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NPO法人フィールドアシスタントがお届けする、世界各地の人たちに暮らしの知恵を求めて話を聞くポッドキャスト「ラジオネイティブ(radio native)」を公開中。このマガジンは… もっと読む
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2022年1月の記事一覧

自分も作ってみて分かる、野菜農家さんの想い

畑の様子を知って調理をする今井 前回までたくさんの生産者さんとのつながりのお話を伺いましたが、金子さんの義理のお父様も野菜を作ってらっしゃるんですか。 金子  自分たちの家で食べる分の野菜とお米を作ってます。 村上 どんなお野菜ですか 金子 冬は大根、野沢菜、ほうれん草など。春から夏はレタス類、じゃがいも、なす、ピーマン、トマトなどなど。秋はさつまいも‥‥、いろいろ作ってますね。松本の伝統野菜「松本一本ねぎ」という太い曲がりねぎがあるんですけど、これはお義父さんがずっと

野菜だけでなく農家さんの物語も届けたい

地域の農家さんとつながる今井 金子さんが松本でワクワクする所って、どんなことですか? 金子 松本には4年前に移住してきたんですけども、暮らすようになって感じたのは、野菜がとにかく美味しい。そして農家さんとの距離が近いことがすごくありがたい環境だなと感じています。 村上 松本でよくとれる野菜にはどんなものがあるんですか。 金子 毎年11月くらいになると松本一本ねぎという伝統野菜の収穫が始まります。春と夏、斜めに植え替えをすることで白ねぎ部分が太くなって曲がるんです。火を入

食材、器、調理道具にもこだわった小さな食堂「アルプスごはん」

定番の一品に季節の野菜を添えて今井 前回まで信州・松本の柳沢林業の原薫さんからお話を伺ってきましたが、今回も同じ松本からご登場いただきます。村上さん、紹介お願いできますか。 村上 長野県松本市で「アルプスごはん」という食堂を営む金子健一さんです。その土地で採れたものを非常に丁寧にお仕事されて、ごはんを出される金子さんです。僕も何度か食事をいただいているんですけど、食べた後に体が喜ぶ感じがするんです。やっぱり食べ物って元々はその土地から生まれた命です。僕は命をどうこうって、も

林業を通して出会った「自然(じねん)」という言葉

昔を知る山の職人との出会い今井 そもそも林業に出会ったきっかけはどういうところだったんでしょうか。 原 私は大学の専攻は化学系だったのですが、生物系の人たちが受講する「樹木学」を3年生の時に興味があって受講させていただきました。なかでも私が一番興味を惹かれたのが民俗学的というか、日本には様々な木が生えてるんですけど昔の人たちがその木の特徴を捉えて、いろんな道具や器具を使い分けてたっていう話がすごく面白くて、樹木学の実習に連れていってもらったんです。それが後々林業をすることに