ブラックコーヒー 日記 9月1日

 日記の前にまず伝えておかねばならない事がある、今日の日記の内容には、汚いって感じの表現があるのでそういうのが苦手な人はブラウザバックをしてほしい。
 

 9月になったからか、それとも偶然か今日の私は午前6時という通常考えられない時間帯に目を覚ましていた。仕事に向かう前の両親と姉に会ったのは何年振りだろうか。そんな三人と幾年ぶりかの朝の会話を交わした後、三人は仕事へ向かった。
 見送った後の私は暇を持て余していた。もとよりやるべき事など少ないニートの身、日課にしている多少の筋トレを済ませてしまえば、ほんとにすることなどない。暇は英雄をも殺すというが、久々にそれを実感した午前だったと思う。
 そんな午前を過ごした後、私は辛い物を求めてコンビニへと自転車を漕ぎ始めた。
 コンビニにて辛いベビースターラーメンを見つけた私は、ついでとばかりに眠気覚ましの微糖のブラックコーヒーを籠に入れ、家に戻った。
 
 家に帰り、PCを点けてAPEXを起動し、ランクマッチに潜った瞬間、なんだか先ほど買ったコーヒーを飲みたくなった私は、何気なしにスチールのボトルのキャップをひねった。
 恐らく自転車の籠に入れてたせいで図らずも缶を振ってしまっていた影響だろう。捻った瞬間、ぷしゅっという音と共に飛び出たその微糖ブラックコーヒーはズボンに、それも股間部にかかってしまった「やっちゃった~着替えなきゃな~」なんて考えのもと、席をたとうとした瞬間耳に流れ込んでくるマッチ成立の音。しょうがないかなんて思いつつ席に座り直し、コーヒーを身に纏いながらapexに臨むのだった。その判断が地獄を生むとも知らずに。
 
 とは言っても最初はまともだったのだ、初動ファイトに勝ち、お気に入りの武器であるヘムロックマスティフを手にしてウキウキで野良とともに安置移動をしようとした時までは。
 安置移動を初めてすぐ、私はとてつもない異臭に襲われていた。
 汗のしみ込んだズボンにコーヒーがかかった事で生まれたその異臭は、例えるなら猫の尿のような臭いであった。
 そんな異臭に襲われながらも、野良のためを思い私は離席をできずにいた。とはいえ苦しくなってきた私は早く死んで着替えるべく無謀なファイトを仕掛けたのだった。
 ただこういう時に限ってうまくいってしまうのがAPEX、そのファイトにも、漁夫のパーティにも勝ってしまった。私の実力にしては珍しく6キルも取れた。
 こっちが猫の尿に纏わり憑かれてるとも知らない野良がnc(NICEの略)なんてチャットを送ってくるが、私はそんな状況ではないのである。まじで臭い。キツイ。つらい。
 
 そんなこんなで第4リングまで残ってしまった私は強すぎる敵に蹂躙されて5位6キルで終了、その時初めて私はAPEXでえづいた。異臭と6キルの喜びと5位のくやしさと異臭、人生一感情の籠ったえづきだったと思う。
 

 

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