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フリーランスのITエンジニアから個人事業主を経て、法人化するまでの道のりを書いてみました。これから法人化を考えている人のお役に立てればうれしく思います。


1.フリーランスになったきっかけ

私がIT業界に入ったのは2000年前半なので、約20年間ほどIT業界に携わっていますが、最初に入った会社からフリーランスになるまで一つの会社に勤めていました。

この業界で働いている方であればわかりますが、商流でいうと2次請けの仕事がほとんどのまぁよくある中小SES会社のひとつに10数年働いていましたが、簡潔に辞めた理由を言うとお金が安かったことです。

それ以外にも年齢やスキルが上がるにつれて仕事の難易度は高くなるし、技術革新の激しい業界なので常に勉強をしなくてはならないのに、社内業務や社内の政治に巻き込まれることにも嫌気がさしていました。

これらの悩みはある程度大きなSI会社に勤めている人であっても同じような悩みを抱えていると思いますが、この技術革新の激しい時代にあって嫌な案件ならさっさと抜けられてしまうサラリーマンマインドはこれから先生きていくのに危険だなとのも一つの原因。

私の場合、幸運にも同じ現場にフリーランサーを募集している社長さんが現場におり、仕事面でも評価をしてくれていた為、現在の単金(当時は半分以上会社に抜かれていました…)に近い金額で契約してくれる環境もあり、10数年働いた会社に愛着は多少ありましたが、辞めることにしたのでした。

2.フリーランス(個人事業主)で働いてみて

フリーランスと個人事業主に明確な違いはありませんが、フリーランスとして生きていく覚悟の意味でも、開業届を税務署に出して個人事業主として働きだしました。(実際は、開業届を出さずとも、青色申告時に登録されるので個人事業の場合は余り意味はないのですが、区切りの意味で出しました)

サラリーマン時代と個人事業主として案件に従事するのでは、働き方というよりも働く意識がかなり変わりました。というのも、サラリーマン時代は自分の為というより会社の為に働いている意識が強かった気がしますが、個人事業主となり100%自分の為に働くようになったことが大きい変化。

サラリーマン時代でも炎上プロジェクトに投入された時は、それはそれで大変でしたが、最悪ここでダメでも他の現場に行くこともできたので、失業の心配が無いというのが良くも悪くも仕事に対する意識の甘さに繋がっていたような気がします。

その点、個人事業主の場合は使えないと烙印を押されてしまったら、そのまま即失業。個人事業主の場合、自分で共済等に入っていなければ失業保険は貰うことはできないので、1カ月毎で仕事に対する成果を自分自身で凄く意識をするようになりました。

サラリーマンに向いている人、向いていない人を一言で考えてみると、自分自身で決められる人なのか決められない人です。自分がどういう判断をしてどういう結果を迎えるのか全て受け入れられる器がないとフリーでは厳しいだろうなというのが私の感想。

私は個人事業主として6年くらい働いたのですが、最近はフリーランスを募集する会社がほんとうに沢山増えたと思います。それだけサラリーマンに魅力を感じなくなった人が増えたのかなと思いますね。

ですが、フリーランスの会社も慈善事業ではないので、しっかり下調べをしないと不当なマージンを取られることになってしまいますし、人任せに案件探しや単金を交渉するようなマインドでは個人事業主として成功することは難しいと思います。

また、個人事業主はサラリーマンに比べて社会的信用度も低いです。そういうマイナス面もわかったうえで個人事業主として働けば高額収入も夢です。

私自身、6年間フリーランスをしていますが、サラリーマン時代では12年以上かかっても貰えなかったであろうお金を稼ぎました。(まぁ、単純に搾取のひど過ぎる会社でもあったのですが…)

私の場合は個人事業主になって本当に良かったなと思ってますが、人それぞれなのでご参考までに。

3.個人事業主から法人化まで

私が、個人事業主から法人化をするきっかけは税制上の問題で、個人事業主の所得税は収入の額により異なる税率が適用されます。この累進課税が曲者で、収入が高くなるほど、以下のように支払う税金も多くなります。

  • 195万円以下の場合:税率は5%

  • 195万円を超え、330万円以下の場合:税率は10%

  • 330万円を超え、695万円以下の場合:税率は20%

  • 695万円を超え、900万円以下の場合:税率は23%

  • 900万円を超え、1,800万円以下の場合:税率は33%

  • 1,800万円を超え、4,000万円以下の場合:税率は40%

  • 4,000万円超え:税率は45%

一方で、法人税は課税所得が800万円を超える場合、税率が一律30%となる二段階制を採用しています。なので、私の場合個人事業の売上が1,000万円を超えたタイミングで法人化、いわゆる「法人成り」をしましたが、多くの個人事業主の方も同じタイミングで法人化するのが一般的です。

但し、現在では資本金は0円からできますし、法人化をするといっても、レンタルオフィスを借りて法人登記、後は年金事務所と税務署への法人設立申請と、青色申告申請くらいで、そこまで大きな負担なく法人設立できました。(但し、法人登記及び定款認証で20万円程度はかかります)

4.サラリーマン時代から起業するまでを振り返ってみて

サラリーマン時代には自分が起業するとは思ってもみませんでした。そもそもサラリーマンになった2000年頃は今とは違い就職氷河期の真っただ中で就職もままならないし、今ほどインターネットが普及もしていませんでした。

起業をするにも情報収集から大変な時代でしたが、時が進み今では法人手続きも簡易化され電子手続きですみ、会社のホームページを作るにしてもワードプレスと生成AIを利用すれば1週間程度でちゃんとした会社のホームページも一人で作れてしまいます。

そんなこれからの時代、フリーランスや個人事業主から法人成りを目指す人が多くなるんだろうなと思い、自分がサラリーマンから起業するまでの思い出を書いてみました。

私の会社のホームページはこちらですが、ワードプレスで作成しています。

これから、法人化を目指してフリーランスや個人事業主をしている方の参考になれば幸いです。

最後までみていただき、ありがとうございました。

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