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樹氷を見に行く

noteを初めてからしばらくの間は、時々文章を書けたのだけれど、目まぐるしく過ぎゆく日々の中で立ち止まる余裕すらないまま何年かが過ぎてしまった。

今年の春に転職し、生活が大きく変わった。以前より良い方に。転職先は自宅から7分で通えるキャンプ場。自然豊かな場所にあり、広大な敷地の中には登山口もある。わずか2時間で別世界を感じられるほどの山頂に辿り着けてしまう。

キャンプブームのおかげか、春夏秋と目まぐるしい忙しさに追い立てられるように季節は巡り、冬は厳しい寒さのため休業となる。ただ、キャンプ場内にある登山口から手軽に登れる山で樹氷が見られるため、冬でも登山客は絶えない。

麓で仕事をしていながら山頂の景色を実際に見たことがないのはもったいないので、初雪が降った翌日に登ろうとタイミングを見計らっていた。
できることなら快晴の青空に映える樹氷を見たかったけれど、初雪の翌日はどんよりとした冬の空だった。ただ、平日で登る人も少なく、一番乗りで新雪に足あとをつけながら登るのは最高にいい気分だった。

樹氷を見て山から下りたあと近くの温泉へ行き、午後は子供の保護者懇談会で一気に日常に引き戻されるこの不思議な感覚…。朝起きてから、登るか登らないか決めて、半日で行って帰れる場所に非日常の世界があるって贅沢だなぁ、と思う。

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