢を変える

  • スプーンですくって食べる

  • ボタンをはめる

  • 鉛筆で字を書く

などがあります。

発達性協調運動障害では、このようなことが全体的にうまく発達しないこともあれば、一部のみがうまくいかず、他は支障がないこともあります。
年齢相応の成長と比較して不正確、極端に運動が苦手、ぎこちないなど、いわゆる不器用といわれる状態です。

このように協調運動がうまく行えないために日常生活や学業、仕事等に支障をきたす場合にDCDと診断されます。

発達性協調運動障害のこまりごと

発達性協調運動障害は、

  • 自閉スペクトラム症(ASD)

  • 注意欠如・多動症(AD/HD)

  • 限局性学習症(LD)

に数10%程度併存することが多くあります。
そして大人になっても50~70%と高い頻度で残存すると言われています。

それぞれの発達障害の特性に加えて、DCDがあると、生活や学習、仕事での「困り感」が増えてしまいます。

例えば、適度な運動は、健康維持や仕事をする体力づくりのためにも大切なことです。
しかしながら、DCDのために運動が苦手で楽しめないと、運動習慣が身に付きにくくなります。

子供の時だけでなく、大人になってからも、心身共に健康な生活を続けていくことに影響が出てくるかもしれません。

不器用=DCDか? 仕事への影響は?

「私、不器用なんです」

  • 「以前の学校や職場で、不器用だと言われていました」

という方がおられます。

ただ、作業手順を分かりやすくしたり、作業のコツを少し伝えるだけで、それほど問題なくできるようになる方も少なくありません。中には水を得た魚のようにドンドン作業を進められるようになる方もいます。

そのような方は、仕事をするうえでは「不器用さ」よりも、

  • 作業方法が正しく伝わっていない

  • 分からないことがあっても確認できない

  • ミスをしても報連相ができない

など、いわゆるコミュニケーション力の方が課題なのかもしれません。

生活に支障があるほどの場合は、障害等に合わせた治療やリハビリ、サポート受ける必要があります。

一方で、「不器用だから」と避けてきた職種であっても、視点を変えることで可能性のある職種になることもあるかもしれません。

  • 仕事をするために必要なコミュニケーション・ビジネスマナー

  • 健康面・生活面の管理、プライベート時間の楽しみ方


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