【 MTG:パイオニア】これから青単スピリットを組む貴方に【〜機械兵団の進軍:決戦の後に】
1.はじめに
パイオニアは禁止改定ありませんでしたね。
スタンダードは激変しそうですが、パイオニアは何も変わらないので、2023年5月30日時点での【青単スピリット】について語ります。
基本的なプレイングに関しては以前書いたので、今回はより踏み込んだ内容となります。https://note.com/fgo_otaku/n/n39e56134dc78
2.それでも【青単スピリット】使いますか?
このnoteを読む方は【青単スピリット】に興味がある方、もしくは【青単スピリット】を使っている方を想定しています。
【青単スピリット】に興味があり、組むか考えている方に最初にお伝えしたいことがあります。
率直に言えば、【青単スピリット】は出力の低いデッキです。
【緑単信心】がカードパワーで相手を蹴散らす重戦車のようなデッキとすれば、【青単スピリット】はレイピアのように繊細な、否、竹槍のように貧弱なデッキです。
それでも【青単スピリット】を使いますか?
あまり言及されませんが、勝つことを大目標にしてカードゲームする場合、最も重要なのはデッキ選択です。
プレイスキルの研鑽は、“正しいデッキ選択”を行った際に機能するものであり、“間違ったデッキ選択”を行えば、どれだけ努力しても(通常は)無意味です。
具体例を述べます。
私が【イゼット天啓(スタン)】を使用していた際、対【黒系コントロール(スタン)】の勝率は9割を超えていました。明らかに異常な数値です。
何故、こんなことが起きたのでしょう。
私が世界で1番MTGが上手いプレイヤーだから?
残念ながら、そうではありません。
私が勝てたのは、対戦相手のおかげです。
対戦相手が【黒系コントロール(スタン)】という“間違ったデッキ選択“を行われなければ、私はもっと負けています。
さて、何故、【黒系コントロール(スタン)】は“間違ったデッキ選択”だったのかを分析しましょう。
この時代の【黒系コントロール(スタン)】は大量の除去で序盤を凌ぎ、フィニッシャーで蓋をする由緒正しいボードコントロールデッキです。
しかし、【イゼット天啓(スタン)】はクリーチャーを展開しないため、除去が手札にダブつきます。
また、【黒系コントロール(スタン)】は序盤からクリーチャーを並べるデッキではないため、「アールンドの天啓」を使われる前にライフを削り切ることも実質不可能です。
サイドインする対策カードであるハンデスも「アールンドの天啓」は予顕で逃すことが出来るため、劇的なカードとは言えません。
要するに、“メインボードに不要なカードが大量にあり、相手のコンボ成立前に勝つのは不可能。サイドからも大幅に相性改善出来るカードが存在しない。”状態です。
これで【黒系コントロール(スタン)】が勝てるわけがありません。
対戦相手たちは【イゼット天啓(スタン)】がtier1の世界で、【黒系コントロール(スタン)】は使うべきではなかったのです。
後述しますが、【青単スピリット】も【黒系コントロール(スタン)】と同じような、構造的欠陥を抱えています。
強いデッキを使った方が勝率は上がる。
これは大事な事実です。
貴方が安さのみを理由に【青単スピリット】を組もうとしているのなら、それは賢明な判断ではありません。
パイオニアには様々なデッキがあります。プロキシで様々なアーキタイプを回してみて、本当に気に入ったデッキのカードを少しずつ揃えるのも手です。
繰り返します。
それでも【青単スピリット】を使いますか?
仮に貴方がクロック・パーミッションが好きで、だから【青単スピリット】が組みたいとしても、『勝てない好きなデッキ』より、『勝てる思い入れのないデッキ』を使う方が、大抵、幸福度は上です。
仮に『勝ちたいのではなく、好きなデッキで勝ちたい』のなら、好きなデッキを環境に合わせてチューンし、大会に出る必要があります。結果、0-2して現実を見ることもあるでしょう。
茨の道を選ばないのは恥ずべきことではありません。デッキ選択は個人の自由であり、大会への不参加も個人の自由です。
最後になります。
それでも【青単スピリット】を使いますか?
使いたい方は読み続けていただければ幸いです。
3.【青単スピリット】を使うべき時
環境の低速化が進んだ際、【青単スピリット】は非常に立ち位置が良くなります。
【青単スピリット】の最大の強みは有利対面の多さです。
【5Cニヴ】、【緑単信心】、【エニグマファイヤーズ】、【アブザンパルヘリオン】、その他の動きが大ぶりなデッキ全般に有利がつきます。
有利度も戦いやすいとかではなく、基本的に負けないレベルで、序盤からクリーチャーを並べ、相手の重いアクションをカウンターで弾く動きは、『重くて強いデッキ』を『無抵抗なサンドバッグ』に一変させます。
同じく重いデッキに強い【青白コントロール】ががありますが、【青単スピリット】は比較的マイナーなデッキであるため、相手が知識不足から最適なプレイを出来ないことが多いのも強みです。
パイオニアの大会に出る際、誰もが【青白コントロール】と調整しますが、【青単スピリット】と調整する人は珍しいと思います。
相手が何マナ浮かせてカードを使うべきかの判断を間違えれば、こちらのカウンターは全て「対抗呪文」となります。
仮に【青単スピリット】と調整した人がいたとして、【青単スピリット】に「厚かましい借り手」が何枚程度採用されるかのトレンドまで知っているのでしょうか?
知が力であるなら、無知は弱さです。
4.【青単スピリット】を使うべきでない時
高速環境の【青単スピリット】は最悪です。
カウンターでテンポを取れる瞬間は、相手の重いカードを2マナで弾いた時で、2マナのカードを2マナでカウンターするとお互い1手遅れるだけです。
カウンターが効果的でない以上、貧弱なクリーチャーを大量に採用し、全体的にカードパワーが低い【青単スピリット】は苦戦を強いられます。
また、高速環境は基本的にアグロ環境であり、【青単スピリット】は致命的なデッキの構築的欠陥として、【白単人間】、【緑黒エルフ】、【赤単ゴブリン】のような軽いクリーチャーを並べるアグロデッキに勝てません。
考えてみれば当たり前ですよね。
『相手より先にクリーチャーを並べて、カウンターで相手の動きを弾く』がデッキコンセプトなのに、相手も自分と同じ速度で、自分よりも強いクリーチャーを並べてきたら、勝てるはずがありません。
高速環境では【青単スピリット】を使うべきではありません。
5.最新リスト(2023/5/30)
[メインボード]
4 隆盛するスピリット
4 霊廟の放浪者
4 幽体の船乗り
4 鎖鳴らし
4 至高の幻影
4 厚かましい借り手
1 呪文貫き
1 ジュワー島の撹乱
4 高尚な否定
2 霊灯の罠
4 執着的探訪
2 領事の旗艦、スカイソブリン
4 不詳の安息地
1 天上都市、大田原
17 冠雪の島
[サイドボード]
1 継ぎ接ぎの槍馬
1 真髄の針
4 青の太陽の黄昏
1 軽蔑的な一撃
1 幻惑の旋律
1 否認
4 勢団の銀行破り
1 金線の酒杯
1 死者を冒涜するもの
6.各対面との立ち回り
【ラクドスミッドレンジ】
・メインボード
不利なマッチアップです。
軽い除去が多いため「執着的探訪」による圧殺は非現実的で、相手にはハンデスからの「鏡割りの寓話」、「黙示録、シェオルドレッド」という明確な勝ちパターンが存在します。
【白単人間】程ではないですが、なるべくなら当たりたくない相手。
パイオニア環境で最強最多のデッキに当たりたくないというのが、【青単スピリット】をおすすめ出来ない理由でもあります。
2枚採用された「領事の旗艦、スカイソブリン」は不利を覆せるカードで、出てしまえば一瞬でゲームに勝利するインパクトがあります。
土地23枚で5マナのカードはあり得ないと思われそうですが、対【ラクドスミッドレンジ】はハンデスと除去のせいでゲームが長引きやすいため、5マナまでは伸びることが非常に多いです。
「領事の旗艦、スカイソブリン」に搭乗するのは主に「厚かましい借り手」、「不祥の安息地」なので、この2枚は安易に消費しないようにします。
サイド後
IN
「否認」1枚
「勢団の銀行破り」4枚
「青の太陽の黄昏」4枚
OUT
「呪文貫き」1枚
「執着的探訪」4枚
「幽体の船乗り」4枚
相手の予想サイドイン
「強迫」
「引き裂く流弾」
「コラガンの命令」
「煤の儀式」
「絶滅の契機」
「領事の旗艦、スカイソブリン」
コントロールプランに移行します。
相手の除去枚数的にクロパ遂行は無理があるため、除去の的でしかない「執着的探訪」はサイドアウトし、代わりのアドバンテージ源として「勢団の銀行破り」をサイドインします。
カウンターと「厚かましい借り手」で凌ぎながら、「領事の旗艦、スカイソブリン」、「青の太陽の黄昏」で奪取した「黙示録、シェオルドレッド」でマウントを取ることが目標になります。
【青白コントロール】
・メインボード
五分のマッチアップです。
相手のアクションが大ぶりなためカウンターが有効ですが、「至高の評決」、「サメ台風」の打ち消されないコンビがいるので、有利とは言えません。
このマッチアップの最重要カードは「厚かましい借り手」です。「至高の評決」されたターンに出せる3点クロックでありながら、「サメ台風」のトークンにスマートに対処出来ます。
余談ですが、「天上都市、大田原」の採用理由の6割前後は「サメ台風」に対する受け札となるから。
そのぐらい「サメ台風」を意識しています。
サイド後
IN
「真髄の針」1枚
「否認」1枚
「軽蔑的な一撃」1枚
「勢団の銀行破り」4枚
OUT
「呪文貫き」1枚
「隆盛するスピリット」4枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」2枚
相手の予想サイドイン
「ポータブル・ホール」
「神秘の論争」
「一時的封鎖」
「金属の徒党の種子鮫」
「黎明をもたらす者ライラ」
「船砕きの怪物」
アドバンテージプランに移行します。
相手の重い脅威をカウンターで弾きながら、瞬速クロック、「勢団の銀行破り」、「不祥の安息地」を駆使し、「至高の評決」では解決不可能な場を作るのが目標です。
「真髄の針」で指定「サメ台風」を宣言した場合、勝ちに大きく近づきます。PWを宣言するのは、PW処理出来ないタイミングのみにしましょう
相手の相棒が「孤児護り、カヒーラ」ではない場合、「金属の徒党の種子鮫」がサイドインされている可能性が濃厚です。
「金属の徒党の種子鮫」が定着した瞬間に【青単スピリット】側は敗北のため、カウンターがないハンドはキープ出来ません。
【緑単信心】
・メインボード
有利なマッチアップです。
相手は概ね1ターンに1アクションしか行わず、干渉手段も持たないため、先行1ターン目にクリーチャーをキャストし、先行2ターン目に「執着的探訪」をエンチャントした場合、だいたい勝ちです。
分かりやすい負けパターンは、先行1ターン目にマナクリーチャーをキャストされ、先行2ターン目に「ポルクラノスの再誕」登場ですが、「ポルクラノスの再誕」の採用枚数は2枚程度なのでレアケースです。
「ビビモスを招く者、キオーラ」以外のマナ加速は無視して、「大いなる創造者、カーン」、「荊の騎兵」、「収穫祭の襲撃」を打ち消せば良いだけなので、プレイも簡単です。
サイド後
IN
「真髄の針」1枚
「否認」1枚
「軽蔑的な一撃」1枚
OUT
「隆盛するスピリット」1枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」2枚
相手の予想サイドイン
「金線の酒盃」
プランの変更はありません。(クロパ続行)
入れ替え枚数少ないですが、相手もサイドインカードが殆どないため、メイン同様にこちらが有利です。
普通にやれば、普通に勝てるはずです。
【白単人間】
・メインボード
不利なマッチアップです。
クリーチャーの質は相手が上で、ロード(全体強化クリーチャー)の数も相手が上回ります。
相手の採用カードが軽いためカウンターは有効ではなく、「スレイベンの守護者、サリア」は出されたら敗北レベルのカードです。
こちらのブン回りと相手の渋回り以外、勝てる理由が存在しないため、相手の練度がそれなり以上の場合、概ね当たったら負けです。
勝つ場合は概ね先行逃げ切りのため、相手が「骨化」を引いていない前提で「執着的探訪」をエンチャントしたり、カウンターあっても「至高の幻影」を出してしまうような、ブッパプレイをやりがちです。
サイド後
IN
「継ぎ接ぎの槍馬」1枚
「青の太陽の黄昏」4枚
「幻惑の戦慄」1枚
「金線の酒盃」1枚
「死者を冒涜するもの」1枚
OUT
「呪文貫き」1枚
「執着的探訪」4枚
「霊灯の罠」2枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」1枚
相手の予想サイドイン
「ポータブル・ホール」
「傑士の神、レーディン」
「素朴な聖戦士」
コントロールプランに移行します。
相手の「輝かしい聖戦士、エーデリン」や、巨大な「サリアの副官」を奪って地上を固めて、飛行クロックで殴り切ることを目指します。
白単は「アーデンベイル城」以外にロングゲームで強いカードはないため、序盤から積極的にクリーチャーを相打ちさせて、ゲームの遅延を図ります。
「執着的探訪」はゲームの遅延に貢献せず、また「ポータブル・ホール」が増えるサイド後に維持することが困難なため、すべてサイドアウトします。
重すぎる「領事の旗艦、スカイソブリン」が1枚残っているのは奇妙かもしれませんが、相手の方がカードが強いため、ある程度は強いカードがないとロングゲームでも普通に負けてしまいます。
【ロータスコンボ】
・メインボード
有利なマッチアップです。
相手のメインボードは殆どノーガードのコンボデッキであり、「熟読」と「発生の根本原理」さえカウンターしてればよいです。
注意点は「砂時計の侍臣」を上手く使われて、「霊灯の罠」や「高尚な否定」の追加マナ要求を払われてしまうパターンのケアが必要なことぐらい。
サイド後
IN
「真髄の針」1枚
「否認」1枚
「軽蔑的な一撃」1枚
OUT
「ジュワー島の撹乱」1枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」2枚
相手の予想サイドイン
「沈黙」
「旅するサテュロス」
「神秘の論争」
「至高の評決」
「龍王ドロモカ」
「原初の災厄、ザカマ」
プランの変更はありません。(クロパ続行)
メインはノーガードの【ロータスコンボ】ですが、サイドからはそれなりに妨害が入ってくるため、戦い辛くなります。
ただ、それでも変わらず有利。
打ち消せない「至高の評決」に気をつけながら、毎ターンしっかり殴っておけば負けないはずです。
ゲーム感の違いとして、メインボードは打ち消すカードを「熟読」、「発生の根本原理」に絞っていましたが、サイド後は相手がカラフルなカードをデッキに投入しているため、積極的に「森の占術」などを打ち消します。
「龍王ドロモカ」とかは打ち消せないから、打ち消しを温存しても意味ないですしね。
【ラクドスサクリファイス】
・メインボード
五分のマッチアップです。
【ラクドスミッドレンジ】とは異なり、ハンデス、除去の枚数が少ないため、多少は立ち回りやすくなります。
こちらは飛行クロックで戦うため、🐈猫かまど🔥を無視できるのも強みです。
通ってもどうでもよいカードがかなり多いため、カウンターは「鏡割りの寓話」、「波乱の悪魔」、「囚われの黒幕、オブ・ニクシリス」までしっかり温存しましょう。(「魔女のかまど」や「命取りの論争」は無視です!)
注意点として「執着的探訪」を複数枚引いた場合、1体に集中してエンチャントすると「初子さらい」された時にとんでもないことになるため、エンチャント先は分散させるのが無難です。
余談ですが、私がパイオニアで最も好きなデッキは、【ラクドスサクリファイス】です。対ビートダウンへの圧倒的な性能は病みつきになりますし、猫が可愛いです。猫が板。
サイド後
IN
「真髄の針」1枚
「勢団の銀行破り」4枚
OUT
「呪文貫き」1枚
「隆盛するスピリット」4枚
相手の予想サイドイン
「強迫」
「思考囲い」
「引き裂く流弾」
「致命的な一押し」
アドバンテージプランに移行します。
相手はハンデス、除去を増やしてきますが、そのために抜かれるカードはコンボパーツの「大釜の使い魔」、デッキの潤滑油的な「命取りの論争」あたりのため、相手もスムーズに展開し辛くなり、ゲームが長引きやすくなります。
なので、こちらはリソース回復手段をサイドインすることで、ロングゲーム耐性を上げます。
言い方は悪いですが、サイド後の【ラクドスサクリファイス】は劣化【ラクドスミッドレンジ】のため、予想より遥かに戦いやすい相手です。
【パルヘリオンシュート】
・メインボード
有利なマッチアップです。
アブザン(白緑黒)カラーの【パルヘリオンシュート】は実質的には機体ミッドレンジデッキですが、【ラクドスミッドレンジ】とは異なり、全体的にカードが重く、干渉手段が少なめです。
なので、相手より素早く展開して、カウンターを構える【青単スピリット】的にやりやすい相手です。
カウンターする価値のあるカードも「大牙製団の総長、脂牙」、「エシカの戦車」、「領事の旗艦、スカイソブリン」くらいであり、「思考囲い」からの仕掛けを考慮しても、脅威を止めきれない方が稀でしょう。
ただし、対【ラクドスミッドレンジ】と異なり、相手の脅威をカウンター出来ない場合、即座に敗北します。
よって、『カウンターが1枚しかないが、「執着的探訪」を割られたくないから「ウィザーブルームの命令」は打ち消す』のようなプレイは厳禁です。
レアケースですが、相手の墓地に「パルヘリオンⅡ」しかなくて、相手の場の「大牙勢団の総長、脂牙」を除くクリーチャーのパワーが4に満たない場合に小テクがあります。
「厚かましい借り手」のバウンスを「大牙勢団の総長、脂牙」の能力にスタックで唱えると、「大牙勢団の総長、脂牙」も「パルヘリオンⅡ」を相手の手札にバウンス可能で、1手得です。
サイド後
IN
なし
OUT
なし
相手の予想サイドイン
「沈黙」
「強迫」
「致命的な一押し」
構成に不満がないため、サイドチェンジしません。もしも「未認可霊柩車」等をサイドに取る場合、「領事の旗艦、スカイソブリン」を1枚減らすでしょう。
サイド後もゲーム展開は全く変わらないため、特に書くべきこともありません。
強いて言うならば、相手は除去を増量しているため、「執着的探訪」をエンチャントする際に注意が必要となるぐらいです。
【ボロス召集】
・メインボード
不利なマッチアップです。
相手の方が早いためカウンターなんて使う暇はないが、カウンター使わないとめちゃくちゃにされるという、どうしようもないゲームになりやすいです。
先行2ターン目に「クラリオンのスピリット」繰り出されだけで概ね敗北ですし、先行2ターン目「羽ばたき飛行機械」→「無謀な奇襲隊」でもライフレースが成立しなくなります。
除去山盛りの【ラクドスミッドレンジ】ですら、押し切られることがあるのですから、推して知るべしでしょう。
サイド後
IN
「継ぎ剥ぎの槍馬」1枚
「金線の酒盃」1枚
「青の太陽の黄昏」4枚
「死者を冒涜するもの」1枚
OUT
「呪文貫き」1枚
「厚かましい借り手」4枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」2枚
相手の予想サイドイン
「炉の小悪魔」
「引き裂く流弾」
「ゴバカーンへの侵攻」
コントロールプランに移行します。
まず、初めに書いておくべきことがあります。1ターン目に「霊廟の放浪者」、「隆盛するスピリット」をプレイするのは基本的にNGです。
1ターン目にタフネス1のクリーチャーをキャストし、返しに相手が「炉の小悪魔」をキャストしてきた場合、必敗です。
相手のエンドステップに「幽体の船乗り」をキャストするのがベストアクションで、次点は何もしないが正着です。
こんなことをしなければならない時点で相当に苦しいのですが、【ボロス召集】はサイドボードに「引き裂く流弾」まで採用しており、タフネス3の「至高の幻影」ですら簡単に除去されます。
クリーチャーの質が高いため、コントロール奪取スペルの価値が高い【白単人間】とは異なり、奪って強いカードが「クラリオンのスピリット」程度なので「青の太陽の黄昏」も大して効きません。
端的に言うと基本的に勝てません。
【エニグマ】
・メインボード
有利なマッチアップです。
相手は特定のキーカードに依存した中盤以降に強いデッキなので、【青単スピリット】的には戦いやすいです。
ただ、相手の除去の枚数が多いため、序盤を上手く凌がれ、ゲームが間延びしやすいです。
相手が4マナ、5マナのカードを連打する展開になるとカウンターの枚数が足りずに負けてしまうため、ライフを素早く詰めることを意識しましょう。
サイド後
IN
「否認」1枚
「軽蔑的な一撃」1枚
「勢団の銀行破り」4枚
OUT
「隆盛するスピリット」4枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」2枚
相手の予想サイドイン
「引き裂く流弾」
「神秘の論争」
「轟音のクラリオン」
「思考の評決」
アドバンテージプランに移行します。
相手は除去を増やしてくるため、「勢団の銀行破り」でリソースを回復出来る体制を作り、メインボードよりも落ち着いてゲームを進めましょう。
相手の動きが大幅に変わるわけではないため、これ以上は言及不要でしょう。
【ハルクオパス(赤青コントロール)】
・メインボード
有利なマッチアップです。
相手は大ぶりなコンボであり、コンボ以外のプレッシャーは「鏡割りの寓話」しかありません。
相手の除去、ドローは通し、「鏡割りの寓話」とコンボのみをカウンターすればよいため、プレイミスも発生し辛いです。
サイド後
IN
「否認」1枚
「勢団の銀行破り」4枚
OUT
「幽体の船乗り」4枚
「領事の旗艦、スカイソブリン」1枚
相手の予想サイドイン
「引き裂く流弾」
「神秘の論争」
「兄弟仲の終焉」
「サメ台風」
「船砕きの怪物」
アドバンテージプランに移行します。
注意点として、クリーチャーと「勢団の銀行破り」を「プリズマリの命令」で叩き壊されると煙も出ません。「プリズマリの命令」を警戒してプレイしましょう。
また、対【ハルクオパス(赤青コントロール)】はサイド後、時間制限があり、相手が「船砕きの怪物」をハードキャストしてくるようになると一瞬で敗北します。なので、長期戦にならないよう、ライフを攻めていくことが大切です。
「厚かましい借り手」は「サメ台風」や「船砕きの怪物」に対抗可能なキーカードです。
ゲームが長引いてしまいそうな際は「厚かましい借り手」を温存し、「船砕きの怪物」をバウンスして押し切るイメージを持ちましょう。
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