さみだれ

  ヘッダーは雨上がりの、学校の帰りに見えた夕陽です。
今日で約一年なので、ここに書き留めておきます。
わかる人にしかわからない、わかる人もわからない、自分だけの記念日です。

  1年前の今日はどんな日だったっけ、っていうことを思い返すとかなり解像度あがりますね、思い返していきます。
1年前の今日はきっと白月は最高に笑ってましたね。笑顔でした、心から。昏いことを描くわけじゃないけど、これもきっと「今」を生きるために必要な記憶だから。

  当時の日記に、「今が最高に楽しい」的なニュアンスで描かれているのを見て、1年前の自分は始まったばかりの高校生活を全力で楽しんでたんだなぁ、なんて思いますね。その後何が起こるのかも知らずに呑気に新しい環境と日常と、人の中でのうのうと息してました。
憧れの制服を纏えていることが嬉しくて、朝が来るのが待ち遠しかった。新しく出来た友達に会うのが楽しみで、会いたいから学校に行ってた、って言ってもおかしくないくらいに「今」の生活が好きだった。

  そんな時に出逢ったひとりの人がいる。その人は私の前にはもういないし、共にした時間は2ヶ月ととても短かったけど、誰とも比べものにならないくらい濃い、濃密な時間を過ごしたと思う。そう思いたい。
偶像でも幻でもなかった。交わした想いと言菜は確かにそこにあった。その人はこんな小さな日のこと、使えてやしないかもしれない、だけどわたしはあなたに出逢ってしまったんだ。

  今更追いかけるとか、情けない真似とかはしない。だって今は好きですらないんだから。

5月です、今月も嶺葉をよろしくお願いします。