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【同人女の戯言】同人女、結婚する

 こんにちわ、同人女です。
 オタク歴20年、小学生の頃に流行った洋画から二次創作界隈にドボンして、中学生で文芸部に入部して創作をするようになり、同時にコミケと個人サイトデビュー、高校生から同人活動開始、アラサーにしてすっかりベテラン同人女の風格です。

 今日は何の参考にも自慢話にもならねえ私のオタ婚の話をします。
 いや、なんか友達がコンカツしてるらしくて……。私は既婚者なので話を聞かれることもあるんですが……。ただ書いてみたらこれ何をどう参考にするの? って感じだったので、書いたものの懐疑的です。消すかもしれません。

 さて、私がどんな女だったかというと、小学校から高校まで女子校育ちで異性との接点は皆無で、物心ついてから会話したことがある男性は父親と祖父だけに近かったです。そこそこ目を引くタイプだったせいか(顔立ちは個人の趣味ですが、とにかく服装がふりふりだったのでインパクトがありました)大学浪人中には予備校スレに「○○クラスに翠星石みたいな女の子がいる」と書き込みされて話題となり、なんか知らん男子にいっぱい声かけられたりする程度のイベントは起きたのですが、正直、私自身が異性に 全 く 関心がなかった。
 なかった。
 現実の男より二次元の美少年が好きだった。
 特に不幸な美少年が好きだった。
 とにかく顔面が可愛い男の子が生き地獄に放り込まれてもがき苦しみ破滅していく様子を、ポップコーン食べながら笑顔で観賞できればそれが至上の喜びでした。

 私は面食いなので、可愛い顔の男の子だったら誰彼構わず推すタイプです。いわゆる「キレイどころ」が好きなので、実写の美少年か、もしくは少女漫画、乙女ゲーみたいな雰囲気が好きで、少年誌とか青年誌の絵柄では「本編のストーリーが面白い」とは思っても「推し」みたいにはならなかった記憶があります。
 古典的にはビョルン・アンドレセンみたいな概念がひとつの理想、というか。実家にパタリロが全巻あったのが大きな影響を及ぼしていたのかもしれないですね。

 ただ、映画の子役が好きだろうと、熱心に乙女ゲーをプレイしようと、現実の恋愛には興味がなかったです。
 二次元でさえ美少年が作中で成長してしまうと「これは美少年の残骸」と呼んで推すのを辞めるくらいの筋金入りの美少年オタクなのだ、時間経過と老化がある現実など推すことがあるだろうか、いやない(反語)
 初潮迎えたらもうBBAみたいな特殊な界隈の気持ち悪い言論がありますが、私が言ってることはそれのまんま男子版みたいな感じです。別にフェミニズムを語る気はないんだけど、女性に対して性欲と蔑視の入り混じった批判されるべき視線を向ける男性がいるように、男性に対してそういう醜い視線を向ける女もいるのである。少なくともここに一人。
 すけべな同人作品は読みも書きもしたけれど、実際の行為には興味が湧かず。何が楽しいのかもわからなかった。だって正直性行為より美少年が路頭に迷って冬の路上で物乞いしてる方が興奮するんだよな。
 一応、経験したことがないから楽しさがわからない可能性も考慮して、異性や同性とリアルに交際してみたりもしたのだけれども、案の定ちっとも心が動かないまま終わった。
 アラサー既婚者になった今、私の性自認はAセクシャルである。生まれてこの方恋をしたことがない。恋愛ごとが身の回りで起きるたびに、生理的嫌悪と困惑で泣いていた。恋愛感情のみならず、男性にも女性にも、性欲を感じたことがない。そういう感じです。

 そうこうしているうちに、20代後半。
 自立願望はあったし、親が結婚してほしそうにしてるので、いわゆるコンカツに手を出した。
 の、ですが。
 同人という趣味が特殊すぎてコンカツにおいてはえらい障害になった。

 高校生くらいの頃から嫌と言うほど思い知っている。大してオタク趣味でもない一般男性が「同人誌」と言われて何を想像するか。
 ほぼネットで違法アップされている男性向けエロ同人漫画です(滅せよ)
 創作にどれだけの時間や熱意を込めてひたむきにライフワークにしていたとしても、或いはオタク界隈では同人活動がかなり自己管理能力や金銭感覚、マネジメントや広告能力など諸々を要求されるパワーがある趣味であると評価されていたとしても、フォロワーが大勢いてもイベントで自サークルに列ができるとしても、尊重してもらえるのは所詮同人界隈の中だけでの話。一歩リアルの世界に踏み出せば、ただ単にエロい変態女という目で見られるのだ。究極的には風俗嬢とか、AV女優とか、そういう性産業の従事者に対する偏見の縮小版みたいな偏見を向けられ、白眼視される。
 てめえらが15分抜けるシーンだけ見てシコってティッシュと共に捨てるエロ漫画と軽視しているものだって、作家は何十年もかけて基礎から画力をつけ、1枚の原稿に何時間も何十時間も何日何週間何か月もかけて一筆入魂してるんだ、てめえなんかよりもずっとエロに対して深い造詣と信念と情熱があるんだぞ、ばかにするなぶん殴るぞ。あと別にエロだけ書いてるわけじゃないんだわ全年齢作品も書いとるわ。たとえば美少年が冬の路上で凍えながら物乞いする話とかどっからどう見ても全年齢やぞ。
 ……とは言えない。いや、言ってもいいんだけど、どーせわかり合えないのだ。

 まあ、ゆ~て確かに不幸な美少年のこと偏執的に好きだし……。不幸な美少年が好きという趣味自体は、古今東西のあらゆる神話とか文学に遍在している「超王道」の嗜好だと思ってるけど、そう思ってるのは私だけかもしれんし……。
 あとファンタジー人外とか……、美少年が人外に魅入られて破滅する設定大好きとかそんなもんが一般人に理解されるかってーと……う~ん無茶は言えね~よな……。

 しかも、私は困ったことに、漫画もアニメもラノベもほとんど嗜まない。そんな言葉があるかは知らんけど、「読み専」ならぬ「書き専」に近いオタクだった。ジャンルも、実写映画とか文学とか神話の系譜で創作をしていた。なので、コンカツで「オタクで~す♡」って名乗るのもちょっと気が引けた。たぶん、普通の人が想像するオタクと、私のような同人女の間にはマリアナ海溝より深い溝がある。

 じゃあ、同人活動が趣味だということを隠してコンカツするか?
 ご存知かと思うが、同人活動は、死ぬほど時間が取られる趣味だ。一日中、通勤中も昼休みも花金も土日も祝日も原稿を書いている。その間何をしているか一切開示しないのはいくらなんでも無理がある。同人活動に命懸けなので、同人活動以外の趣味がない。無趣味なのに時間がないってどういうことやねん。

 とら婚とかそういうサービスが当時からあったならまたちょっと違ったのかもしれないけど、当時はなかったと思う。とら婚が話題になった頃、ちょうどコンカツやめよって思った、くらいのすれ違いだった気がする。

 そんなわけで、結局私は3年ほどでコンカツを諦めた。
 もちろん同人活動だけが理由じゃないんだけど、でも最終的には「ああ、こんなことに時間を費やすくらいなら本を書きたい」と思ったのだった。
 28歳くらいの時だったと思う。
 まあ、別にリアルに恋愛だの性行為だのしなくても好きな創作は書ける。
 私のポリシーは「サザエさんの作者は生涯独身」だった。

 ちょうどその頃だったと思う、私は某DMMのゲームの影響を受けて、近代文学で活動していたのだが、以前のジャンルの頃から私のツイッターアカウントをフォローしていた(と思われる)読み専(たぶん)のフォロワーと推しカプがかぶった。
 ここらへん記憶が曖昧でマジで申し訳ないんだけど、たまに(年に一回とか)リプのやりとりがあるかないかの、会ったことのない読み専のフォロワーのことはさすがに詳細には把握してない。「話しかけてくれたことがある人だ~。○○さんだ~アイコンとHN覚えてる♪」くらいの認識なので、その人がどんなジャンル遍歴を辿ったかとか、普段どんな内容のツイートしてるかとか、そこまではちょっとわからない。
 わからないんだけど、先方は私とジャンルとCPがかぶったことを喜んでいて、イベントで差し入れ持って行きますね! と言ってくださったので、有難いなあ、と思って「待ってますね!」と愛想を振りまいておいた。

 で、イベントの時に、そのフォロワーが来た。
 着物の男性だったのでちょっとびっくりした。
 その時の私は、そこまで露骨な感じではなかったけど、濃いめの男同士の友情というか、ふんわり雰囲気BLみたいなものを書いていたので、男性読者がいるのは結構レアだった。でもまあ、文学とか歴史みたいなジャンルには男性読者もいるので、そういう人なんやな~って思った。
 と思ってよくよく話したらゴリゴリの腐男子だったんだけど。私の偏執的美少年好きを聞いても引かずに「ドストエフスキーと気が合いそう」とコメントしてくれる心優しい青年だった。

 その後、彼は他県住みで、お金があまりなく、上京してイベントに行くのは結構大変みたいな話を聞き。
 んじゃ遠征の時うちに来る? と軽率なオタク特有のフッ軽交流で自宅マンションを民宿代わりに提供し(誤解を避けるために補足しておくと、その時は普通に毎週いろんなオタク友達が私の家に泊まりに来ていた。新宿駅から自宅の玄関まで10分以内というたいへん便利がいい場所に住んでいたので、遠征の時の拠点みたいな感じになっていた。だからって生物学的に男性のフォロワーまでホイホイ招き入れるのは危機管理としてどうなってるんだ? というツッコミはごもっともなので、真似をしてはいけない)
 推しカプの聖地巡礼とかにも付き合ってもらって旅行とかして(もちろん別室である)

 男性だけど仲いいオタク仲間だな~と思ってたら、ある時なんか知らんけどプロポーズされた。いや付き合ってないが!? ってびっくりした。
 聖地巡礼旅行とかまで一緒に行っといてあれだが、私はとにかく「愛想がいい書き手オタク」であったので、その時点では彼のことを、「その他大勢の読者のうち、比較的よく絡んでくれる人(差し入れとかもくれるからニコニコしとこ)」くらいにしか思っていなかった。読者だから、私のファンだから大事にしてるっていうだけで、私が個人としてプライベートに心を開いているかというとそうではなかった。今は推しカプが同じだから仲良しだけど、ジャンル離れたらまた疎遠になるやろ、くらいの気持ちである。
 だから、プロポーズの件は若干引いたし気持ち悪いと思った。それで半年くらい連絡を絶った気がする。

 まあでもなんやかんやで縁は切れず、その後改めてお付き合いを申し込まれ、「付き合ってもいいけど遠距離嫌だから東京に引っ越してこいや」という無茶を言ったら、まさかの本当に東京に転職キメて引っ越してきちゃったもんだから、その熱意に免じて付き合うか~……ってなり、気付いたら一緒に住んでて、翌年には結婚していたのである……。

 急展開でごめん。なんでだろう? 自分でも実はよくわからない。
 わからないけど、一応体験談だから自己分析しとくか……ウン。

 とりあえず、コンカツの経験を振り返って言うならば、彼はもともとが自分の同人誌の読者であるから、私のコンカツにおける最大のハードルである同人活動という趣味に偏見がなかった。で、向こうも向こうで腐男子という性癖に対する偏見に苦しんできたようなので、私のように「フラットにオタク仲間として見てくれる、趣味に理解がある人」は有難い存在らしく、いわゆるwin-winの関係であったのだ。腐女子であっても、腐男子に厳しい目を向ける人は多い。私自身も自称腐男子にしつこくナンパされたりセクハラされた経験もあるし、警戒する人の方が多いからね。

 あと、なんだろう。
 これもコンカツしてて思ったことなんだけど、私は割と実家が太く、都心出身で、収入が(女性にしては)安定していた方なので、男性に対して稼ぎとか甲斐性を求める必要がないと思っていた。そこそこ贅沢に育ったんだから価値観が近い男性じゃなきゃ合わないのかな? と思っていわゆるハイスペック男性とお見合いしたこともあるんだけど、「こんな鼻持ちならない女をトロフィーか家政婦だという目で見てる男どもは金輪際御免だ死ね精通前の美少年になってから出直して来い」としか思えずに無理だった。
 お育ちとかお金とか容姿をどんなに高レベルに引き上げても、所詮私の愛する美少年は現実には存在しない。それなら最初から求めない方がいい。
 むしろ、その反動で「見た目とか育ちとかカネじゃなくて、私のことを尊敬(尊重)してくれる人」がいいな~みたいなことを思っていたのかもしれない。で、特に取柄のない私が唯一「尊敬に足る」部分が、同人活動だったんだよな。読者だけだよ、私のことを偉いと思ってくれるのは。それ以外の人は「よくわからん趣味にひたすら打ち込んで他の事はなんにもできないダメなやつ」「なおかつ性癖が捻転した変態」だと解釈するんだ。たぶんそっちの方が正しいんだけど。

 コンカツ失敗の経験がなかったら、いくら趣味があうとはいっても、上京する金がなくて家を民宿代わりに貸してた男と付き合うなんてことしなかったかもしれない。こんなこと言っちゃ悪いけど、彼はいわゆるブラック企業に搾取されているワープア階級で、交際前から「仕事がつらいから養ってほしい」とか冗談交じりに私に言ってくる程度の男だった。月の手取り額は、東京の薬局で薬剤師をしている私の半分以下だった。
 そんで、別にイケメンでも高身長でもなく、やや肥満くらいの体型で、清潔感は……うーん、家に遊びに来た時にあきらかに強烈な納豆の匂いを漂わせているので「今すぐ全部脱げこれからお前の服を洗濯する、っていうかその状態で電車に乗ってここまで来たのか恥を知れ迷惑噴霧器が」って叱ったことあるくらい……。で、立派な魔法使いのオタク男性だった。
 まあ、私の場合z軸がある男はそもそも守備範囲外なので、30男がイケメンであろうが清潔感がなかろうがどっちでもいいや。
 東京に引っ越した結果、彼は転職を成功させ人並みの収入を手に入れ、しかもブラック労働から解放されたことでみるみるうちに痩せて普通の人になったので、結果オーライではあるんだけど、それにしても割と無茶な結婚だったと思うし、なんかこう、人に自慢できる経緯はひとつもない。私に見る目があったとも思わない。

 まあそんなだけど「不幸な美少年サイコー」って言ったら「今日も楽しそうで何より」って返事してくれる人なので、私はこれでよかったんだと思う。
 結婚に限らず人付き合い全般に言えることだけど「ここだけは譲れない」っていうものを譲らずに済む人を見つけたら、他の部分は全部譲歩してもそれなりに幸せになれるのかな、という所感を得ている。それが私は同人活動だった。顔でも身長でも金でもなく、ただ私が同人活動をしていることを許してくれて、できれば認めてくれるひとだったらよかったんだろうな。
 私が結婚にこぎつけたのは、私自身が私の人生に於いて「何を最重要視しているか」がめちゃくちゃ明快だったからだと思う。ふわっとした乙女チックな願望、たとえば「優しい人がいい」とか「価値観が合う人がいい」とか「好きになれる人がいい」とか「一緒に居てストレスにならない人がいい」とか、そういう要望は、コンカツを辞めた時に取り下げていた。
 配偶者にとってもわかりやすいと思う。「人生で一番同人活動を大事にしてる女だってことを覚えとけばそれなりに感謝される」っていう指針的なものが非常に明快だからだ。わかりやすいものの方が御しやすいじゃん。

 これに絡めて、「最低限趣味に干渉しない人がいい」とか「私の好きなことに口出ししない人」みたいな形の要望はよくないんだろうと思う。何がよくないかっていうと「○○しない人」という否定形がよくないのだ。違うんだよね。その要望は「○○を認めてくれる人」という形にするべきなんだ。「私は何故、口出しされたくないんだろう?」っていう、自己分析みたいなのを行って、自分の譲れない部分はできるだけわかりやすく明快に、そしてピンポイントにするといい。たぶん。こういう話って就活の時にもやった気がするね。

 で、そこまでの条件が「いいかな」となったところで、一緒に住むことになった。経緯としては、私は過去の経験から「相手のことをよく観察するには一緒に過ごす時間を長くするしかない」と思っていた。遠慮しあって月1回デートするだけとかだと、相手のことは永遠にわからない。だから数ヶ月交際して毎週末会った後、引っ越すタイミングでこちらから同居を提案した。生活費とか家賃持つよ!(金を持っているのは私なので)というお得な手土産を引っ提げて。
 同時に「ただし私の親は結婚しない相手と同棲をすることを許さないので、1年同居して同居継続の意思があるなら結婚してほしい」とも言った。事実上の? プロポーズはおそらくこの時点である。なんのロマンスもへったくれもない、事務的な「提案」であった。で、同居中に家事分担やお金のこと、「結婚するなら子供が欲しい」「カネがかかる結婚式はしたくない」「実家近くに家を買いたい」というような必須の要望の擦り合わせなどをざっと行い、「特に問題なく1年経つね〜」「んじゃ籍入れるべ」という流れで入籍した。かなり事務的だったし、結婚の意思があったのは私の方だったので大半の要望とか提案は私から提出した。コンカツやめた時点で恋愛とか結婚に憧れやら夢は抱いてなかったが、それにしてもロマンチシズムのかけらもなかった。

 なお、同人活動にかける異様な情熱の部分を取り除いたら、私はつまらんくらいフツーのおとなしい日陰属性の女性である。
 平日は会社員をやり、土日の朝には小さい庭で薔薇の苗を育て、天気のいい日は公園で季節の花の写真を撮って、昼下がりにはカフェでうまいコーヒーを飲み、たまにロリィタを着て、原稿をやらせておけば大抵機嫌よくニコニコしている。(締め切り前にはちょっと人の形を失ってショゴスみたいになっているが)
 特段の面白みがあるわけでもなく、取柄もなく、毒にも薬にもならないタイプだと思う。同人活動だって、基本的にはスマホやPCに向かって黙々とやる趣味なので、家においといたらただの静かな猫みたいなもんだよな。
 で、マネジメントさえ上手ければそんなに大金かかるわけでもないし。
 もしかすると、「同人活動が好き」って、単に偏見に晒されやすく全貌が見えにくいだけで、月に1回ディズニーランドに行かないと発狂するとか、高級ブランドが好きとか、賭博に命懸けとか、そういうのに比べればもしかすると「家族の趣味」としてはマイルドで容認しやすいのかも。
 とりあえず、私は特段の美人でもないしユーモアもないし、家事もできないし、大金持ちでもない。あと他の記事読んだら書いてあるんだけどメンタルに持病を抱えているので保険に入れない、ローンが組めないなどの欠点もある。結婚において配偶者に偉そうに注文をつけたりできるかってーと、ビミョー極まりないラインだと思う。まあその程度の人間であっても、いや、その程度の人間であるからこそ、譲れないことは1個くらいの、素朴で単純でわかりやすい人間でいようかな、って。そういう風に心掛けて交際したし、今も毎日生活している。で、それでいいみたいだ。

 しかし、同人がライフワークだという自覚はあるんですが、よもや自分の結婚相手まで同人活動経由で発掘してしまうとは……。
 副産物なんだけど、親が「彼氏ひとり作らず、生涯結婚しないと思ってた娘がとうとう結婚した(そればかりか孫まで生まれた)」ということで非常に喜び、「ずっとわけのわからん趣味に打ち込んでると思ってたけど、こういう大切な出会いがきちんとある趣味なら、ずっと続けている価値があったと思う」という方向に同人活動に肯定的になりました。やったね。大手を振って同人活動できるぜ。

おしまい。

 

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