見出し画像

「ボヘミアン・ラプソディ」地上初放送記念、クイーン記事のお蔵出し

画像1

「AERA in Rock クイーンの時代」の売上を上げてくれたのは、↑池田理代子先生のぬりえのおかげです。ありがたや、ありがたや。(カラーリングは私です)

 本日(6月4日)、映画「ボヘミアン・ラプソディ」が地上波で初放送されるというので、過去に書いた「ボヘミアン・ラプソディ」とクイーンがらみの記事を引っ張り出してみました。

その1☆フレディに号泣! 関係者も驚くクイーン映画「ボヘミアン・ラプソディ」旋風 (AERA2018年12月3日号)

号泣して「書かせて!」と談判した記事。TOHOシネマズ日比谷の応援上映初回も取材。今から思うとお通夜のようなおとなしさ。ここから怒濤のクイーン祭り。ヒットするとは思ったけど、このときは、まさかあんな社会現象になるなんて、予想してませんでした。

その2☆前編/クイーンが日本の少女に開けさせたセクシャリティーの扉、後編/初代クイーン世代女子の“怨念”がブーム再燃の原動力(AERA2018年12月17日号)

「ボヘミアン・ラプソディ」のヒットに気づき、あちこちで記事が出てきて相乗効果で注目度もアップしていった頃の記事。でも、ヒゲフレディの頃からの話が多くて、初来日のあたりの話が足りないんじゃない?と気になっていました。この記事は、クイーン関連のなかでも、私が一番、どうしても書きたかった記事です。初代ファン世代のライフストーリーを盛り込みたかったのです。

なぜなら、70年代から80年代に10代から20代を過ごした層が、サブカル文化の初期を支えてきたから。でも女性の多くが家庭に入ってしまいました。彼女たちも社会を支え、とても大切な役目を果たしてきたのに、専業主婦になったことで、抱えている思いや考えを社会に向けて発信する機会が少ない、とずっと気になっていたのです。ボラプのヒットをきっかけに誰かが書くかなーと思っていたのですが、誰も書かかない。「あら?じゃあ、アタクシですか?」と思って、書いた次第です。

取材に対応してくださった全員にいつも感謝しているのですが、クイーンに関する一連の記事については、住む場所は違っても、似たような青春を過ごしていた同世代の友人やクイーンファンの方たちの協力には、とくに心から感謝しています。みんな、頑張ろうねという気持ちを込めて!

ちなみにWebのタイトルは、私がつけたんじゃないですー。「怨念」なんて表現されてスイマセン!

その3☆東郷かおる子が感じた「フレディはもう長くない」 クイーン終焉の予感(AERA2018年12月17日号)

紙の「AERA」ではその2のコラムとして掲載された記事。「ミュージックライフ」を愛読していた私が、まさか東郷かおる子さんに取材するなんて、あの頃の自分に教えてやりたいです。

この頃、クイーンに導かれてるのか?と思うくらい、あれよあれよと縁がつながっていきました。1本目の記事(その1)を書いた直後にフレディの追悼式イベントがシンコーミュージック・エンタテイメントさんのTwitterで知って、「取材したい」とお願いしたら快諾していただいたのです。確かイベント前日の夜だったと思います。ドタバタでカメラマンも手配してもらって、という状態。その後もシンコーミュージック・エンタテイメントさんには、本当によくしていただきました(今も、です)。追悼式イベントが縁で、東郷かおる子さんに取材ができることになり、AERA別冊の「AERA in Rock」の企画にもつながっていったところがあります。

その4☆「AERA in Rock クイーンの時代」発売(2019年1月29日発売)

編集長と半ば冗談で「久しぶりにAERA in Rock作ろうかー」なんて話してたら、企画が通っちゃって、デスクと私、ライターの赤尾美香さん、浅野裕見子さんもスタッフに加わり、突貫で作ることに。池田理代子先生のぬりえもシマあつこ先生の新作漫画も、本当によく入ったと思ってます。編集作業は、ほぼロック元少女たちの部室状態。Amazonレビューに「AERAの同人誌」と書かれてましたけど、サーセン、その通りです。

ですが、作り手が「コレ、面白いでしょ、見て見て!」って作らなきゃ、絶対に読者に面白がってもらえない。それも全方位に満足してもらうものは、相当に難しい。好みが違うから、面白いことも生まれるし、その分野を追求していく深さも生まれると思っています。

とはいえ、売れてよかったです。お買い上げくださった皆さま、本当にありがとうございました。まだ販売しておりますので、これからのご購入もお待ちしております。

その5☆「腹が立つのに涙が…」 生粋のクイーンファンの映画「ボラプ」への思い(AERA2019年2月4日)

年を越しても続くボラプ旋風。AERAムックが発売になるまで人気が持ってくれ、と願っていたのですが、それどころか年を越してからのほうがTVが取り上げる機会が増えて、もっとすごいブームになっていきました。本当に驚くしかなかったです。むしろ、古参のなんちゃってクイーンファンとしては、逆に「え?なんで?」って思ったくらいです。

そんな疑問もありつつ、再び映画の観客に取材したのが、この記事。この頃になると、時系列の入れ替えなど史実と違うことが話題になることも。フィクションとしての描き方に違和感を持つ方でも納得させられるくらいの出来だった、ということが書きたかったんですけど、なかなかそう捉えてくれない方もいたようで、「原稿書くのって難しい〜、トホホ」と思い知らされました。

その6☆止まらぬクイーン「ボラプ」旋風 「8ビートギャグ」シマあつこさんも応援(AERA2019年3月4日号)

80年代のロック少女にはおなじみの漫画家、シマあつこさんのインタビュー記事です。「AERA in Rock」にクイーンの新作漫画を描き下ろしていただいていたのですが、担当ではなかったので、私は初対面でした。なのに、あまりに楽しくて2時間もお話ししてしまったという。(通常、インタビューは写真撮影も含めて1時間程度)

「人の目や年齢なんか気にしないで、好きなことをやればいいんです」とシマ先生に励ましていただいたことは、今も心の支えです。

シマあつこ先生のTwitterアカウント→ @8beatgag

その7☆「ボヘラプ」BD&DVD出荷が100万本!? 劇場公開が続くのに販売も「絶好調」なワケ(AERA dot限定 2019年4月19日掲載)

この頃になっても応援上映は人気だし、劇場公開はまだ続くという、本当に新作映画の上映セオリーからすると、あり得ない展開でした。私は先行で発売になっていた英語版をアメリカAmazonで購入し、日本版も予約完了!すっかりクイーン関係のことはファンモードになっていたのですが、「取材に行ってきて」ってことでライターモードにスイッチをチェンジ。円盤発売のイベントにもお邪魔したのでした。

気持ちのいい夜で、新宿伊勢丹の屋上でずーっと上映すればいいのに、と思ったくらいです。来場者への特典は、本編ではカットされた「愛という名の欲望」を加えたライブ・エイド完全版の上映でした。

Webに掲載されたとき「ボヘラプ」と略されてたのをすっかり見逃してたもんだから、総ツッコミを受けました。ごめんなさい。Webでも記事がいっぱいあるから、なかなか訂正してもらえないんです。

その8☆難題だったフレディの「幻影」 クイーンが来日公演で魅せた、亡きスターへのリスペクト(AERA 2020年2月10日号)

まさか来日するとは思わなかったクイーン+アダム・ランバート。埼玉アリーナ初日だけなんとかチケットを確保し、ほくほくしていたら、編集部から、「行くの?じゃあレポ書いてよ」と言われてしまう。いいんですけど、仕事が頭にあるとおちおち楽しめないんですよ。思う存分、楽しみましたけどね。

埼玉だけでいいかなと思っていたのですが、見たら、もう一度、どうしても見たくなって、急きょ、ナゴヤドームのチケットも手に入れて、仕事をほっぽり出して見に行きました。

QALの来日公演の記事で、どの媒体もほぼ同じ写真になったのは、公に使える写真が限られていたからです。今は写真の権利関係も相当に厳しいのです。


その9☆フレディ「白鷺ルック」が伝えるステージの激しさ クイーン展ジャパン開催秘話(AERA 2020年2月10日号)

クイーン展も初日のプレス公開に行くことができました。TVクルーやWeb媒体が多くて、紙媒体の私らは肩身が狭かったです。雑誌業界の哀しさです。フレディの「白鷺ルック」の衣装が本当に細身で驚きでした。貴重な動画も。

この頃には、新型コロナの影響も出始めていて、マスクをかけながらの取材に。クイーン展は東京のあと横浜、大阪が予定されていて、名古屋はこの頃には決まってたかなぁ。とにかく展示会スタッフの方たちと、「無事に全部、回れますように」と言い合った覚えがあります。ああ、それなのに……。


その10☆クイーンブームがいまだ熱い チケットは10分で完売!ファン興奮のイベントとは(グラビア)、結成50年“クイーン愛”が止まらない! 初来日から続く日本との不思議な縁とは(白黒ページ1)、クイーン人気は大人の女性の熱気で続く?「フレディと一体化したい」とコスプレ挑戦も(週刊朝日 2021年5月7-14日合併号)


2021年だし、コロナ禍だし、さすがにもうクイーンの記事は書かないかなぁ、と思ってたら、ありました、「クイーン・デイ」。参加できる人数が絞られてしまった上に、羽田空港の国際ターミナルは閑古鳥が鳴きまくり。でも、ファンの方たちの熱気がすごくて圧倒されました。


それにしても並べてみると、けっこう書いてましたねー。音楽ライターさんとは違う視点からですが、こんな記事でも今晩の「ボラプ」上映のにぎやかしにお使いください。

仕事に関するもの、仕事に関係ないものあれこれ思いついたことを書いています。フリーランスとして働く厳しさが増すなかでの悩みも。毎日の積み重ねと言うけれど、積み重ねより継続することの大切さとすぐに忘れる自分のポンコツっぷりを痛感する日々です。