カンカン
約一か月ぶりの更新になってしまいました。個人的なことですが四月から新しくバイトを始めたり、研究室に入ったり、部活のリーダーをしたり、一人でプロジェクトを運営するようになったりとバタバタしていました。今までの記事のように一週間じっくり考えて言葉にしていく時間がなかなか取れず、納得のいく文章が作れず更新が止まってしまいました。 と、個人的な忙しさの話や反省はここまでにしてまた今日から定期的にnoteを更新していこうと思います! 話は変わって冒頭にも書きましたが、最近多くの経験
朝井リョウさんの小説「スター」を読んだ。読み終わったのは一月の初めだったが、今になってその時の感想メモが心に刺さっている。 小説で一番心に残ったセリフが「本当にいいものは越境していく。」というもの。価値観が多様化していき万人受けするものを作るのが難しかったりする中でこのフレーズは勇気づけられるものだと思った。 じゃあ「本当にいいもの」とは?自分なりに小説から考えた条件は二つある。一つ目は「どんな答えを出すかよりどんな問いを立てるか」。二つ目は「心を込めたもの」。 最
なぜ勉強をするのだろうか? 生物学者の福岡伸一さんは著書動的平衡の中で「バイアスを外すため」と仰っています。 ここからさらにもう一歩踏み込んで考え、勉強とは差異化だと思います。 本や授業などで新たな知識を得る、勉強をする。新しく得たことに対して納得、驚き、疑問、否定、様々なことを思います。これはすなわち世間で正しいとされていることと自分が正しいとしていることとの距離感です。 距離が近いからいいのではなく、遠いからといって近づく必要もないと思います。その距離感を知っ
私淑する長田弘さんの詩です。はじめて長田さんの作品に触れるきっかけになり、今でも一番好きな詩です。長田弘さんは詩だけではなく、エッセイや絵本など幅広く手掛ける作家で「言葉の魔術師」とも言われる方です。 長田さんの言葉から学ぶことはたくさんありますが、そのなかでも大きなものは二つあります。 一つ目は日常に何より”今”に注目すること。長田さんの文章はいつも何気ない日常の風景から始まります。いつもの風景も深く観察することで見え方が変わり日常が豊かになります。 二つ目は言
コーヒーは飲むのも淹れるのも好きです。狙った味を出すために条件を変えて試行錯誤するのは実験をしているみたいで楽しいです。 そんな中、なじみのカフェでこんな話を聞きました。 「コーヒーが好きな人はコーヒーの味が苦いだけでなく、様々あることを知っている。しかしそうでない人はわからず、伝えたいコーヒーの味を広げるのが難しい。特に酸味は嫌われやすく、どう正確においしそうに伝えるかを日々考えている。」 この話を聞いておいしいコーヒーに必要なのは淹れる技術や道具だけでなく舌が知っ
最近、料理への関心が高いです。もともと料理をすることは苦ではなく、家族の分も作っていました。一人暮らししてからも自炊が中心の生活で、料理をすることを深く考えることはありませんでした。しかし、大学で農業を二年間学んできて自分の中で料理の位置づけが変わりました。 農業実習では命のやり取りの瞬間を目にすることが多いです。印象に残っているのは北海道の牛の市場見学です。その日はオスのホルスタイン種と乳牛としての役割を終えた牛の取引の日でした。オスのホルスタインは一頭1000円前後
こんにちはカンカンです。先日訪れた天龍村の伝統野菜農家さんのお話がとても学びが多く、新しい農業観を得たので今回はその話。 お話をしてくださった農家さんは天龍村で十久保南蛮、ていざナスの2種類の伝統野菜の栽培とイベントを通した普及活動をされています。特徴的なのは野菜同士を交配をさせ、種も自給しているということです。 あまり知られていないことですが、日本で栽培されている野菜の種の多くはF1種という一世代限りのもので種を残しません。F1種の中には海外から輸入している品種も多
こんにちはカンカンです。先日、調査を行っている天龍村に訪問しました。きれいな青緑色をした天竜川を横目に、急な斜面を縫うような道を走っていると唐突に民家が両脇に。川が作った谷の僅かな平地に小さな集落が広がる、そんな場所に天龍村はありました。 天龍村では十久保南蛮の圃場見学、種まき体験を行い、十久保南蛮が朝鮮から伝わった歴史を知りました。他にも天龍村のふるさと納税で大人気の信州サーモンの生産者さん訪問、南信州の旬を詰め込んだガレットづくりも行いました。 訪問で課題に感じ
こんにちはカンカンです。2月末から3月頭にかけ一週間、酪農実習に行ってきました。場所は広大な雪原が広がる北海道! 牛舎は特有の癖のある臭いですが、牛は臭くありません。少しミルキーないい匂い。つぶらな瞳と人懐っこくすり寄ってくる様がとても可愛い。そんな牛たちに囲まれた一週間でした。 改めて実習で感じたのは一次産業ってかっこいいということです。 「食わなきゃいけていけない」と言われるように食べることは生きること、そして食べ物をつくることは命を支えることです。食べ物も全て
こんにちはカンカンです。昨日一週間の北海道酪農実習から帰ってきました。実習のことも書いていきたいですが、まとめるのにもう少し時間がかかりそうなので今日は別な話題を。 朝、ふと目が覚めると6時前なのに明るい空。さらに学校の前には早咲きの桜が綺麗に色づいていてダウンがなくても外を歩けるほどの暖かさ。昨日までは一面の雪景色だったのにこの急激な季節の変化に少し心が追いついていきませんでした。東京に帰ってきたというより、春に飛び込んだような感覚。段々と春めいていく景色を感じるのも
こんにちはカンカンです。 2月24日と25日にそごう横浜で開催されたはまテラスソーシャルマーケットに出店しました。今回も先月に引き続き愛媛県真穴地区の柑橘を販売しました。 先月の様子はこちらから↓ 今回も真穴地区の柑橘のPRと農家さんの年間を通した収益づくりを目的として出店しました。 販売品目はブラッドオレンジと愛媛県限定品種の甘平、そしてみかん100%のジュースでした。 結果は甘平、ブラッドオレンジは無事完売。ジュースは6本売れました。 年間の収益を作るこ
こんにちはカンカンです。 最近、コーヒーにはまっていて飲むだけではなくハンドドリップも勉強しています。 そんなコーヒーについて考えたことを書いていこうと思います。 タイトルにもあるようにコーヒーって一番世界に広がった6次産業だと思います。 そもそも6次産業とは何か調べてみました。 これをみてもコーヒーは十分六次産業だと思います。 コーヒー豆栽培(一次産業)、精製・焙煎・抽出(二次産業)、コーヒー豆販売・コーヒーの提供(三次産業)。 なんでコーヒーはここまで世界的になった
少し傾いていたり、左右非対称だったりして上手にできているとは言えない。でもそのほほえみや佇まいに思わずくすっとさせられる仏像たち。 主に北東北で保管されていた民間仏の展覧会、「いとしい仏」に行ってきました。民間仏とはその名の通り仏師ではなく、百姓や大工など素人によって作られた仏のことです。 作られた当時の生活は苦しく、冥土と現世は地続きであったそうです。そうしたなかでもこんなに優しい顔をした仏をつくれる当時の人々の強さが現れていました。 手作りをしてまでも仏をつく
こんにちはカンカンです。今日は部活で調査している天龍村についてです。本格的に調査を始めてまだ2週間ほどですが、今の段階での印象を書いていきます。 ズバリ天龍村の印象は とっても秘境だけど人を虜にする何かがある場所 です。 天龍村は長野県の最南部に位置し、温暖で信州に春を告げる村と呼ばれています。バスタ新宿から約5時間半、秘境駅が3つ、信号機やコンビニはなく、あるのは大自然だけという純山村です。 地理的には閉ざされていますが、人の受け入れにはオープンな村です。毎
先日図書館でマルクスガブリエルさんの「世界はなぜ存在しないのか」という本を見かけ、面白そうだったので借りてみました。まだ読めていませんが自分なりに世界の存在について考えてみました。 世界の存在について考えた時、授業で聞いた言葉を思い出しました。 "「温度計は温度を測っていない。例えばこのアルコールの温度計は温められることで増加したアルコールの体積の差分を温度としているだけであって、直接温度を測っているわけではない」" という言葉です。 またいつか読んだ三木清さんの
こんにちはカンカンです。今回はタイムリーな節分から考えたことを書いていきます。 そもそも節分がどういった行事だったのか気になったので調べてみました。 自分はこうした節分の意味や由来は全く知りませんでした。節分に限らず、多くの年中行事がそのような本来の意味が薄れ、商業的な意味合いが大きくなりつつあるように感じます。しかし年中行事は"意味"よりも"きっかけ"としての役割が大きく、それによって対面のコミュニケーションを取ることが大事なのではないかと思います。 私は先日地元