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飽食なのに栄養不足。《ぬか漬け》は、こんな時代を救うエネルギー完全食だ!

あなたは、ちゃんと栄養を摂れていますか?
実は今の日本って、知らない間に「隠れ栄養不足」になっている可能性が高いのです。

しかし、その現代病的な「隠れ栄養不足」は、あの「ぬか漬け」が救ってくれるかもしれません。
実はぬか漬けは、極めて現代的な理由で作られたからなんです。
その理由と希望を説明していきます!

小松菜のぬか漬けと、野沢漬け

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先日、小松菜をぬか漬けにしました。
癖のない小松菜は、ぬか漬けにすると、最高に輝きます。
サッパリ感とシャキシャキ感のコラボレーション!
そう、あの野沢菜にそっくりです。

野沢菜は美味しいのですが、デパートか長野県に行かないと手に入らない。
でも、小松菜のぬか漬けあれば、野沢菜なんていらないやん。って思って書いた記事がこれです。

この記事を書いたら、長野県の食品を産地直送している方から「とても美味しそうですね」(^。^)と、コメント頂いたことは良い思い出です。
(いや、野沢菜も美味しくて好きですよ。)

ぬか漬けと漬物の違いって何?

先に漬けた小松菜のぬか漬けですが、漬けすぎてしまいました。
ぬか漬けは漬けすぎると、塩辛くなったりして、食べれなくなることが多いです。これも塩辛かった………。

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ところで、野沢漬けですが、半年以上漬けるものがあるそうです。
なぜ、漬物は、そんなに長い間漬けることができるのか?

ぬか漬けと、漬物の違いってなんだろう?と思い、野沢菜漬けについて調べてみました。

<野沢菜漬け>
・塩漬け、醤油漬け、味噌漬け、漬け方は自由で多彩。
 味の素で漬けたりする人もいる。
・大きな樽に入れ、石をのせて長期間(2~6カ月間)漬ける。
・寒い時期に漬ける(11月~3月)

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https://lovegreen.net/special/p132692/

野沢菜漬けのコツは、「本漬け」と「しみる」がポイント。

「本漬け」とは半年以上漬け込むこと。
漬けて1カ月後から食べ始め、徐々に酸っぱくなる。
6カ月頃には「酸くなったねえ」と言われながら食べられる。
つまり緩く発酵しているのですね

「しみる」は、松本の方言で「寒い」ことです。
野沢漬けは、基本冬にしか漬けません。
これは、発酵し過ぎるのを防ぐためです。
また、寒ければ寒いほど、野菜の「糖化」現象で甘く美味しくなるという作用もあります。

でも結局、漬物が作られる目的って「保存」なんです。
冬は野菜が採れません。
その冬を乗り越えるため、春~秋に収穫した農作物を、なんとかして保存して食べるという「知恵」が、各種の漬物を生み出したんです。
冷蔵庫がない昔は、食べ物の保存は死活問題だったんですね。

それに引き換え、ぬか漬けはどうでしょうか?
ぬか床を使用するぬか漬けは、短期発酵(1~6日)です。
ぬか漬けは、野菜を、長期保存するには向いていません。

では、ぬか漬けは、なぜ作られたのでしょうか?
実は、日本人の食生活の変化に関係があるんです。

ぬか漬けは、江戸時代から始まった「新しい食品」。

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漬物は、1,300年前の奈良時代から食べられていました。

そして、ぬか漬けは、江戸時代初期から始まったと言われています。
つまり、400年前です。

その頃、何が起きたかと言うと、江戸で庶民も白米を食べるようになったのです。
精米技術の普及により、玄米から米ぬかを簡単に分離できるようになりました。それで、今まで大名しか食べていなかった白米が、江戸の庶民まで白米を常食するようになったのです。

そして「ぬか漬け」が誕生しました。
白米が普及した結果、白米精製で余剰になった米ぬかを活用しようとして「ぬか漬け」が作られたんです。
そして「ぬか漬け」は、すぐに江戸中の家庭で食べられるようになりました。
それは何故か?
米ぬかが余ったから? 美味しいから?
いやいや、もっと深刻な事情があったんです。

「江戸患い(わずらい)」の大流行。

江戸庶民が、白米を食べるようになった頃から、江戸庶民の間にある病が流行り始めました。
症状としては、足のむくみ、しびれから始まり、そして最悪、死に至ります。
しかし、江戸で体調を崩した者が故郷に帰ると治ってしまうことから「江戸患い」と呼ばれるようになりました。

そんな状況の中、ぬか漬けを食べると「江戸患い」にならないぬか漬け食べると「江戸患い」が治った、ということが経験上、分かってきました。
その結果、ぬか漬けは、江戸庶民の食卓に必ず出てくるまでに広まったのです。

実は「江戸患い」は、玄米食から白米食になったとことが原因でした。
白米精製で削られた玄米の米ぬかには、ビタミンB1が大量に含まれていたので、白米しか食べなくなった江戸庶民は、深刻なビタミンB1不足になり「脚気」という病気になってしまったのです。

ぬか漬けが「江戸患い」を救った理由。

ぬか漬けを食べると「脚気」、つまりビタミン不足が解消できます。
それは、ぬか床の原料である、米ぬかのビタミンが、ぬか床に漬けた野菜に吸収されるからです。
野菜をぬか漬けにすると、美味しくなるだけでなく、栄養も補充されるのです。

その実力は、ぬか漬けのキュウリを例にしても、一目瞭然です。
栄養がないことで、ギネスブックにのっているキュウリ。
そのキュウリも、ぬか漬けにすれば、あら不思議。
ビタミンB1がキュッと詰まった栄養満点の野菜に大変身。
つまりぬか漬けはスゴイってことですね。


「脚気」は昔のことじゃない。近代まで猛威を振るった。

実はこの「脚気」ですが、収まるどころか、明治、大正時代まで猛威を振るいました。
これは、白米食化が進んだことと、脚気の原因が不明だったためです。
(空気感染という説までありました。)

入隊すると1日3食とも憧れの白飯が食べれると謳い、兵士を募集した軍隊では、戦闘よりも、脚気での死者数のほうが上回りました。

その結果は10年後の日露戦争でもはっきり表れた。
戦病死者3万7200余人のうち、脚気による死者は実に約75パーセントに当たる2万7800人を数えた(『医海時報』明治41年10月)。

ようやく1910年代に、脚気の原因がビタミンの不足だと判明したのですが、それまでは、脚気の死者数が一向に減らなかったのです。

統計上の脚気死亡者数は、1923年(大正12年)の2万6,796人をピークとして、太平洋戦争後まで年間1万人から2万人で推移した。
また幼児の脚気による死者が非常に多く、大正時代末期は0–4歳の幼児死亡原因の約半数が、脚気によるものであった。
ようやく死者が1,000人を下回ったのは、アリナミンとその類似品が社会に浸透する1950年代後半のことであった。
脚気-Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%9A%E6%B0%97

現代では、脚気を克服できているのか?

脚気がビタミン不足だとわかったら、もう安心ですね。
もちろん現代では、脚気は克服されて……………いないのです!

江戸時代は、食が豊かになり、白米中心になった食生活。
そのため、逆に栄養不足に陥った。
これって現代と似ていませんか?

「白米?あんまり食べてないよ。今は何だって食べられるじゃん。
パンだってハンバーガーだってラーメンだって食べてるよ!
健康にも気を使って、たまにはサラダも食べるよ!」

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美味しい食べ物を沢山食べれる現代ですが、その美味しい食べ物って、本当に栄養が入っていますか?
ハンバーガー、ポテトチップなどのスナック菓子は、カロリーはありますが、その他の栄養素は少ない。
現代は、白米は減りましたが、代わりにジャンクフードが幅を利かせています。
ジャンクフードはこのように定義されています。
これって、白米と何が異なるのでしょうか?

「ジャンクフード」
栄養価のバランスを著しく欠いた調理済み食品のこと。
高カロリー、高塩分だが、他の栄養素であるビタミンやミネラルや食物繊維があまり含まれない食べ物。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89

実際に、ジャンクフードの普及による栄養の偏りから、1975年頃から脚気が再発していることが確認されています。
また、2014年にも、買い物が困難な高齢者の方が、オカズなしで白米のみの食生活を続け、脚気を発症する例も報告されています。

ところで、健康診断のときにお医者さんに、ハンマーで肘や手、膝を叩かれたことないですか?
あれは、脚気の診断なんです。
脚気になると、末梢神経の調子が悪くなるので、ハンマーでたたかれても、反応が出にくくなるので、その反応を見ているんですね。
つまり脚気は、健康診断の検査項目に入っているくらい身近な存在なんです。

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最近だるい?それ「かくれ脚気」かもしれません。

「なんか最近怠いなあ」とか「足のむくみ酷いの」と調子が悪いのは、実はビタミン不足による「かくれ脚気」かも知れません。
体内のビタミンB1が不足すると、倦怠感、足のむくみ、動悸、息切れなどの症状が生じるからです。
この状態が続けば、脚気が発症する可能性が高まるので「脚気予備軍」といわれています。
あなたは大丈夫でしょうか?


ぬか漬けが、日本人の食生活を救う!?

どうでしょうか?飽食と言われる日本。
でもその実態は、逆に貧食とも言える状態ではないでしょうか?
美味しいからと言って、糖質たっぷりのジャンクフードを食べる日々。
白米が流行った江戸と、なにも変っていないのでないか?
いや、もっと悪くなっていると思います。

「じゃあ、サプリ飲むよ」
そんな人に言いたい。
サプリで栄養を摂ろうとするのは、非常に難しいことを。
栄養素は、複数の種類を摂る必要があります。
ということは、サプリも複数飲まなくてはいけません。
でも、サプリは飲み合わせが、非常に難解なのです。

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例えば、こんな注意を全部守って飲めますか?

成分の重複にも注意!注意したいサプリの飲み方

1つのサプリメントが1日に推奨される摂取量を十分に含んでいる場合、その他のサプリメントを同時に飲むことで成分が過剰になってしまうことがあります。
栄養成分の不足は良くありませんが、過剰摂取も体への負担になる可能性があるため、サプリメントを複数飲む場合には注意してください。
例えば、カフェインは、過剰摂取によって興奮作用が強く出たり、心臓への負担になったりすることもあります。
また、脂溶性ビタミンと呼ばれるビタミンA、D、E、Kなどのビタミンは身体に蓄積されやすい性質があります。
体内で脂溶性ビタミンが過剰になると、骨の成長不良や肝臓への負担などの健康へのリスクがある場合があるので注意が必要です。
一方、水溶性ビタミンのビタミンBやCは、過剰に摂取しても尿として体外に排出されるため、比較的心配はないとされています。
(中略)
また、ミネラルも健康維持に欠かせない成分です。
ミネラルの摂取には、年齢、また性別によって適正な範囲があり、その範囲内で飲む分にはミネラルは有効に働きます。
しかし、過剰に摂りすぎると健康に悪影響を与えることがあります。
女性の方はホルモンバランスへの注意も大切です。
女性ホルモンを補うサプリメントは、過剰に摂取するとホルモンバランスを崩し、生理の機能や消化器に影響を与えることがあるため、成分の重複には十分気をつけましょう。

どうです?
純粋な栄養素になっているサプリを使いこなすには、栄養の基礎知識が必須になるです。

じゃあ、どうしよう?
.......さて、そこでぬか漬けです!
「江戸患い」を救った「ぬか漬け」で、
再び日本人の食生活を救おうではありませんか!

一家に一糠床を推奨します。

じゃあ、ぬか漬けをスーパーで買ってくる?
残念ながら、今の食品衛生法では、生きた発酵食品が販売できないのです
スーパーなどの食品流通で売るためには、安全基準が高く、品質状態が安定してなければなりません。
日々状態が変化する発酵食品は、その性質上、とてもその基準をクリアできないわけです。それは、漬物も一緒です。

今、スーパーや百貨店で販売されている漬物やぬか漬けは、発酵させるかわりに、添加物や調味料で「漬け物風」に味付けされているだけです。
つまり「味が漬け物風の食べ物」「味がぬか漬け風の食べ物」と考えたほうが良いと思います。


この漬物業者さんの説明は、かなり実情を話してくれていると思います。


スーパーで買えないなら、自分で作ればいいじゃない(マリーなんとか)

江戸の家には、一家に一ぬか床あったとか。
是非、今の日本にも、一家に一糠床を推奨します。

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ぬか漬け作っている人は、もっと自分を誇っていい

あの江戸の庶民を救った「ぬか漬け」
あななも、ぬか漬けを作り始めてみませんか?
初心者大歓迎です。アットホームな職場です(笑)

そして、今自分でぬか漬け作っている人は、自分自身のこと、もっと誇ってください。
ひょっとすると、日本の食生活を立て直す、飯屋いや、メシアになるかもしれないのです!

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野沢菜漬けと、小松菜のぬか漬けの、ちょっとした違いを調べていただけだったのに、どうしてこうなった?


今回も最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。
感謝しています!

東のテツ
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