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身体障がい者のための就労支援について

就労移行支援は、「障害者総合支援法」によって定められた障害福祉サービスのひとつです。一般就労を目指す障害者の方に対し、就職に必要な知識や能力を習得するための研修や就職活動のサポートを行います。今回は、就労移行支援事業所で受けられるサービスの内容や利用の流れ、身体障害者の方が就労移行支援事業所を利用するメリットなどについて解説します。

就労移行支援事業所とは

「就労移行支援事業所」は、一般企業への就職を目指す障害者の方が、働くために必要な知識やスキルの習得をサポートする通所型の福祉サービスです。

就労移行支援事業所で受けられるサービス

就労移行支援事業所では、大きく分けて「職業訓練」「就職活動のサポート」「職場定着支援」の3つのサービスが受けられます。

・職業訓練

就労移行支援事業所に通うことで、企業で働くために必要となる知識や能力、ビジネスマナー、日常生活の管理や健康管理などを身につけるための研修や職場実習などを受けることができます。

・就職活動のサポート

選考試験に向けた応募書類の作成や面接試験の対策、キャリアカウンセリングなど就職活動のサポートを行います。また、ハローワークや障害者就業・生活支援センター、障害者職業センターと連携して、適性に合った職場探しのサポートも行います。

・職場定着支援

就労移行支援事業所では、入社後から原則6か月は職場定着支援が行われます。定期的に職場を訪問・面談して、就職した障害者の方から仕事や人間関係の相談を受けたり、企業へ環境調整を依頼したりします。

就労移行支援事業所を利用できる対象

就労移行支援事業所を利用できるのは、次の条件を満たす方です。

・企業などへの就職を希望する方
・身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、障害者総合支援法の対象となる難病などがある方(障害者手帳を持っていなくても、医師や自治体の判断によって利用可能です)
・18歳以上65歳未満(ただし、65 歳に達する前の5年間障害福祉サービスの支給決定を受けていて、かつ 65 歳に達する前日まで就労移行支援の支給決定を受けた 65 歳以上の方は利用可能です)

身体障害者の方が就労移行支援を利用するメリット

身体障害者の方が、就労移行支援事業所を利用するメリットには、次のようなものがあげられます。

健康管理能力を身につけることができる

就職して働き続けるためには、健康管理が重要です。就労移行支援事業所では日常生活の管理や健康管理に関するアドバイスも行っています。また、就労移行支援事業所に通う習慣をつけることで、一般就労に向けて生活のリズムを整えることができます。

障害への対策を身につけることができる

一般企業で働く際には、身体の障害のため不自由に感じることや出来ないことがたくさんあります。就労移行支援事業所で職業訓練や職場実習を体験することで、これらの対策を身につけることができます。

また、「どのような配慮をして欲しいのか」「どのような環境だと働きやすいのか」や「どのような工夫があればスムーズに仕事ができるのか」といった自身の障害理解も深まり、企業に対して希望する配慮等を的確に伝えることができるようになります。

職場定着サポートもうけることができる

身体障害の部位や程度によっては、職場での配慮や支援が必要となるケースがあります。このような時には、障害者本人が周囲の人に理解や助けを求めたり、企業に対して職場環境の改善をお願いすることが大切です。しかし、本人の努力だけでは難しい場合もあります。就労移行支援事業所では、職場定着サポートも行っているので、働きにくいと感じた時には相談して支援を受けることができます。

身体障害者の方が就労移行支援事業所を選ぶポイント

就労移行支援事業所を利用できるのは、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、障害者総合支援法の対象となる難病のある方です。全国には約3,300か所もの就労移行支援事業所がありますが、就労移行支援事業所を選ぶ際には、自身に合った事業所を選ぶことが大切です。ここでは、身体障害者の方が就労移行支援事業所を選ぶ際のポイントを紹介します。

身体障害者向けのコースがあること

身体障害、知的障害、精神障害、発達障害では、障害の特性が異なるため、それぞれに合った職業訓練やサポートが必要です。また、身体障害者と一言でいっても、障害の部位や程度は人によって異なります。身体障害者福祉法では、「視覚障害」「聴覚・平衡機能障害」「音声・言語・そしゃく機能障害」「肢体不自由」「内臓機能などの疾患による内部障害」の5種類に分類されています。

就労移行支援事業所の中には、特定の障害に特化した事業所もあります。支援やサポートの内容は、事業所によって異なることがあるため、自身が必要とする支援やサポートを受けられるかどうか確認しましょう。また、車いすを利用している人は、事業所のバリアフリーの状況などもチェックしておきましょう。

身体障害者の方の就労移行支援実績があるか

就労移行支援事業所を選ぶ際には、実際に身体障害者の方の就職実績や職場定着支援の実績があるかどうかも重要です。実績が豊富な事業所は、より就職に向けた実践的なプログラムを組んでいたり、職場定着支援のノウハウを持っています。

なお、就労移行支援事業所では、就職活動のサポートも受けられますが、直接企業を紹介するなどのサービスは行えません。就労移行支援事業所と合わせて、障害者の就職や転職に特化してサポートしている「atGP」などのサービスも利用してみましょう。


より豊かに、当たり前に人生を楽しめるように。
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川越市就労移行支援、川越市就労継続支援A型、計画相談支援。

一般社団法人ciel グリーンピースファクトリー


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