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松井今朝子(1953.9.28- )「一場(いちじょう)の夢と消え 第四回 夏安居[げあんご]の日々(二)」『オール讀物』2023年7月号


『オール讀物』2023年7月号
 文藝春秋 2023年6月21日発売
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C6R46KQ3


松井今朝子(1953.9.28- )
「一場(いちじょう)の夢と消え
 夏安居[げあんご]の日々(二)」
p.352-367
連載第四回
中川学 画

「かぶき芝居の役者は各自一年契約で一座に出演し、
冬至の頃にその年度替わりを迎えて、
顔見世は文字通り新年度の一座の顔ぶれを見せる興行である。
京大坂の芝居では、各役者に得意の芸を披露させつつ
気楽に観られる滑稽な三幕仕立ての狂言にする。
顔見世興行は年内に打ち上げて、
年明けからようやく「二の替わり」という本格の興行が始まる
 … 
信盛[近松門左衛門]はそこで
坂田藤十郎の芸を存分に引きだす狂言を
何としても作らねばならなかった。」
p.362

「元禄十二年[1699]正月に初日を明けた
二の替わり狂言の名題は
「傾城仏の原」で、
「平家物語」の仏御前にちなんだ
能の「仏原」から名題を拝借しながらも話は全く違っていて、
信盛の郷里越前を舞台にした御家騒動である。
幸いこれが前代未聞の大当たりで
月が替わっても興行を続けており、
二月になっても客足は引きも切らないため
三月まで興行を興行を延ばすことになった。
[座本の坂田]藤十郎が扮したのは大名家の若殿」
p.363

https://kotobank.jp/word/傾城仏の原-488899
https://www.arc.ritsumei.ac.jp/artwiki/index.php/けいせい仏の原

「評判が評判を呼んで、
評判を八文字屋が本にまとめて出版した
「役者口三味線」にも、信盛は目を通している。」
p.364
https://kotobank.jp/word/役者口三味線-1212189
https://ja.wikipedia.org/wiki/江島其磧

https://hamasakaba.sakura.ne.jp/c241/2401/sub2401
近松門左衛門 年譜

https://ja.wikipedia.org/wiki/松井今朝子
http://www.hatirobei.com/ブックガイド/作家から/松井今朝子/雑誌掲載記事


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https://note.com/fe1955/n/n07d2273a1a03
松井今朝子(1953.9.28- )
「一場(いちじょう)の夢と消え」
『オール讀物』2023年3・4月合併号

https://note.com/fe1955/n/n29b84073f5a3
松井今朝子(1953.9.28- )
「一場(いちじょう)の夢と消え
春永の暮らし(一)(二)」
『オール讀物』2023年3・4月合併号

https://note.com/fe1955/n/n2a2930999414
松井今朝子(1953.9.28- )
「一場(いちじょう)の夢と消え
第二回 春永の暮らし 三」
『オール讀物』2023年5月号

https://note.com/fe1955/n/nacaa08c07eeb
松井今朝子(1953.9.28- )
「一場(いちじょう)の夢と消え
 夏安居[げあんご]の日々」
『オール讀物』2023年6月号

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