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NPO法人フィールドアシスタントがお届けする、世界各地の人たちに暮らしの知恵を求めて話を聞くポッドキャスト「ラジオネイティブ(radio native)」を公開中。このマガジンは… もっと読む
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2021年7月の記事一覧

【読むラジオ】#021 引き継いだ、小笠原を守る熱量

再拡大した野猫今井)今回は小笠原の「ネイティブ」の人たちについてお話を伺いたいと思います。貴重なアカガシラカラスバトを守るために小笠原の人達がとった道というのは、鳥だけでなく、原因であった野猫も守る道だったということです。この辺りから伺っていきたいと思います。 有川)今小笠原で外来種として一番脅威なのは野猫です。それは鳥や昆虫などを襲うからです。島からとにかく排除しなくてはということになったのですが、島の中から「猫を守って」とい声が上がって今の動きがあるわけでは実はありませ

【読むラジオ】#020 小笠原へ移住して分かったこと

活気に満ちた「若い島」今井)小笠原諸島にくらす貴重な鳥、アカガシラカラスバトの保護をめぐる動きと小笠原の暮らしを長年取材されているライターの有川美紀子さんに、元南極観測隊越冬隊員の村上祐資さんと一緒にお話を伺います。 前回、この鳥の保護活動に島の人が一丸となって取り組むきっかけとなったのが島で開いた国際会議だったという話を伺いました。 村上)僕は、聞けば聞くほどやっぱり不思議だなっていう感触が今も残っていています。その会議をきっかけに、どうしようかと皆さんが話し合われて、少

【読むラジオ】#019 気づいたら40羽 あかぽっぽを守れ

アカガシラカラスバトという希少種 村上)今回から登場いただくのは、人と自然のつながりを、特に小笠原諸島をフィールドに取材し続けているライターの有川美紀子さんです。有川さんは『小笠原が救った鳥 アカガシラカラスバトと777匹のネコ』(緑風出版)という本を書かれているんですけれども、アカガシラカラスバトという、通称「あかぽっぽ」と呼ばれる絶滅が危惧されていた鳥が増えていく過程で、人間がその鳥とどう関わってきたのか、その絶滅を危惧するきっかけになってしまったのが人間が島に持ち込んだ

【読むラジオ】#018 思い通りにならない。そこでもがくのがこの仕事だった

同じ撮影現場は二度とない 今井)熊本で報道の最前線で取材をされている NHK の河村信さんに、極地建築家・村上祐資さんとお話を伺っています。今回で最終回です。今回は河村さんの個人的なことについてもお話伺いたいと思います。河村さんはそもそも、どうして報道の世界に入ったんですか? 河村)海に関わる仕事をしたいということで、 NHK に水中の取材班というのがあることを知ったんです。報道というのは後付ではあったんですけど、子どものころからいろんな所に行ってみたいとか、いろんな人の話

【読むラジオ】#017 地域を愛し続ける人たちの源泉について

どう撮るかよりも、何を撮るかだ今井)ラジオネイティブでは毎回、ネイティブな人たちを知る様々なゲストをお呼びして、暮らしをつなぎ続けるためのヒントについて、極地建築家・村上祐資さんとともに、お話を伺っています。今回も、熊本で報道の最前線で取材をされている NHK の河村信さんにお越し頂きました。  河村さんは特に潜水の撮影をされるということですが、潜水をされる時は各地の本物たちに密着して潜るということですが、どういう方に魅力を感じてアプローチするんですか? 河村)私の会社は