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閑話休題「バブル世代とZ世代」

最近、20代から30代前半くらいの若い人と話していて驚くのは、彼らは景気が良い世の中というものを全く知らずに大人になっているので、お金や暮らしに関する価値観が私の様な高度経済成長期に育ちバブル時代も経験した世代とは全くかみ合いません。

特に給料に関して、何年務めても上がらないのが当たり前で、収入を上げたかったら有望な資格を取るなりその業界で実績を積み上げてヘッドハントされるなりしないと上がらない仕組みが出来上がっています。

こんな世の中では将来に希望が持てないのは当たり前で、結婚せずに生涯独身で過ごす人が増えるのも無理ありません。

かつての終身雇用が生きていた時代の様に、能力的には秀でていなくても、実直で真面目な人がそれなりに良い暮らしを築けた時代は終わってしまいました。

私を含めたアラ還世代あたりから上の人は、サラリーマンになったなら将来は社長を目指す事が良いことだと教えられましたし、独立開業して大金を手にする事が夢だと言う人も多かったと思います。

しかし今の若い人達で、そういった夢を抱く人がどれだけいるでしょうか。

ただ、私はそれが悪い事だとは感じません。

例えば私が若い頃は、農業はダサい職業の代表でした。しかし今の若者はそんな風に思っていません。それどころか逆に農業を目指す人はカッコイイと思われているのではないでしょうか。

農家を目指すという価値観と、金持ちを目指すという価値観や社長を目指すという価値観は、根っこの部分が違うと思うのですが、今の私には農家を目指す価値観の方がスマートに感じますし、魅力的だと感じます。

最近よく言われる国民負担率の話しですが、いくら頑張って稼いでも税金や社会保障などの名目できっちり国に50%近くのお金を持って行かれてしまいます。

それで福祉や年金が手厚ければ問題ありませんが、日本の場合福祉も年金も年々悪くなる一方で希望を見いだせる状況にありません。

北欧など同じくらいの国民負担率の国では医療も教育もすべて無料なわけですから、日本がいかに重税国家かという事です。

そんな社会の中で若い人達がお金を稼ごうと思わなくなっても責められないと思います。

だったらお金からは少し距離を置いて、時間のゆったり流れる地方に移住し、食べる物を作って生きていこうと考えるのはとても自然な流れですし良いことだと思います。

私は幸いにして田舎に実家が残っていますので本気で田舎暮らしをしたいと思えばすぐにでも出来るのですが、残念ながら田舎の不便さや面倒くささも良く知っているだけに、還暦近い今の年齢で田舎に戻ろうとは思いません。

しかし若い人なら話は別です。本気で田舎で農業をしながら暮らそうと思うなら、都市部から車でほんの1時間程度の距離でも充分に耕せる土地も住む家もあると思います。

Z世代得意のネット環境も今では都会と田舎で差はありません。

確実に人口が減っていくこれからの時代、今までと同じ、消費を中心に置いた社会を維持する事は難しくなります。

情報発信やネットワーク作りに長けたZ世代こそ、そうした時代を良い方向に持って行く切り札なのではないでしょうか。

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