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ある朝、次男から届いたLINE

「---- -・・・- -・ ・- ・・-・・ ・- ・-・--」

その次に、「ヒント モールス信号」
と書かれていた。

次男は中学2年生。絶賛、不登校中。彼は夜型生活なので仕事で忙しい時はすれ違いが多い。朝方、寝る前に私にLINEで要件を伝えてくることがよくある。あまり変化のない毎日を送っているようでも、彼なりにいろいろ考えているのだ。何かに興味を持って動いていることが嬉しくて、寝ぼけながらも必死にモールス信号を解読した。

要件は、「コ メ タ イ ト イ テ」 だった。私も負けじとモールス信号で返事を返す。
「ーー・   ーー   ・・ー   ・ー・・ ・ー   ( リ ョ ウ カ イ )」
朝忙しいのに、面白くなってきて、他の要件もモールス信号で送ってみたが、そのやり取りはたった一日で終了し、数カ月おいて突然またやってくる、という具合だった。

おとといから熱を出してダウンしていた次男から、今朝また信号が送られてきた。
「 · – · ·  · – ·  – – ·  · – ·  · – · · ·  
· – – ·  · – · – –  – · – · ·  – ·  – · · – ·  · – – · –  – · – – ·  – – – · –  · – · ·  
· ·  · · –  · – · – –  – · – – ·  · · · –  
· · ·  · –  – · – ·  」

「 カ ナ リ ナ オ ツ テ キ タ モ ー ル ス ガ ウ テ ル ク ラ イ ニ 」

解読も返信も、それなりに手間がかかるけど、いつでもどこにいても誰とでもやり取りできてしまう時代に、伝えたいことを伝えるために必死になれる時間は貴重だと思う。

ふと立ち止まって考える時間をくれる次男の面白い発想が好きだ。すぐまた途切れてしまうだろうけど、いつかまた、突然信号が送られてきますように。

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