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国連安保理会議場にて 常任理事国が使う拒否権 なんとかならんか聞いてみた話

トップ写真 国連NY本部 加盟193か国が集う総会議場


常任理事国による拒否権の壁


ロシアとウクライナの戦争。
イスラエルとパレスチナの戦争。
遠く離れた日本に居ても、
日々のニュースで報道されています。

両国の争いを止めさせようと、
国連の安全保障理事会(安保理)で協議。
理事国による投票で、成立票数を獲得。
しかしながら、これで決定しないのが安保理。

常任理事国。
アメリカ、イギリス、ロシア(旧ソ連)、
フランス、中国。
の5か国。

この常任理事国の1国でも反対票を投じれば、
成立しないのが安保理ルール。
私たちがよく耳にする拒否権というやつです。
拒否権を発動できるのは、
常任理事国だけ。

ロシアとウクライナの戦争。
それ以前のクリミア併合。
国連安保理はロシアの暴走を止めようと努力。
しましたが、
結果はご存知のとおり、
ロシアが拒否権を発動。

北朝鮮の核開発を止めさよう。
そのために制裁を課そう。
そんな決議も中ロの拒否権。
もしくは棄権。

ここでロシアとウクライナがやり合っている 安保理会議場

そんな経緯で、
国連として足並みを揃えた方針。
打てないのが現実。

国連の存在意義について質問


今回のニューヨーク訪問にて、
国連本部内を見学できるツアーに参加。
日本人国連職員さんに案内いただきました。

その行程の中、
国連安全保障理事会の議場見学。
含まれており、
その日は、
安保理協議は行われていなかったので、
議場の椅子に腰かけての質問タイム。
合わせて写真撮影も許可されました。

安保理会議場入口

職員さんから、
「ここまでで、質問ありますか?」
そこで私、
「先の大戦で勝利した国が常任理事国。
自由に拒否権を使って、
重要な案件が決められない国連。
果たして意味があるのでしょうか?」

他、もう一つ。
「常任理事国による拒否権の廃止や、
新たな制度を作ることはできないのか?」

そんなことを聞いてみました。

2階の緑の椅子にて質疑応答の時間がありました

常任理事国はどうやって決まったか?


すると、
ガイドしてくれた国連職員さん。
すごく頭が良くて、冷静沈着な方。

「実は国際連合成立したのは戦後ですが、
戦後の対策については、
戦時中から計画されてました。」

教えてくださいました。
この件について書くと長くなるので、
なぜ、米英仏ロ中の5か国。
常任理事国なのか?

知りたい方は、
こちらが詳しく解説してくれてます。

読めば、
いろいろな感情が湧くかもしれませんが、
米英人の老獪さ。
戦争に参加する前から出口戦略を描く。
グランドデザインを明確に参戦。

必要であれば思想的に相容れない相手。
戦略巧みに懐柔してまでも目的を達する。

日本人には、到底真似ができない芸当です。

国家間には義理とか人情。
正義と悪。
そんなものよりも国益が最優先。
嫌いな相手でも、得する方と付き合う。

上手く利用されているのが日本人。
そう感じてしまいます。

日本人国連職員さんたちの努力が見えた


横道に逸れてしまいました。

私の二番目の質問に対する職員さんの答え。

「私たちも、
その問題について深く理解しており、
このままではダメだと思っております。
そして、努力をしています。

国連の理念の部分については変更できない。
そこは踏襲しながらも、出来る事。
これまでもやって来ましたし、
今も協力してくれる国々と進めています。
これからもやって行きます。

私たちが、
何もしていないという事はないのです。」

そんな言葉を頂きました。

実はこの質問。
参加者一同の場では重たい質問なので、
参加者が写真撮影タイムの時、
個別で聞いた質問です。

だからなのか。
より、真剣に真摯に答えてくださいました。

国連という魑魅魍魎の集まりの中、
国を背負って奮闘してくれてる人がいる。
大変難しい問題。
何とか変えようと奔走してくれてる人がいる。

外野に居ながら、
国連って意味あるの?
そんな質問をした自分。

恥ずかしくなったのは言うまでもありません。

日本の憲法問題と似ていて、
国連憲章という理念部分。
なかなか変えられないのですね。

関係ないけど 国連ヨーロッパ本部 ジュネーブにある壊れた椅子 地雷への抗議の意味

最後は建築について質問


安保理議場を後にして、
次に向かったのは国連経済社会理事会議場。
こちらは、会議が行われており、
会場の後方を通過しながらの見学。
写真撮影はNG。

経済社会理事会議場入口 会議中で写真撮影禁止でした 先頭の男性が職員さん

そして最後は国連総会の会議場へ。
見学日は利用されていなかったので、
自由に写真撮影が許されました。

国連総会議場にて 会議に参加しているイメージ(笑)
前からだと寂しい感じです

会議場内部もそうなのですが、
内装や建築がカッコよかったので、

「建築家さんはどなたですか?」
質問。

職員であるガイドさん。
すかさず、
「内部はウォーレスK.ハリソンです。
外回りには、
世界いくつかの国の建築家が参加しており、
7名ほどのチームで設計されました。」
(調べてみると11名のチームとありました)

各国を代表する一流建築家の集まり。
意見のぶつかり合いはなかったのか?
気になって聞いてみると、

「あったみたいですね~。いろいろトラブル。
でも、最終的にウォーレスK.ハリソンさんが、
みんなをまとめて完成しました。」

そう教えてくださいました。

ウォーレスK.ハリソンさんが参画したロックフェラーセンタービルに飾られたクリスマスツリー

私たちを案内してくださった国連職員さん。
私の質問以外にも、
他の参加者の質問に的確に解答。

私の重たい質問から建築の話まで。
見事に答えてくださったこと。
素直に感心してしまいまいました。

おススメツアーです


約1時間ほどではありますが、
とても充実したツアーです。

最後は、地下にある
各国の特産物が売られている売店前で解散。
ニューヨークに居ながら日本の陶器も買えます。

また、ポストカードを売っている店もあり、
国連本部から、
ハガキや手紙を送ることもできます。

いつかまた超円高の時代が到来すれば、
是非、国連本部へ足を運んでみてください。
個人的には一押しです。

気に入っていただけましたら、
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本日も最後までお読みいただきありがとうございます。




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