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月を見あげる

秋の月は、どうしてこんなにも美しいのだろう。毎年この時期、満月を眺めながら思う。

月のきれいな秋に生まれた次男には、月にちなんだ名前をつけた。
私は小学生の頃から、夜空を見あげるのか大好きだった。大人になって、多忙な毎日の暮らしの中、夜空を見あげることが少なくなってしまったけれど、秋の満月だけは子供たちと一緒に、ゆっくりと見あげる時間を作るようにしている。

時代が移り変わっても、眺める場所が変わっても、月は変わらずそこにある。
月と共に暮らしを営んできた先人たちは、どんな思いで月を見あげていたのだろう…。月と人々の暮らしが今以上に深く結びついていた時代に生まれてみたかったなぁ、と思う。元夫の国では、今でも月が暮らしに与える影響は大きい。電気が通っていない村で見あげる満月は、この上なく明るい。月明かりのエネルギーは神秘に満ちていて、人間の存在がいかに小さいかを思い知らされる。

いつか子どもたちが巣立って私一人になっても、月を見あげれば、どこにいてもつながっていられる気がする。子どもたちも、同じ思いで月を見あげてくれてるといいなー。

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