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心が折れてしまった理由

見てくださり、ありがとうございます。
休職中の29歳 ”しろまき"です。


今回は前回記事の

の続きで、IT現場デビュー直後に
「心が折れてしまった理由」
について綴ろうと思います。

実際の業務内容にも触れたら
想像以上に長くなってしまったので、
さっと読みたい方は、
目次から "折れてしまった要因"
飛んで頂ければと思います。



業務内容


WEBディレクターとは

まずは、自分が就いた“WEBディレクター”の業務内容について触れておきます。
(あくまで少し経験しただけなのであしからず)


ざっくり説明すると、WEBサイトを作ったり、改修したりする際の
"指示者"みたいなイメージです。
「ディレクション」は日本語で「指示・指揮」みたいです。
(それすら知らないレベルでした笑)

工事現場の現場監督なんて例えられることが多いので、その方がわかりやすいかもしれません。

[ WEBディレクター ≒ 現場監督 ]
[ エンジニア・デザイナーさん ≒ 職人さん ]




プロジェクトの進捗管理や指示・コミュニケーションが主な印象です。


ただ、現場によって本当にさまざまなようで、
クライアント(取引先)との提案や見積までしている場合や、自ら手を動かして
デザイン・コーディングする場合もあるようで、

肩書きというよりは、

何かしらWEBサイトの構築〜保守・運用までの
主に管理面に携わってる人をそう読んでたりする、

と覚えていた方が正確な気がします。


実際に経験した仕事(AD)

実際に自分が経験した仕事としては、わずかな期間だったのもあり、
ディレクターのお手伝い、AD(アシスタントディレクター)といったところでした。
(テレビではよく聞きますね)


主な業務

主な業務としては WBSや指示書の作成が多かったです。

ざっくり分かりやすく説明すると

・案件(WEBサイトの改修など)に必要な必要な素材・タスクの整理

・それに基づいたスケジュール作成

・デザイナーさんや、コーダーさん(コードを書く人)に向けて指示をする資料の作成

・クライアントとのテキストでのやり取り。

など、でした。

使用ツール

メイン
・Chatwork
・Microsoft Project
・PowerPoint
・Excel、スプレッドシート
・Backlog

サブ
・Photoshop
・Illustrator
・Adobe XD
・SourceTree
・某CMS
・VS Code


実際働いてみてのイメージは“翻訳者“

僕は英語を話せませんが、このディレクターという仕事には"翻訳力"(変換力)がかなり求められるな、と感じました。



どういうことかというと、実際にサービスを使う・欲しい人作る人で同じ日本語でも理解できる言葉が違うということです。

実際この仕事では、クライアント作業して下さる方の間に入るわけなんですが、要望をそれぞれの作業者の使う言葉、必要なタスクに変換して伝える必要があるのです。

正直、どんな仕事をされてる方でも管理者や指示をするポジションにいらっしゃる方にとっては当たり前なのかもしれませんが、自分にとってはここがかなり大変でした。



実際働いた期間は短かったわけなんですが、その中でも1番時間を費やした業務が指示書の作成でした。

これは、クライアント(取引先)からの要望を実現・進行させるために手を動かす方たちに分かりやすい指示をする資料を作ることです。(パワポなどで)


具体的に言うと、あるWEBサイトのページ作成があるとします。


クライアントからの要望でざっくりとした見た目だけが用意されている中、
そのページを実現させるのに、

画像が何枚必要でどんなデザインのものが必要か、
コーディングがどれぐらい必要なのかをそこから考えます。

(つまり完成させるのにどんなパーツ・工程がいるのか)



その上で、その仕事が出来る人に依頼・指示。

デザイナーさんには画像やデザインを漏れなく正確に。
コーダー(エンジニア)さんにはコーディングする作業と完成像を漏れなく正確に。

それぞれに正確に指示をすることで完成パーツをきっちり揃えて
最終的に合わさったものを自分や社内でチェックし、納品するわけです。

修正があれば都度それぞれに失礼のないよう修正依頼、その繰り返しでした。

ここで困ったのが、当たり前なのですがそれぞれ職種によって使用ツールが違うので、分かる言葉が違います。

デザイナーさんであれば、
イラレやフォトショップ、XD、Figmaなどをメインで使っていて、
コーダーさんであれば、
git、サーバー環境、開発環境、など。

それぞれの専門用語が日常的に使われています。

ITの現場自体もそうです。
ベンチャー企業とかでもそうですね。
"アサイン"とか"ローンチ"とかも僕にとってはそうでした(笑)

それぞれの受け手の立場に立って、正しく伝わる言葉に変換する能力
販売員の仕事でも相当必要だったので、正直ある程度鍛えられていたつもりでしたが、

ITの現場においては、
ITパスポートの資格を取った程度の自分には次元が違いました。



折れてしまった要因


コミュニケーションの壁

心が折れてしまった1番の要因は「コミュニケーションの壁」だったかもしれません。

前述で少し言語について触れましたが、
ITの現場(僕が配属した企業)では同じ日本人とは思えないほど、わからない言葉が日常で飛び続けていました。
(未経験の自分にとっては)

無論、少しは覚悟していたためプログラミングのカリキュラムが終わった後もITパスポートも取得し、自己学習はしていました。
それでも自分の想像は遥かに超えていました。

例えるなら、ただ英単語の勉強をしてただけのやつが
アメリカにいきなり飛ばされた感覚でした。

会話が理解出来ないのです。

直接教えて下さる上司は1人で、この業界一筋の15年以上の大ベテランの方だったのですが、どんなに丁寧に教えて頂いても会話が噛み合わないことが多かった。
"当たり前"の前提にギャップがありすぎて。

今までの社会人人生で、こんなに人の言ってることが理解出来なかったのは初めてのことでした。


その上司の方は、
「何が、分からないのか、なんで、分からないのかが分からない」

こちらは
「何が分からないかを伝わるように、まだ言語化して伝えることができない」


違う世界で生き続けた方との前提常識、考え方、全てが違いました。


環境要因(教育体制)

個人的に「コミュニケーションの壁」を破れなかった理由として
環境要因も大きかったです。

こう書くと「ザ・他責」な感じがして自分でも嫌になりますが、
すみません、吐き出させてください。

まず「コミュニケーションの壁」以外にも、
初めて使うツールが多かったことも大きな悩みでした。

人手不足な現場はどこもそうだとは思いますがら
無論教えて下さる上司の方は、鬼忙しく研修の時間などなかったです。


質問しようにも

「何が分からないかが分からない」
「分からないことは分かるけどうまく言語化出来ない」

そんな状態にプラスして
質問する時間も先輩の打ち合わせと打ち合わせの間などのわずかな時間しかないため
内容を分かりやすくまとめてから質問する必要がありました。

この時点でだいぶパニクってます。

自分のタスクの納期が迫る
→聞かないと進まない・分からない
→聞ける状態にない
→直接聞けないからチャットで聞くも返事が返ってこない
→調べて分かる内容かどうかがわからない
→調べても結局分からない(そもそも調べて分かる内容じゃない)


今までの経験が全て活かせない状況に
正直どうしたらいいんだ状態でした。


弱点属性のストレス

これはかなり個人的な内容になるとは思うのですが、
自分は人に何かを依頼するのにものすごい苦痛と労力を伴います。

まさにディレクターというポジションは、デザイナーさんやコーダーさん、先輩などに
自分にできない仕事を"依頼・指示"するのが仕事でした。

ましてや、社内FBや取引先のひと声で修正。
再度修正の依頼をかけ、チェックしてOKかと思ったらまた修正依頼。

正直、自分が作業者側なら耐性ある種類のストレスなんですが、
これが依頼する立場となると、吐きそうになるくらい苦しく、
誰も悪くないのに、毎回毎回申し訳なさに潰されそうになりました。

「人に頼る」
組織で生きていくには、いろんな本で書かれてたり、言われてたりするので
治さなければいけない性格なんだろうな、とは思っています。


「BtoC」と「BtoB」の空気の違い

僕は、今までの経験職種が"居酒屋"、"家電販売員"、"コールセンター"というのもあり、
BtoC(対消費者)の経験しかありませんでした。

今までの"お客様"を相手にする仕事は、振り返ると自然と「人・印象」
本当に大事にする傾向が強かったなぁと思います。

働いていて感謝もされるし、何より笑顔が多い。
接客や営業は印象・好かれることが命だからかなぁ。

逆に、初めてBtoB(対法人)の会社で働いて空気感の違いに驚きました。
笑顔が少ない。会話が少ない。サバサバしてる。

何より「人よりコト」の考え方が強い印象。

いかに利益を生み出すか、信頼を勝ち取るか(コトを納期通りに完了させるか)が
重要だからそうなるんだろうなぁなんて今では思ってます。


その空気がHSP気質な自分には適応できなかったようです。



まとめ


以上の色んな要因により、仕事が全く手につかなくなり、
心療内科にて診断も受け、逃げる決断に至りました。

まあこう、、ずらずらと書かせていただきましたが、
いち個人の短かな経験からの話に過ぎません。
企業にもよるだろうし、一概にうんたらって話がしたいわけではないです。

ただ、「適材適所」という言葉があるように

"咲ける場所は人それぞれ"

というのを身に染みて経験できたのは大きな収穫だったかなと思います。

正直、「29にもなって何言ってんだ」と言われたらぐうの音も出ませんが、
目的としては、自己理解のためのアウトプットと
もし、同じような性格の方がいたらこの経験を共有したいなー、
なんて思って綴った次第です。



長くなってしまいましたが、
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

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