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【小説】2.5次元アイドル④(終)

 フィギュアのような着ぐるみの中に入る女性声優の話。

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※挿絵はDALL·Eを用いています。


 噂話は盛り上がっていく。

 もはや陰謀論なのか何なのか、自分の妄想を根拠にして、新たな妄想に肉付けしていく。
 恐ろしい事に、どんなデタラメでも自分が言ったことで安心して納得してしまうような人間と言うのは幾らでもいる。
 そんな人間に、論理的思考や理屈なんて無力だ。

 そして遂に、幾つかのマスコミが"禁を破って"美咲遙の事を嗅ぎ回り始めたのだ。

 弱り目に祟り目というのは、実際、今までの分の"利益確定"みたいなものだろう。或いは潰れた店舗から金目のものを拝借していくような連中だろうか。

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