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【#4】 英語教師として "Update"するためにしたい10のこと③ -「英語を学ぶ意義」の再構築-

こんにちは!
Sakaue Wataru | English Teacherです。

2024年、自分の「教師力」を高めるために、
自分が今年目指したいことを言語化しています。

今回は「英語を学ぶ意義」について考えます。

もともとは小学校教師を目指していました。
しかし、教育実習で中学校へ行き、
英語を教えた経験を通して、
「英語教師」を目指すようになりました。

そこで出会った素敵な先生方と、
生徒たちのおかげだと今でも感謝しています。

そもそも、子どもたちが英語を学ぶ意義って
何なのでしょうか?
大きく3つの意義があると思っています。

意義①: 純粋に楽しいから

「勉強することは嗜好品」
「今でしょ!」で有名な林修先生が
そうおっしゃっていたのを聞いて、
妙に納得したことを覚えています。

私が普段の授業で大切にしているのは、
子どもたちが純粋に楽しい!と思える授業です。

楽しいにはさまざまなニュアンスがあります。
fun, interesting, exciting, amusing, entertaining…
英語ができるようになる楽しさ、
新しい物事を知る喜び、
友だちの新たな一面に気づく驚き、
プロジェクトに夢中になって没頭するひとときー

そんな時間を子どもたちと共有できた時、
「やっぱり教師って楽しいな」と実感します。

教室には様々な実態の子たちがいます。
学習に乗り気でない子もいれば、
英語に興味があってノリノリの子もいます。
中には、不安で押しつぶされそうで、
勉強どころではないという子もいます。

ですが、英語の授業になれば、
純粋に楽しい時間を共有できる。
「自分って、やればできるじゃん」
「もっと色んな表現を知りたい」
「次はこんなことをしてみたい」ー

そんなふうに思ってもらえる授業をすれば、
英語の授業を通じて学校を元気にできる
と思っています。

英語の授業は週に4回あり、
他の教科の教師よりも多く
子どもたちと接することになります。

英語教師の影響って、思っている以上に
大きいのかもしれませんね。

意義②:「教科書の外の世界」とつながる

これが私の一番の課題です。
2023年は、日々の忙しさの中で、
教科書の「内容理解」に終始してしまう
ことがありました。

英語教師の仕事として、
教科書の内容を子どもたちに理解させることは
とても大切な役目です。

ただ、「内容理解」は教科書の題材を扱う上で、
あくまでも「通過点」であるはずです。

例えば、小学校6年生の単元で、
地球に住む動物の生息地や食物連鎖を
題材として扱うところがあります。

Where do koalas live?
Koalas live in Australia.
What do koalas eat?
Koalas eat bamboo leaves.

身の回りの動物を英語で伝えたり、
意外なものを食べていることに
気づいたりできるとても楽しい単元です。

そして、日本だけでなく、
外国に住んでいる動物にも目を向けるきっかけ
になります。

ただ、こういった表現を理解して伝え合うだけでなく、さらにもう一歩踏み込んで「自分ごと」にできる単元にできないでしょうか?

そこで、小学校の担任の先生(T1)と相談して、
次のような単元末課題を設定しました。

写真1:目的・場面・状況の設定

これが思いのほか、好評でした。
「6年生にはちょっと難しいかも・・・」
と心配していましたが、子どもたちはグループで協力しながら、どんどん自分達で探究していったので驚きました。

タブレット端末の力を借りながら、先生や友だちの助言を受けながら、これまで習ってきた表現を駆使してCMを作り上げていく姿がとても頼もしくて、本当に嬉しい気持ちになりました。

全部で7つのCMが集まりました。
そのうちの2つを紹介します。

Group 1
Hello! Welcome to ●●●●! Are you enjoying your stay? What is popular in ●●●●? Yes, it’s autumn leaves. Along Hozu River, it’s very beautiful! However, we can see some trash around Hozu River. Fish can’t live in the dirty water. What can we do? Then, ●●●● is acting many things, for example, reduce plastic bags and use eco-bags. Please enjoy your stay with eco-bags. Bye bye! (30秒)

Group 2
 Hello, everyone! I am Kamemaru, the mascot character of ●●●● City.
 By the way, do you know endangered animals? Now, let’s ask Ayumodoki-san. Ayumodoki-san, do you hear me?
 Hi, I am Ayumodoki. I’m a rare fish from ●●●●. Do you know me? I am on the red list. Recently, I am in trouble. It’s because of river development and plastic trash. Because of it, the number of us is getting small. Then, how can we solve this problem? Let’s ask an expert, Tanaka-san. Tanaka-san?
 Yes, I’m Tanaka. Let’s think how we can make Kameoka better. Now, the earth has about 41 million tons of trash. We should stop throwing trash on the road and in the river. Instead, let’s use eco-bags. To protect Ayumodoki, let’s stop littering! We can do this!(60秒)

それぞれ、自分の住む町の生き物や自然環境をよく調べ、その上で「外国人観光客」「市民」と一緒に実践できることを提案しています。

これらの動画は、市の駅や市役所で流していただけることになりました。
子どもたちも誇らしげです。

学校が閉鎖的な空間になってしまっては勿体無いです。
英語教師である自分が少し視野を広げて、
「子どもたちと外の世界をつなげられないか」と考える。
「自分はどう思うだろうか?」と考えてみたくなる時間を作る。

そんな授業が実現できる「英語の授業」って
大きな意義があると感じます。

意義③:「非認知能力」を高められる

「英語の授業って、“英語力”を育てる時間なのでしょうか?」
これは小学校の先生がおっしゃっていた言葉です。
「英語」の授業で「英語力を高める」のは当然。
そう思っていた自分は、頭の上に「?」が浮かびました。

最近、「非認知能力」という言葉をよく耳にします。
点数化できる力を「認知能力」として、
点数化できない力のことを「非認知能力」と呼んでいます。
何だか、分かりにくい表現です。汗

「非認知能力」には、例えば、
粘り強さ、思いやり、協調性、感情をコントロールする力、向上心、好奇心などが挙げられます。

先ほどの小学校の先生が大切にされていたのが、
英語の授業を通じて、これら「非認知能力」を育てることでした。

その先生の授業では、子どもたちの言葉や発言が、どんどんつながっていきます。
先生や友だちの発言をスポンジのように吸収して、互いの違いや考えを認め合う温かな風土
ありました。

小学校と中学校・高等学校の「授業観」が違うのは当然です。
しかし、私は上記の小学校の先生の考え方は、
中学校・高等学校の先生にとっても非常に大切になると感じています。

英語学習を通じて、「生きる力」を育む。
それなら、将来英語を使わずとも、
英語が苦手だと感じている子たちにも学ぶ意義が生まれそうです。

学習指導要領にもあるように、
教育の目的は「人格形成」です。

2024年は、「人格形成」の解像度
もう少し上げてみます。

英語の授業を通じて、
「プレゼン力」(コミュニケーション力)
「やり取りを楽しむ力」(コミュニケーション力)
「よりよいものを追求する力」(自己調整力)

を育てる。

2024年は、そんなふうに、
自分が英語教師として生きる上での
「英語を学ぶ意義」をUpdateしていきたいと思います。

みなさんが○○を教える意義、
その仕事をする意義は何ですか?
ぜひ、教えてください😊

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