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君の名は? 雑草の名前知ったら、あなたの世界が、楽しく広がりますよ。

決まりきった毎日。見飽きた通勤風景。
まさに、高杉晋作の句「おもしろき こともなき世を…」の毎日です。
でも、そんな毎日の解決策になるかもしれない。いや、控えめに言っても、あなたの毎日を楽しく広げるアプリと、生き物たちをご紹介します!

毎日の通勤電車を面白く過ごす方法

まず、毎日乗る通勤電車。これは退屈ですね。スマホいじるしかありません。でも、ちょっとスマホから目をあげて、周り人を観察して見ましょう。
「どんな人だろう?」といろいろ妄想してみると、退屈な灰色の風景が、少し変わってきませんか?
さらに通勤電車だと、毎日見る人を定点観察したりすると、毎日同じ電車に乗るのも楽しくなります。

通勤途中の道も、観察すれば楽しくなる。

駅までの道のりも、同じように楽しくしましょう。
それは、草木の名前を知ることです

でも、道端の雑草なんて興味ない、そう思いましたよね?
しかし、そう感じているのは、植物の知識がないからです。植物を名を知れば、感じかたは変わります。

世界を変えるかもしれない、画像検索アプリ

雑草なんて同じに見えるし、わざわざ図鑑で調べないとわからない。
その通り。雑草の名前なんて、高齢の方かマニアしか知らない世界だったのです。今までは。

でも、最近では簡単に植物のことがわかるんです。
方法は、アプリで写真とるだけ
AIが写真を分析して、どんな植物かを教えてくれます。
画像検索なんて10年前ではSFのネタでしたが、現実になってます。技術革新って、本当に素晴らしい。

実際にアプリで写真とってみましょう。

PictureThis

植物の画像検索アプリは、いろいろあります。
Googleグラスというのも、植物の画像検索に対応しています。
ちなみに、自分が使っているのが、PictureThisというアプリです。使いやすいですが、下の紹介であるように、ちょいちょい有料メンバーへ誘う画面がでるのが、玉にギスです。

雑草といっても、こんなに個性的。

それでは、この植物の画像検索アプリで調べた結果を、いくつかご紹介していこうと思います。
多分、皆さんの周りにも生えている草ばかりです。

平和が一番 ホトケノザ

仏様の台座。
その名のとおり、葉っぱにそのまま座れそう。
特長的なので、とても分かりやすいです。

春になると、きれいな紫の花を咲かせます。
この花は、吸うと甘い蜜が味わえます
昔の子供は、花びらを抜き取り、蜜を吸って遊んでいたとか。

花言葉は、なっとくの「調和」

ちなみに、ホトケノザが生えている土地は、地力がある証拠
そして、そんなに増殖しないので、ある程度放置でOK。
駆除するときも、根っこは残しておくと良いそうです。
まさに「調和」が似合いそうな草ですね。

ちなみに、春の七草の1つに「ほとけのざ」がありますがこの「ホトケノザ」とは違うので、ご注意を。

地獄の草 スギナ

こんな恐ろしい名前を持つスギナ。
この名の由来は、地中部分にあります。
根っこを、縦に横に、縦横無尽に張り巡らせます。その長さは、横は10m、縦は2mまで及ぶとか。
まさに根が「地獄まで伸びる」というイメージです

さらに、根茎というジャガイモのような栄養素の塊があり、その部分は、高温乾燥飢餓に耐え、切断されてもすぐに再生します。
なので、スギナをヘタに切断してしまうと、切断した破片から数が増えてしまったりします。
なんと逞しくも恐ろしい。ゲームのボスキャラのような生命体ですね。

しかし、そんな彼?にも、意外な一面があるんです。
それは、ツクシです。

春にほっこりとしたイメージのあるツクシですが、実はツクシはスギナの一部なんです。
ツクシは、スギナの胞子を放出する部分になります。
スギナは、地中にある「本体」と、地表の「スギナ」、胞子を出す「ツクシ」と3つの部分に分かれているとうことですね。

そして、地表のスギナも、立派なハーブなんです。
西洋では、馬のしっぽに似ていることから「ホーステール」と呼ばれています。

スギナの地表部分には、ミネラル類、ビタミン類、アミノ酸などの成分が多く含まれており、お茶にして飲むと、健康・美容に良いです。
簡単に、スギナ茶の作りかたをご紹介します。
①3回ほど水洗います。
②日干しで乾燥させます。崩れるくらいまで乾燥させます。
③乾燥させたスギナを、細かくします。
④フライパンで軽く炒ります。

そんなスギナの言葉は、「向上心、意外、驚き、努力」です。
逆境にもめげず邁進し、リスク分散する冷静さを持ち、人の役に立つ。自分もかくありたい。

取扱い注意 オオイヌノフグリ

「これは雑草なのか?」と思うほど、この草の花は、可憐で美しい。
太陽の光で輝く花びら輝きます。それが、星のように見えることから別名「星の瞳」とも呼ばれているくらいです。

「犬ふぐり星のまたたく如くなり」

これは俳人・高浜虚子の一句ですが、「オオイヌノフグリの花が、空から降ってきた星のようだ」と謳いました。

オオイヌノフグリの花は、日が当たるときだけ咲き、一日で枯れてしまいます。儚いですね。

さて、オオイヌノフグリには、1つ注意が必要なことがあります。
それは、あなたも気になっている、オオイヌノフグリという名前です。

例えば、あなたが憎からず想っている相手と川べりを歩いていて、
「この花、キレイ!」
なんて、相手がオオイヌノフグリの花に興味を持ってしまったら、もう大変。
「ああ、それはオオイヌノフグリだね」
「どういう意味の名前なの?」
「べ、別名として、星の瞳と呼ばれるくらい、花がキレイなんだ」
「へー。で、オオイヌノフグリってどういう意味なの?」
「も、もともと、イヌノフグリという在来種がいたので、それに合わせて、オオイヌノフグリとつけられて」
「ふーん。で、オオイヌノフグリってどういう意味なの?」
「い、い、犬の………●×▲■……」
(了)

こんな感じで、ロマンチックな雰囲気がぶち壊しになるので、とても取扱い注意な草となります。

もともとは、オオイヌノフグリの実が、犬の●×▲■に似ているため、このような名前が付けられたとか。
命名者の名付けセンス…。

あと、イヌノフグリという在来種があり、似ているためにオオイヌノフグリと名付けられました。そのイヌノフグリは絶滅危惧種に指定されてしまっているので、探しても面白いかと思います。

次は、食べられる雑草を紹介をしていきます。

春の七草 ハコベ

ハコベは、春の七草のひとつですが、とても簡単に見つかります。
試しに、小さい白い花を目印に、探してみてください。
きっと、沢山生えているのを見つけるはずです。

で見つけたら、葉をちぎって、そのままパクって口に入れてください。
まるで、生サラダを食べている感覚を味わえます。

ハコベの葉や茎は、本当に柔らかく雑草のクセにクセのない味なんです。
そのため、トリも大好きで、古くからニワトリや愛鳥の餌としても利用されてきました。
もちろん、人間が食べても美味しくて、定番の七草がゆでも良し、お浸しや和え物も良し、味噌汁で食べても美味しいです。
先に書いたように、若い芽の柔らかい部分は、サラダとして生食で食べられることもできます。

基本ハコベは、塩茹でですると、より美味しく食べられます。
塩水で2~3分ほど茹でて、冷水にさらし、水切りします。

また、ハコベは「歯磨き粉」にもなります。
江戸時代には「はこべ塩」と呼ばれ、歯茎の腫れを治す歯磨き粉として使われていたんです。
作り方は、こんな風に簡単です。
①ハコベの枝葉を天日干しして粉にする
②粗塩と合わせてフライパンで炒る

春、お金がなくてお腹が空いたら、ハコベを食べ、ハコベで歯磨き。なんという一気通貫。素晴らしい。

さて、そもそも『雑草』とは?

ところで「雑草」ってなんでしょうか?
雑草とは、不要なもの、邪魔なもの。
「雑草にように強く生きたい」とかポジティブな考えなんかもありますが、基本ネガティブな存在です。

でも「雑草」という存在は、江戸時代にはなかったんです。

もちろん「食べれるもの」「薬の効能あるもの」という分類はありましたが、それ以外の草は、ただの「草」という認識でした。

なぜ、雑草と言う概念がなかったのでしょうか?
仏教の「草木国土悉皆成仏」(草木や国土のような非情なものも,仏性を具有して成仏するという意)の思想などの影響もあったかと思います。
でも、もっと大きな理由があるとすると、どんな草も役に立っていた、という理由も考えられます。

具体的に言うと、草は肥料の原料でした。
江戸時代に使われていた肥料は、草木灰、刈敷、厩肥、人糞尿、植物油粕、魚肥などがありました。
効果の高い肥料(人糞尿、植物油粕、魚肥)は、金肥といってお金で取引されていましたが、やはり中心になっていたのは、自給自足できる肥料。
その中のひとつ、「刈敷」というのが、山や草地で刈り取られた木の若葉や草で作られる肥料だったんです。

『成形図説』 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2569428?tocOpened=1

この絵で描かれれているのは、田植ではなく「刈敷」の準備です。
山や草地で刈り取られた木の若葉や草を、束ねて水を張った田へ投げ入れ、それを人間や馬が足で踏み込んでいるんです。

昔の日本では、有機的はものは、すべて意味があり、必要だったということですね。

さて「雑草」という存在ができたのは、江戸後期から明治時代の辺りです。
近代的と言われる西洋式の農業が、日本に入って来たとき、英語の「Weed」を翻訳するときに「雑草」が作られたとされています。

そのとき、日本に入って来たのが「化学肥料」です。
とはいえ、暫くは従来の有機肥料が使われ続け、化学肥料が定着してきたのは1930年代とのこと。

しかし、今では肥料といえば、ほぼ化学肥料に置き換わっており、有機肥料の材料だった草木や人糞などは、不要なもの、邪魔な存在になってしまいました。
そこで「雑草」という西洋の概念も、実態をもって定着した、ということではないかと思っています。

ところで、その化学肥料ですが、日本は化学肥料の原料の大半を輸入に依存している状況です。
そして、今戦争状態のロシアは、あの化学肥料の原料の最大輸出国でもあります。

日本がロシアから直接輸入している量は多くはないのですが、全世界巡り巡って、化学肥料の原料が難しくなってくるでしょう。
そのような状況もあり、雑として扱われてるモノたちを再考するのも、良い機会かなと思います。


普段から当たり前のように、あなたの周りにいるモノ。それらを雑に扱っていないか、再考してみませんか?
……ハッ!再考した結果、一番雑に扱っているのは、自分自身だった?!まさかの青い鳥!

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東のテツ

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