年下の男子。無呼吸。

……これは…井上〇〇と
森田ひかるが…"別れて"いた頃の…
四年間のお話……。
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〇〇side
朝日に起こされる……
また無駄に俺は酸素を消費する…

〇〇:……ｺﾞｸｺﾞｸｯ
（ペットボトルの水を飲む）

洗面所にて…ネクタイを結ぶ……

〇〇:っ……

ｷﾞｭﾂｯ……（いつもよりきつく締める）

〇〇:…ちょうどいいか………

…電車に乗り会社へ出勤する……

？？:〇〇くんおはよう♪

〇〇:おはようございます…

…この人は…俺の教育係の…
土生瑞穂さん…女性だ……

土生:…ﾖｼﾖｼ（〇〇の頭を撫でる）

〇〇:……

土生:あれ？
今日は撫でさせてくれるんだね……

〇〇:はい。

土生:なんかあった？

〇〇:別にいつも通りですよ…

土生:そっか…。

……ある日のこと…月に一度に
教育係の社員が部下の報告書を書く
その報告書を…俺は…覗いた……

土生:ｶｷｶｷ……

社員:あ！土生さん！

土生:ん？
（社員について行く）

〇〇:……

…めちゃくちゃ見たいって訳じゃないが
少し見てみた…

『仕事に対して一生懸命だが…いつも
表情が無い…完全に無いわけでは無い…毎朝少し悲しそうで切なそうな目で
出勤してくる…だが私が聞いても
彼は"いつも通り"と言って…同期や先輩
いや、全ての存在に関心が無いように
見える……少し心配です。』

…正直、よく見てるし…
よく理解されてる…そう思った…

土生:あ、〇〇くん

〇〇:俺の事…ちゃんと見てるんですね…

土生:もちろん。😁

〇〇:ありがとうございます…

土生:いえいえ…
ねぇ…なんでさ毎日そんな…
悲しい顔してるの…？

〇〇:え…？

土生:教育係の私に言ってごらん？

〇〇:…遠慮しときます……

土生:そ、そっか……
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森田side
…ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ……
（携帯のタイマーが鳴る）

森田:うるさい…っ…

…ﾎﾟﾁｯ……
（タイマーを止める）

森田:ﾝｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ
（発狂する）

……ﾄﾞﾝｯ
（隣の部屋から壁を叩かれる）

森田:すみません……

……洗面所に向かう…

森田:…ｸﾞｽｯ……はぁはぁ……ｸﾞｽｯ…

森田:うわぁぁん…（号泣する）

……一時間後…僕はようやく…
追いつきを取り戻す……

森田:ｺﾞﾎｯ...ｳﾞ...ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…
はぁはぁ…お"ぇ"…（嗚咽する）

…シャワーを浴び…身だしなみを整え…

森田:はぁ…
（眼鏡をかけパソコンに向かう）

……ｶﾀｶﾀ…
……三時間後…

森田:お腹空いた……何食べます…？
（〇〇の写真に向かって問う）

森田:僕何してんだろ…
おでん買いに行こっかな。

……おでんを買いに行って来て
リビングで食べる…

森田:いただきます…

…大根を口に運ぶ……

森田:ﾊﾟｸｯ…おぇ…っ…
（すぐに口から吐き出す）

森田:僕はもう…もう…っ…
ｸﾞｽｯ…（その場に泣き崩れる）

…僕は好物のおでんが、〇〇が作った
おでん以外食べれなくなっていた……

森田:は"ぁ"……
（寝室に向かう）

……ベッドに敷き布団に寝っ転がり…
ハンカチを手に取り自分の鼻に
押し付け……

森田:すっっっはぁ"ぁ"あ"あ"
（思いっきり息を吸う）

森田:〇〇先輩…っ…
（腰を浮かせ白目を向く）

…ハンカチは〇〇のハンカチだった…

森田:〇〇先輩…っ…💕💕💕💕
好き好き好き好き…💕💕💕💕💕

……ｼｺｼｺｼｺｯ…💕💕💕

森田:〇〇ぅ"ぅ"う"…💕💕💕

……ﾋﾞｭｯｯｯ…💕💕

森田:お"ぉ"……💕
（脱力する）

森田:ｸﾞｽｯ…会いたい…なんで……
（ゆっくり涙を流す）

……数時間後…
パソコンに向かう…
そしてまた…気絶するように寝る…
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〇〇side
……社会人二年目…

〇〇:俺が…教育係…？

土生:いい経験になるよ！

〇〇:そうですかね…

土生:なるなる！
頑張って！

…後々聞いたが…土生さんが
二年目の僕を強く推薦したらしい…
理由は、〇〇に元気なって欲しい
とのこと…余計なお世話だ…

……数日後…

〇〇:井上〇〇です。
よろしくお願いします…

？？:暗いですね(笑)
村山美羽って言います

〇〇:村山美羽さん…
よろしくお願いします…

村山:はい
心）恋愛拗らしてる系かな？）

土生:大丈夫かなぁ…😅

時は流れ…
数ヶ月後……

村山:〇〇先輩

〇〇:ん？

村山先輩って恋人いるんですか？

土生:あ、そ、それは……

〇〇:あぁ…昔な？（苦笑）

土生:〇〇くん……

……この頃になると…一年目の頃より
呼吸が出来るようになっていた…
それでも……バレンタインやクリスマス
なにかイベントがある時は…
途端に苦しくなっていた…

村山:はぁ…これで〇〇先輩から
解放されるのか〜

〇〇:せいせいするよ😁

村山:酷いっすね(笑)

〇〇:え？あ、ご、ごめん！

土生:あ、〇〇くん(笑)
全部真に受けすぎだよ？ 

〇〇:え？

村山:本当に、それ(笑)

〇〇:そ、そっか（苦笑）
け、けどさ…教育係じゃなくなっても
村山のこと飲みにだったり飯に
誘ってもいい？

土生:ふふっ…
（〇〇の成長に感動中）

村山:どうしよっかな〜

〇〇:あ、ま、まぁ…無理にとは……

村山:っ……
心）オドオドしてるw案外可愛いな）

土生:ま、待って？
〇〇くん私とのご飯は？！

〇〇:あ、そ、そうでした！（焦る）

村山:どっちか選ばないと！

〇〇:あぁ…な、なら…
土生さんとかな？

土生:やった！！
…ｷﾞｭ（〇〇に抱きつく）

村山:はぁ？（少し怒る）

〇〇:いや、村山が選べって(笑)

村山:そうだ"け"ど"っ"

土生:やった〜ﾋﾟｮﾝﾋﾟｮﾝ

〇〇:土生さんにはお世話になってるので

土生:にししっ。😁

村山:ムカつく…っ…

〇〇:まぁ、三人で行けば良くない？

土生:確かに、

村山:その通りすぎてなんも出ないわ(笑)
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森田side
社会人一年目……

…僕は昔から好きだった…
ポケモンの会社に就職した……

森田:はぁ…行ってきます！

……一人暮らしの部屋に…
ひかるの声が寂しく響く…

森田:おはようございます…

？？:あ！ひーくん！

…この人は同期の田村保乃さん
新入社員研修にて…仲良くなった…

田村:ほんまひーくんはかっこええなぁ

森田:ありがとう😊

…無理やりにでも笑う……
笑っていれば必ずいいことがあると…
そう思ってるから……

教育係:森田ひかるくん！
かっこいい！！今日からよろしくね？

森田:はい！よろしくお願いします！

…この教育係の先輩…女性なのだが…
何かと…誘ってくるし……
周りの女性社員からの熱い視線が…
僕は変な顔してるのだろうか…

田村:え？気づいてなかったん？
ひーくんモテとるんよ？

森田:モテてる？

田村:そりゃそうやん！ひーくん
この会社の中で一番イケメンやん！

森田:けど、バレンタインとか
貰ってないよ？

田村:そりゃみんな高嶺の花だと
思ってるもんそんな簡単に
渡せるわけないやん？

森田:そうなんだ……

…だがこの瞬間改めて思った……
僕はやっぱり……

森田:みんなに好かれても…
〇〇さんに好かれないなら…

森田:意味がない……
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〇〇side
社会人三年目…

〇〇:う"ぅ"……

…ひかるがいない生活に慣れ始めた頃
俺は徐々に自分を取り戻し始めていた

土生:私の後輩の〇〇くんおはよ〜

〇〇:やめてください(笑)
恥ずかしいんで（席に着くと）

……ｷﾞｭ…（後ろから抱きつく村山）

村山:俺の先輩でもありますけどね

〇〇:村山やめろ。
どうせ今日もナンパして来たんだろ？

村山:失礼な！
お、俺最近はナンパしてないから…

〇〇:へぇ〜以外。

土生:確かに(笑)

村山:う、うるさい！

……お昼…

村山:ほら行きますよ

〇〇:わ、わかったって(笑)

土生:行ってらっしゃい〜

……会社の屋上にて…

〇〇:ŧ‹”ŧ‹”…。
（サンドウィッチを食べる）

村山:〇〇先輩

〇〇:んぅ？

村山:あ、あぁ…//
心）か、可愛い…）

〇〇:なんだよ(笑)

村山:俺、今日弁当手作りしてみたんです
味見してくれませんか？

〇〇:いいよ？
一番自信があるのどれ？

村山:た、卵焼きです…

〇〇:いただきます！
ﾊﾟｸｯ……ŧ‹”ŧ‹”……

村山:ど、どうですか？
（不安そうな顔）

〇〇:…ふふっ
（村山の目を見つめ）

村山:っ……？
心）え？なに？）

〇〇:すっごい美味しい😁
（村山に満面の笑みを見せる）

村山:えへへっ…//

〇〇:嬉しそうだな(笑)
（そう言いながら自分のお昼を食べる）

…数分後……

二人:『「ご馳走様でした！」』

〇〇:村山って意外に料理できるんだな！

村山:意外って失礼ですよ？

〇〇:冗談だよ(笑)
ﾜｼｬﾜｼｬ…（村山の頭を撫でる）

村山:っ……//

〇〇:じゃ先戻ってるわ！

…社内に戻る…… 

村山:や、やばすぎ……//
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森田side

…仕事に慣れた頃…

森田:ん？なにこれ？

田村:"お昼休み屋上に来てください"って
告白やん！！

森田:告白……

田村:ひーくん独身よな？

森田:うん…

田村:あ、あれ？

森田:な、なんでもないよ……

田村:私で良かったら話聞こu((

森田:なんでもない。
（食い気味に言う）

田村:そ、そっか
なんかごめんな？

森田:ううん、大丈夫。

……お昼…屋上にて…

森田:え？

…そこにいたのは…
教育係だった先輩だった…

教育係:あ、あのぉ…ひかるくん
私、ひかるくんのことが…

森田:ごめんなさい。付き合えません。（食い気味に冷たく言う）

教育係:え、ああっ…私、部署で
一番可愛いんだよ？

森田:ですね。
けど、付き合えないです。

教育係:好きな人いるの？

森田:……っ…
いますよ。

教育係:ひかるくんに振り向かないなんて
相当程度の低い女だね。

森田:先輩より格上ですよ
僕の好きな人は。

教育係:は、はぁ？

森田:先輩のこと眼中に無いです。
それじゃ……
（そう言い放つとその場を去る）

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……数日後

…ｶﾞｻｺﾞｿｯ…（ポストから手紙を取る）

森田:34、35期生合同。同窓会？

……井上〇〇…

森田:はっ…はぁはぁ…
……ﾊﾞﾀｯ…（その場に倒れる）

……〇〇先輩…

森田:はぁはぁ…
（落ち着かせるように胸に手を当てる）

……〇〇さん……

森田:…ｸﾞｽｯ……
（涙が溢れ出す）

……〇〇…

森田:はぁはぁ…行く…絶対に……

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〇〇side
……ある日の夜…

…ｶﾞﾁｬ…（ドアを開ける）

〇〇:はぁ…疲れた…

…仕事から帰ってきて､ポストにチラシや
ポスターが入っていた…その中でも
一枚気になる手紙があった…

…ｶﾞｻｺﾞｿｯ…（手紙を取る）

〇〇:……ん？"34、35期生合同 同窓会"？
変わってるな…まぁ行かなi((…
これ。ひかるも来るのか…？

……血管を激しくとてつもない速さで
血が巡るのがわかる……

〇〇:あ、あぁ"…
（頭を抑える）

……これが二人の…四年間…
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⇩このお話の続き…