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広告宣伝費は、SNSをやらない罰金。

Facebookを作った、マークザッカーバーグ氏が「広告費は、企業がつまらないサービスや、プロダクトをつくった罰金だ。」と言ったことは有名です。

広告費を使わずにFacebookというサービスを作った、彼ならではの発言ですが、彼らはその広告費(罰金)で成立している組織ですから、なんとも皮肉な言葉ですね。Facebook(Meta社)のようなプラットフォーマーにとっては、まさにその通りだと思います。

マークザッカーバーグ氏

この言葉は、プラットフォーマー以外の事業者にとっても教訓にすべき言葉だと思います。広告宣伝費は、多店舗展開する大手にとって有利な、複数店舗に分散できるスケールメリットが働きます。

広告費を積む戦いは、大手が有利です。

中小事業者がここで大手と戦い始めると、売値に影響し、お客様の負担を増やすことになってしまいます。

広告費ゼロの拡大戦略


ここからは、ポディショントークです。

我々BUDUUICAは、現在6期目のスタートアップですが、2022年3月期の年商は50億円(2023年65億予定)の中堅のクルマ屋です。

販売台数は四国NO.1ですが、チラシやCMを一切使っていません。

YouTube、X(旧Twitter)、インスタグラム、TikTOkを中心としたSNSを見て、毎日多くのお客様にご来店いただきます。

広告宣伝費を抑えているから、現在6期目でここまで成長していると言えます。本来使うべき全ての広告費を、事業拡大に投下しています。

大手と広告で勝負しては、勝てません。

SNSで集客


我々BUDDICAの主力の集客装置である、YouTubeのアナリティクスを一部公開しましょう。

SNSの素晴らしいところは、狙ったターゲットに向けて訴求できるところです。我々のメインターゲットは自動車に最も乗る25歳~55歳です。

年齢別視聴者層



上の図を見ていただくと、狙ったターゲットに向けてリーチできていることが分かっていただけると思います。コンテンツ毎の反響を見ながら、届けたい方々が知りたい情報を提供しています。

ターゲットに届いてるのを理解していただいた上で、どのぐらいの人数にリーチしているか見てみましょう。

28日間にリーチしたインプレッション数

直近28日間でのインプレッション数は「5221.8万人」で、そのうち再生数は「263万回」です。

具体的な収益は伏せますが、YouTube撮影や編集のコストを差し引いても大幅な黒字です。広告費をいただきながら告知ができている状態です。

大手量販店が投下する折込チラシは、約10円/枚のコストがかかり、ターゲットを絞れない為、膨大なコストを投下しても、多くはゴミ箱直行です。

ですが、SNSでは、情報が欲しい人からフォローして、情報を取りに来ていただけます。

これが、圧倒的に競争優位だということはご理解いただけると思います。

HPから、SNSへ


現在、中小企業でHPが無い会社はほとんどありませんが、今後はSNSがそうなると思います。現代の若者の多くは、TVや新聞を見ない人が多く、HPでお店を探す事はほとんどありません。

IT革命以降に生まれたスマホネイティブの若者は、SNSでお店を探します。今の購買層のボリュームゾーンはまだまだTVや折り込みチラシを見てますが、あと10年もすればスマホ時代の彼らが、顧客の中心となります。

これは予想ではありません。確定した未来です。

SNSを中心とした信用経済


IT革命以降、情報が民主化されて、完成品に差はなくなりました。かつて、一流シェフしか知らなかったレシピが公開され、家庭で本格的な料理が楽しめるようになり、YouTubeを開けば、あらゆる専門家が無料で裏技を公開していまっています。

私も、中古車販売店だけが知っているノウハウや、クルマの利益率や、お店の収益まで無料で公開しています。

そもそも、規模の経済が使えない我々中小事業者にとって、商品や価格で差別化しようと考えるのは愚策です。

だからこそ大手にはない、「個」の「信用」で差別化するしかありません。

「個」の差別化で大手にはない信用を


完成品の品質に差が無くなると、何を買うかよりも、どこのお店の、誰から買うかが、購買の意思決定で重要なポイントになってきます。

エルメスやルイヴィトンのように、持っているだけでステータスになるようなブランディングができない我々にとって、頑張りどころです。

注力すべきは、「個」「信用」です。

我々BUDDICAでは、リーダーである私が先陣を切り、その次にメンバーでSNSをやってくれるメンバーを募りました。

そして、個人のステータスとSNSアカウントを公開して、お客様から直接指名ができるようにしています。


中野出演のYouTubeチャンネル


中野優作のXアカウント

先ずは、リーダーが矢面に立つ

中古車販売業は小売の中でもクレームが多いと言われる業界ですから、不手際があれば、即座に拡散される可能性もあります。

実際に、「X」で大手中古車販売店の社名を入れて検索してみてください。店舗で受けたネガティブな情報が数多く拡散されています。

そんな中、その代表が実名顔出しのアカウントを作っていれば、直接的にクレームが入るでしょう。だからそんな事を中堅以上の販売店でやっている人は私以外に存在しません。

だからこそ、やる価値があります。

リーダーが、SNS上でクレーム対応


僕宛のメンションで、公でクレームを頂戴することもありますが、その際は私が直接対応し、自社の欠点も公で公開して対応する事にしています。

そうする事で、現場の士気は高まり、ミスは激減しました。

実際のクレーム対応を添付してみます。


弊社のサービスが満足いただけなかったお客様

書き込みに誇張や、事実とは違う部分もあり、削除して下さいました。

放置しておけば、「車検に通らない車を売りつける車屋」という嘘が拡散されていました。

こちらの方は、二度と弊社を利用しないと思いますが、我々も販売する気はありません。


納車直後に故障が見つかったお客様

社員のエゴサーチで見つけ、即座に対応したことで、逆に信頼いただいたケースです。


問い合わせ対応が遅いというクレーム

問い合わせ窓口用のLINEアカウントと、コールセンターを作りました。

SNSで「個」の信用を確立する

リーダーが率先してSNS活動を行い、その恩恵を受ければ、現場も真似し始めます。最近ではXで営業に直接問い合わせが入り、非対面のまま車を販売することも少なくありません。

「個」の信用は、大手のチラシやCMを凌駕します。

現在BUDDICAの営業は、名前と顔出しでSNSをやれる事が採用条件にあります。

営業本部 由佐朋也

https://x.com/yusa19881003?s=20


高松店 山崎悠生

https://x.com/yusei_yamasaki?s=20


姫路店 神田悠人

https://x.com/buddicayuto?s=20


ルート32号店 太田健登

https://x.com/ota199005?s=20

僕も、営業の彼らも、人間ですからミスはあります。

ですが、SNSで自らの顔と名前を長期的に晒すことで、絶対に「騙さない」し、トラブルから「逃げられない」状態を作っています。

そのことで、過去にクルマ屋で嫌な思いをしたことがある人達が、我々BUDDICAの元に集中し、お任せいただける状況が生まれています。

「個」を確立し、リープフロッグを決めろ

これこそが、われわれ中小事業者がやるべきSNS戦略です。冒頭に書いたメッセージをもう一度。

「広告宣伝費は、SNSをやらない罰金」

まずはリーダーが率先してやることから始めていきましょう。私は初めてX(旧Twitter)に投稿した2022年6月がSNSデビューで、現在、総フォロワー数は35万人を超えます。

SNSの伸ばし方や、SNSを使ったマーケティングについては、また別の機会にまとめてみようと思います。

今後も、こちらのnoteに、みなさまのビジネスが楽しくなるような投稿を書いていこうと思います。

読んでいただいた方に、少しでも「差分」を生み出せれば幸せです。



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