うえはらこういち

グレッチCC6122、レスポールカスタムブラックビューティー3PU、H&Kのアンプ、色…

うえはらこういち

グレッチCC6122、レスポールカスタムブラックビューティー3PU、H&Kのアンプ、色川武大、カフカ長編小説、筒井康隆、山本周五郎、内田百閒、アナログで聴くストーンズ"ハックニーダイアモンズ"、エレクトリックマイルス期の一連のアルバム、美術館の常設展、長い休日の散歩等々。

最近の記事

平熱日記_2024年5月_Part3

5月23日 カフカ「城」読了。なんともすさまじい世界。結局何もわからず何も解決しない世界。終盤Kとフリーダの会話で、なるほどそう行くかと思わせてまったく別の方向へつき進む。ペピーと女将の登場と長セリフ、そして役人の登場、別の役人の母親の登場、呼びつけた理由を話すところで(中断)とは。 カフカはプロットなど想定せずに書きだしたらしい。なるほどなるほど。 某月某日 注文していたChudenのMMカートリッジ3605が早々に届く。 楽しみではあるのだが、箱の中にカートリッジがある

    • 平熱日記_2024年5月_Part2

      某月某日 昨日の暑さと打って変わって、肌寒いそして風の強い一日だった。 現在短編小説「夜の会話(仮)」と「蟹記」を書き始めている。GW中に仕上げようと思っていたが、捗らず。なぜか。酒を飲むからではないか。 平熱日記_2024年5月_GW編をアップする。 夜、思いついてジャズを聴く、ティナ・ブルックス「True Blue」などいい調子で聴くが、トニー・フラッセラのアルバムが見つからない。かなり変質狂的に探したのだが出てこない。実に不思議。ただ、やっぱり、ジャズはいい。 某月某

      • 平熱日記_2024年5月_GW編

        4月26日 カフカ「審判」読了。 これは生前未完で未発表だった。”大聖堂”という章が、唯一「人目にさらせるもの」と考えていたらしい。が、これが一番意味不明で自己満足的に思えるのだが。あるいは自身の読解力不足(衰退)か。 午後半休を取って、新宿DUでDr.John”Going back to New Orleans”CDとデビッドリンドレー”EL RAYO Live ”どちらも1000円しない。全体的にアナログ価格は、ここ数年で数倍になっているので、これはこれでありがたい。

        • 平熱日記_2024年 4月

          某月某日 某全国会議参加のため、横浜パシフィコへ。 帰途、横浜美術館でトリエンナーレ展を覗く。無料エリアのみ。美術館は丹下健三の設計だとか。重厚である。 崎陽軒の蟹シュウマイを買って帰宅。 某月某日 昨年末から色川武大ばかり耽読している。きっかけは昨年秋に吉祥寺よみた屋で買った「怪しい来客簿」だったのだが、なにかその時の心情と重なってしまったのか。読了したものを順不同であげてみると「生家へ」「引越貧乏」「離婚」「なつかしい芸人たち」「怪しい交友録」「あちゃらかぱいっ」「喰い

        平熱日記_2024年5月_Part3

          放火のはなし

          1 古川さんは、簡単に言うと近所に住む初老の男性である。私の10歳上だから今年67歳である。私が5年ほど前に今の住所に引っ越してきたときに、知り合った。自宅は4,5軒ほど離れた一軒家である。10歳年下の奥さんと娘さんとの3人暮らしである。  当時お互いに犬を飼っていたこともあり、散歩の途中で一言二言、言葉を交わす程度の付き合いではあった。顔を合わせると、敬礼式のあいさつをしてくる。  航空自衛隊勤務だったが、今は民間企業で働いているということだった。私の弟も陸上自衛隊に勤務

          広場の賢者

           今日は蒲団の中にいる時点で既に気分が悪い。土曜だと言うのに、桜子に会わなければならない。  その理由を言えといわれてもうまく言えない。それは今日が土曜だからか、相手が桜子だからか。それとも全く別の理由からか。 「あなたの夢を見たの。あなたはなかなか私の夢には出てこないから、私は夢を見ながら驚いたの。えっ!とか声を出したかもしれない。  夢の中で。その日は朝から雨が降りつづいていたの。私は買い物にも行かないで、部屋の中で本を読んでいたの。 すると誰かがドアを乱暴に叩く

          オペラに苦しんだ話

           オペラは苦しい  ことは、最近妙に脳がつかれるので、脳の疲れをほぐすために良いのではないかと思いつき、買い置きしていたモーツアルトのピアノ協奏曲集を聴いたことに始まる。  これはブレンデルというピアニストのもので、たしかにこれは効き目がある、と直感した。とにかく脳がほぐされるような気持ちになるのだ。柔らかな室内楽の前奏の後からあたかも小鳥が小躍りするようにはしゃぎながら飛び出してくるような、モーツアルト独特の柔らかな音楽がまさに疲れた脳に染み渡る印象で、間違いなく巷間言われ

          オペラに苦しんだ話

          R.ストーンズこの3枚!

           ザ・ローリングストーンズ(以下ストーンズ)は息の長いバンドである。 1963年にシングル“Come on”でデビューして以来なので、今年(2024年)で60年以上活動をしていることになる。フロントの2人は80歳になるが、現在も果敢に全米ドツアーを行っている。 しかも昨年18年ぶりのオリジナルアルバム”Hackney Diamonds”をリリースしたのみならず、それが傑作であったというおまけまでついた。  過去リリースしたアルバムは、どうだろう、オリジナルアルバムだけで

          R.ストーンズこの3枚!

          極私的Led Zeppelin

           Led Zeppelin(以下LZ)との出会いは、私が小学校5年生の1973年だった。近所の音楽好きのお兄ちゃんが、高校受験で当面音楽を聴かないからということで、当時の全米トップ40系のシングル盤を20枚ほどくれたのだ。  当時絶大なヒットメイカーだったCCRや、一発屋の「黒い炎」チェイス、これまた大人気だったサイモンとガーファンクルの大名曲「明日にかける橋」、「アメリカ」、後々にテンプターズもカバーしていたことを知るMelody Makers「Stop the Music