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【小説】フェイブル・コーポレーション

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【あらすじ】 博打が生きがいの大学生・葉月龍介は、企業に就職するつもりはまったくない。賭博会社を設立することを思い立ち、同級生のギャンブラー・長井拓海を仲間に誘った。三ヶ月前、龍… もっと読む
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記事一覧

【小説】フェイブル・コーポレーション 第一話

【あらすじ】 博打が生きがいの大学生・葉月龍介は、企業に就職するつもりはまったくない。賭…

亜田公介
1か月前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第二話

 翌日から、龍介は神戸中の不動産屋を駆けまわった。  拓海は同行しなかった。彼の仕事であ…

亜田公介
1か月前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第三話

 JR元町駅をでる。元町通りに沿って、南下していく。  平日の真っ昼間にもかかわらず、大…

亜田公介
1か月前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第四話

 六月の初旬。フェイブル・コーポレーションの設立から二ヶ月が経つ。 「……あっ。龍介くん…

亜田公介
4週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第五話

 もう何ヶ月も家には帰っていなかった。高校の卒業アルバムを取りに、龍介は自宅へ帰ることに…

亜田公介
3週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第六話

 午後六時から七時にかけて、フェイブル・コーポレーションに客が集まりはじめた。面子は六人…

亜田公介
3週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第七話

 六月中旬。一週間ほど様子を見てみたが、和也がフェイブル・コーポレーションをまた訪れることはなかった。  代打ちの新十郎は、日々開催される賭場をコントロールしていた。新十郎によって優しく手なずけられている客たちからは「回銭」の声も飛ばなくなった。新十郎も新十郎で、ペースをつくり、自身の浮きを確保していた。すべての歯車が噛みあいはじめていた。  龍介は洋間の扉を荒々しく開けた。  拓海がテーブルについて、ポーカーの研究でもしているのか、トランプをひろげている。新十郎は寝転がって

【小説】フェイブル・コーポレーション 第八話

 法務局から帰ってきた龍介は玄関のドアを開けた。フェイブル・コーポレーションを株式にする…

亜田公介
3週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第九話

「あれ、新ちゃんはまだ来てないのか」  仮眠室からでてきた龍介は、洋間に入るなり、目をこ…

亜田公介
3週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第十話

 午後八時。麻雀事業連盟の筋者三人組は、やはり揃ってフェイブル・コーポレーションにあらわ…

亜田公介
3週間前
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【小説】フェイブル・コーポレーション 第十一話(完)

 七月になった。外は汗ばむほどの暑さだ。龍介たちは豪勢な盆を開いていた。客は三十人ほどが…

亜田公介
3週間前
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