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今日の一品:ザワークラウトとひよこ豆入り、元気になれる発酵ボルシチ

日曜深夜~月曜昼にかけ、激しい胃腸炎に苦しんだ今週。
熱もあって1日半絶食したため、その後は食べられるもの、食べたいと思えるものを探して少しずつ回復して来た。

月(絶食):水と薬と経口補水液、薄~く溶いたイオンウォーターパウダー
火:柔らかい白米に梅干し、ゆかり、薄い素みそ汁にとろろ昆布
水:梅干しのせ月見うどん(つゆ薄め)、残りのつゆで白菜おじや
木:プレーンヨーグルトにりんごジャム、いちご、金柑、薄皮あんぱん

昨日(木曜)から食欲もだいぶ復調。エネルギーとなる糖質をとにかく…という感じだった月・火に比べると、ビタミンや水分、たんぱく質も身体が要求し始めているのがわかる。
そして今朝、ふと思い付いたのが「冷蔵庫に半端に残るザワークラウトをボルシチのキャベツ代わりに入れてみては?」ということ。少し前、煮込みに使った自家製ザワークラウトが少々余り、ホットサンドにしようと思う中胃腸がやられ消費できずにいた。そう言えばロシア周辺にもザワークラウトによく似たキャベツの発酵漬がある。それを使ったスープや煮込みもある。似たカテゴリのボルシチにもひょっとして使えるのでは?
クリスマス用に買って使わずにいたビーツも1個ある。小分け冷凍のひよこ豆もあるから、入れれば栄養もボリュームも出る(ウクライナのボルシチは豆入り)。煮込み用の肉や出汁はまだ食べられそうにないけれど、豆と発酵の旨味でその分を補えないかな??

という訳で、つくってみた。

回復食なので材料は全て細切りで食べやすく。野菜の美味しさを出したいのでしっかり炒めて旨味をぎゅっと凝縮させる。作っているうちにちょっとだけ欲しくなり、薄切り牛肉もごく少量入れてみた。
15分ほど煮込んだ状態で味見してみると、美味しい!!
かなり美味しい。とても美味しい。めちゃうま!!

今の体調に合わせて美味しいと感じる作り方をしているからかも知れないが、これまで何度か作ったボルシチに決して劣らぬ美味しさ。
勝因はおそらくトマトをやや多めに加えたことと、仕上げのすりにんにく。トマトを増やす前はビーツの甘さとザワークラウトの風味がいまいち融合しない感じがしたが、トマトでうまくつながった。にんにくは野菜の甘みを引き締め、全体の味を決めてくれた感じ。
牛肉でじっくり出汁をとったボルシチとは美味しさの種類は幾分違うが、ザワークラウトから複雑な旨味が出るので、肉が食べられない時にはこうした作り方も十分ありだと思う。
何より美味しいのでおすすめです。

《ザワークラウトとひよこ豆入り、回復食用発酵ボルシチ》

◆材料(2皿分)
 ザワークラウト:適量(100gぐらいかな)
 ビーツ:1/3個(120gぐらい。皮をむき、グレーターで細切り)
 玉ねぎ:1/4個(皮をむき、ごく薄くスライス)
 にんじん:1/4本(皮をむき、グレーターで細切り)
 じゃがいも:小1個(40gぐらい。皮をむき、グレーターで細切り)
 カットトマト缶:1/4程度(約100g。量はお好みで調整)
 茹でひよこ豆:大さじ1~2程度
 牛肉(なくてもよいです):30g程度
 バター若しくはオリーブオイル:少々
 すりにんにく:1/2かけ程度
 塩、こしょう

◆作り方
1)材料を全て切って用意しておく。但しじゃがいもはでんぷんが溶けだすので直前に切った方がよい。(※今回は煮崩れさせてとろみにしたいため。煮崩れを防ぐ場合は先に切って水に浸けてください)

2)フライパンにバターを熱し、最初ににんじんと玉ねぎを水分が凝縮するまで弱めの中火で炒め、かさが減りしんなりしたらビーツを加え、同様に水分がなくなるまでしっかり炒めて旨味を凝縮させる。

3)2)のフライパンに水200ccを加え、炒めた旨味を溶かした状態で中身を全て煮込み鍋に移し、ザワークラウト(漬け汁ごと)、じゃがいも、ひよこ豆(茹で汁ごと)を加えて煮立たせ、カットトマトを少量ずつ、味を見ながら加えて行く。本来は大さじ2程度の使用量だが、今回は肉をほぼ使わない分旨味を補う意味で増量させているので、自分が美味しいと感じる程度で。ここまで材料を入れ切って、煮込むのに水分が足りなければ適量加える(今回は100cc程度加えた)。

4)3)の鍋に薄切り肉を加えて混ぜ、蓋をして弱火で15~40分、好みの柔らかさになるまで煮込む。今日の目安はじゃがいものとろみがスープに出て、ザワークラウトがしんなりするまで。

5)塩・こしょうとすりにんにくで味を整えてできあがり。今回回復食なのでハーブ類を加えていませんが、お好みでディル、イタリアンパセリ、チャイブ等フレッシュハーブを加えても美味しい。また、食べる際には水切りヨーグルトやサワークリームを添えるとより美味しいです。

というわけで、先程ランチにいただきました。

この赤い色も元気になれそうで好き(気を付けないと服とかいろんな箇所につくので注意)

朝に仕込んで一度冷めたので味が染み、作りたてよりも落ち着いた美味しさ。野菜の味が豊かでしみじみと美味しい。豆の風味も全体に深みを加えている。途中でヨーグルトと混ぜると味の印象がまた変わって良い。ひと皿全部食べられたので、おなかも大分回復しているみたい。
添えた不格好なパンはこれまた最近酒粕酵母を試しに起こし、型を使ったら見事に膨らまなかったパン。味はシンプルなのでボルシチとも合う。まだ固いライ麦パンは食べられないので、今日はこれでよし。美味しかったし。

それにしても、ザワークラウトをボルシチに使うのはかなり有りだとわかった。今日使ったのは漬ける際にローリエとキャラウェイシードを入れたものなので、煮込む際ローリエなしでも香り良くまとまるし複雑味が出る。
ザワークラウト、買ってもひと瓶食べ切れないのよね・・・という方、ソーセージやベーコンのお供のみならず、ボルシチにも是非使ってみてください!

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