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native | FIELD assistant

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NPO法人フィールドアシスタントがお届けする、世界各地の人たちに暮らしの知恵を求めて話を聞くポッドキャスト「ラジオネイティブ(radio native)」を公開中。このマガジンは… もっと読む
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#熊本

nativeとは

厳しい環境の中にこそ、美しい暮らしがある これは極地建築家・村上祐資の信念だ。地球上で「極地」と呼ばれる場所は、牙をむいた自然が目の前に迫り、人を容易には寄せつけない。だが、そんなところでも人は暮らしを続けている。日本の南極観測隊はもう60年以上、雪と氷の地で暮らしをつなぎ続けてきた。富士山の山頂で観測を続ける人、あるいはヒマラヤのベースキャンプで登山家を見守る人たちもいる。村上はそんな場所に出かけては、もう1000日以上、暮らしてきた。建築家としての関心は、極地の暮らしのな

今、どのステージにいるのかを意識することの大切さ

個ではなくチームとしての位置今井 今回で67回目になりました。普段はゲストをお呼びしてお話を伺っていますが、時々ゲストとの話を振り返る回をはさんでいます。前回の振り返り以降、5人の方にお越しいただきました。この間で僕らにとって初めての試みだったのは、2人のゲストに同時にお聞きしたり、2シリーズ連続で同じ会社の方に出ていただくことでした。 1人は愛媛県今治市のしまなみ野外学校で野外教育活動をされている木名瀬裕さん、がってんさんとお呼びしていました。それと北海道の天塩川でカヌーガ

伝統を守るための、新たな挑戦

自分好みのアレンジを可能にする「ふりかけ」今井 フタバさんは熊本ですが、日本全国各地にふりかけ屋さんがあると聞きました。いま、ふりかけ業界の方の間ではどのような話が出るんでしょうか。 安部 コロナの前は、年に2回くらい業界の集まりがありました。集まった時は業界としての共通の課題は何かみたいなことを話します。各社同じような悩みがあります。ここ最近で言えばいろんなものが値上がりしてますので、おそらくこのタイミングで会が開かれると、各社さんもそういったところが悩みだねっていう話に

食に豊かさを与えてくれる友だち、それがふりかけ

愛されているからこその責任今井 私も以前熊本に行った時に、どんなスーパーに行ってもフタバの「御飯の友」を見かけたんですけれど、食べてる人たちの声は、どういう声が届いているでしょうか。 安部 「昔からよく食べてるよ」っていう話はよくいただきます。私も熊本に来てまだ10年なんです。でもいろんな人とお話しする機会があると、「御飯の友」って言うと「知ってるよ、昔から小さい頃から食べているよ」とか、あとはお子さんをもつお母さん世代の人から「子供が白いご飯だけじゃ食べないんだけど、これ

カルシウム不足を補うサプリ? ふりかけ誕生の秘話

ふりかけの元祖、フタバの「御飯の友」 村上 突然ですがみなさん、最近、ふりかけを食べていますか? ふりかけの発祥の地をご存知でしょうか。実は熊本なんです。「御飯の友」というふりかけが元祖になるんですけど、そのふりかけを、大正2年からとうかがっていますが、100年以上前から作り続けている株式会社フタバの代表取締役・安部直也さんにお話を伺います。 今井 さっそくですが、フタバの「御飯の友」はふりかけの「元祖」なんですか。 安部 全国ふりかけ協会という団体があって、15社ほど加

【読むラジオ】#024 見えてきた、暮らしをつなぎ続けるヒント

視野を広げ、ネイティブの視線で見てみる今井)前回と今回は改めてこの「ネイティブ」って何なんだろうということを村上さんと私の方で話をしています。前回はカンボジアから始まったこのシリーズについてふり返りましたが、スペシャルな出来事ではなく、日常みたいなところにキーワードがあったと思うし、変わらないもの、不変のことに注目していくべきなんだろうなと思いました 。 村上)驚くほどって言ったらあれですけど、何に時間を割いてる、重きを置いてるのか、みたいなところで、ゲストのみなさんがあら

【読むラジオ】#018 思い通りにならない。そこでもがくのがこの仕事だった

同じ撮影現場は二度とない 今井)熊本で報道の最前線で取材をされている NHK の河村信さんに、極地建築家・村上祐資さんとお話を伺っています。今回で最終回です。今回は河村さんの個人的なことについてもお話伺いたいと思います。河村さんはそもそも、どうして報道の世界に入ったんですか? 河村)海に関わる仕事をしたいということで、 NHK に水中の取材班というのがあることを知ったんです。報道というのは後付ではあったんですけど、子どものころからいろんな所に行ってみたいとか、いろんな人の話

【読むラジオ】#016 私しか伝えられない「リアル」

増えたツール、新しい表現今井)前回から熊本市内で NHKの報道の最前線で活躍されている河村信さんにお話を伺っています。河村さんは20年前に報道の現場に入ったそうですが、メディアをとりまく状況は、当時とずいぶん変わったと思うんですけれども、当時の印象はどうでしたか。 河村)20年前は今みたいに SNS とかスマホとかが普及していなかったので、皆が発信者ではありませんでした。なので「自分たちが行く環境などを、ブラウン管の向こうにいる皆さんにお届けしよう」という意識が強かったです

【読むラジオ】#015 もう一度見たい、あの風景を求めて

追い続ける熊本豪雨今井)この番組は「ネイティブ」を知る様々なゲストをお呼びして、「暮らしをつなぎ続けるためのヒント」について極地建築家・村上祐資さんとともにお話を伺っています。15回目となる今回、新たなゲストをお招きします。村上さんからご紹介お願いできますか。 村上)はい、今回は熊本から登場していただきます。NHKの報道の最前線で撮影しつつ、ドキュメンタリーや、潜水の映像を専門に撮り続けている河村信(まこと)さんです。この世界というのはカメラを持って、目の前で色んな事が起き