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千里の道も一歩から

 やはり、自分の特技で生きる時代になってきたのか、と思う。
 私は秋に結婚を控えているが、それまでの間に出来る仕事を探している。しかし、中々見つからない。
 2年ほど前からコロナ禍が緩和され、今までコロナで失業したりして家に籠もっていた人たちが求職し始めて、ここ2〜3年で派遣の仕事が急激に増えたような気がする。
 私自身も、この急なコロナ緩和の激流に呑まれた一人で、約5年間誇りを持って従事していた結婚相談所の総務事務の仕事を突然切られた。
 それから10社以上、ハローワークで仕事を探し面接にも何社か行ったが、昔のようにはなかなか決まらず、行きつけの天珠のお店の店員の女性から、ハローワークだけでは心細い筈だから、派遣でも仕事を探したほうが良いと勧められた。
 派遣の仕事探しは、最初は色々なお仕事のコーディネーターさんにも付いてもらって、大変有り難かった。すぐに仕事を見つけることが出来た。その仕事は、コロナの給付金を受ける人たちの状況を画面上で次々チェックしていく仕事で、私には合っていたので、2ヶ月の短期の仕事だったが、5ヶ月続けることが出来た。しかしそれ以降が最悪だった。次々受かるが、みんな「仕事があなたには難しいと懸念する」という理由で、2ヶ月で切られ続けていた。私は始めて、派遣で働く厳しさを知った。派遣は結局、人間性ではなく、仕事が出来るか出来ないかで判断されてしまう。どんなにやる気があり一生懸命だったとしても。
 私は一つの会社に腰を落ち着けて長く働きたかった。そして60歳になったら、感謝状を貰って定年退職したかった。これから結婚して他県に行っても長続き出来る直雇用の仕事を探すつもりだが、今はもう時代そのものが「長く定着」とか「地道に仕事をしていく」とかそういう安定性を求めない時代になってしまっているのだと思う。
 私はこのままこんな時代に翻弄されたくはないし、折角、詩や色々な文章を書いているのだからそのスキルを活かせるような仕事がしたいと、前々から思っていた。
 私は複数のSNSと、ブログもやっている。その某ブログで収益を得るための審査を受けたら、何と今日審査が通って、今日から私はプロのブロガーの仲間入りを果たした。アマゾンやユニクロ等での本やファッションの紹介文を書いていく仕事だった。流石、すぐには収入には繋がらないが、毎日毎日、5〜10件の紹介文のブログを書き続けていく。それが仕事だ。
 フツーに働いている人たちから見たら、「お金にならない」とか、「時間の無駄だ」とか言ってくるようなシニア世代がわんさかいることは知っている。しかし、私は「書く」ことが好きだし、それしか殆どやってこなかった人間なので、どんな小さな仕事でも着実に地道にやっていく。千里の道も一歩から。なのだから。

 

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