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【恋愛ヒエラルキー】 異性はアリだけど、◯◯は恥(?)

ギャルしか勝たん時代。
援助交際だとか、制服がいくらで売れるとか周りが騒いでいる中、わたしはテニスボールを追いかけて青春を過ごした。

男子テニス部は特に禁止事項はないのだけれど、なぜか女子部だけスカートの丈だとか、当時流行っていたルーズソックスだとか厳しく撮り締められ、恋愛も禁止。

もちろん、センパイや顧問の先生に内緒で付き合っているメンバーもいるのだけど、当時のわたしは恋愛より部活動。

厳しい練習の後、コンビニでアイスを食べたり、こんにゃくゼリーを天井に貼り付けるという謎の遊びで爆笑。

恋愛や性に関して知識を増やしていく同級生のギャルや友達に反し、自分の体に穴が何個あるのかも知らないほど無知だった。

もちろん、異性に興味がない、と言ったら嘘になる。

だが、しかし。

周りの話を聞いていると、異性とお付き合いするということは、どうやら、そういうこともするらしい。ゴクリ

当時の私の性知識は、公園の茂みに落ちていたエロ本と、ナツキちゃんのお父さんが持っていた外国のエロ本(丸見えなヤツ)を見て給食が食べれなくなった小学生の頃で止まっている。

異性とお付き合いするためには、何かで情報を取る必要があると感じたわたしは、同級生の男子からAVを借りることにした。(当時はビデオかDVDが主流でしたん)

しかし、一人でAVを見るのがなんとなく後ろめたかった わたし。
親が旅行に行っている間、友達を家に呼び、アダルトビデオを視聴することにした。(今も昔もやってることが変わらないw)

当時、携帯でコッソリ見る機会などなかった現アラサー、アラフォー世代の私にとって、初めてみる男女の営み。


こ、こんな格好して、こんな所、触られるワケ?

嘘だろ!!!

恥ずかし過ぎるが、 超えている!!!


興奮が抑えきれなかった私は翌日、AVがいかに凄かったか 部活の仲間に熱く語った。

すると、

当時男子と付き合っていた恋愛ヒエラルキー最上階の女子軍団から「ほんと、華ってやだぁ~」と言われ落ち込んだのだが、


ちょっと待って欲しい。


アナタたちは、そういうことをしているんですよね???


と、わたしは心の中で叫んでいた。


中でも、一番わたしを蔑み、非難している様子のミサは高校入学当初からサッカー部の「イサム」と付き合っていた。

「昨日、イサムと」
「さっきイサムから」

イサム、イサムとミサがあまりにも呼ぶから、わたし達は話したこともない「イサム」とミサを略して「イサミ」と呼んでいた。

色々モロモロ経験済みのミサは、男女交際どころか、男性のことをほとんど知らない わたしのような人間に対し、いつも、どこか上から目線。

そんなミサが、AVを見て、はしゃいでいる わたしに言った。


「なんか華って、オ〇ニーしてそう」




(オ〇ニーしてる、してないはともかく)明らかにバカにされたことを悟った わたしは恥ずかしくって、カァーっとなって、元からあまり好きじゃなかったミサのことが大嫌いになった。


それと同時に


恋人とのセックスは良いけど、オ◯ニーは卑下される


ことを悟った わたし。


だが、しかし。


ここで恥じてどうする。
わたしは私。

その日から、わたしは「欲求ズ」を旗揚げし、メンバーを着実に増やして堂々と生きることにした。


そんなある日。
いつも勝気で強気なミサが同じく彼氏持ちの女子と話し込んでいた。

部活終わり、唯一の楽しみであるガリガリ君片手に陽気に部室に入ったわたしは、得体の知れない(次元の違う)空気を読み取り固まった。

「なんかあったの?」

そんな風に聞けない雰囲気。
わたしは着替えを済ませると、素早く部室を後にした。

それから一週間後、ミサが自慢するみたいに言った。

「生理が来ないから、こないだ産婦人科行ってきたんだ」

(イサムが)着けてくれなかったため、生理が来なかったこと。
妊娠検査薬を買ったこと。
妊娠はしていなかったこと。

今思えば、とても不安だったと思う。

でも、当時のわたしは、産婦人科に行った話を被害者みたいな雰囲気でしておきながら、どこか誇らしげに話すミサに、そして、そんな彼女に同情する部活のメンバーに引いていた。

もちろん、ミサの気持ちに反して避妊しなかったイサムは最低だ。
でも、「着けてくれなかった」と、自分の性を男性任せにするミサが堂々と恋愛や性を語ることに、欲求ズのわたしは今も納得していない。

そんなミサより、自分の欲に正直に生きるギャルたちの方が、よっぽど賢いし、大人だと思った。


嫌なことはしない、させないが基準。だけど、受け身になりがちな女子の場合、自分はどうされたくて、どうされたらイヤか。
そして、自分はどうしたいかってことを、ちゃんと相手に伝える能力は生きていく上で、ものすごく大切だと思う。


性に関しては特に。


そのためにも欲求ズ部長として活動していたはずなのだけれど、その数年後、わたしはとある殿方に恋をして、一生残る痛い痛い経験をすることになるのでした……。



「恋をして、はじめて知った寂しさのこと」へ続く。




猫や犬、動物だって、みんな自然にしている性。
みなさんは、どんな風に性を学びましたか? 失敗だらけだった私に教えてプリーズ♡


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「性、ジェンダーを通して自分を知る。世界を知る」をテーマに発信しています^^ 明るく、楽しく健康的に。 わたし達の性を語ろう〜✨