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自分らしく生きるために。




セルフカウンセリングはだれでも気軽に取り組める


ノートとペンさえあればいつでも誰でも気軽に取り組めるのがセルフカウンセリングの良いところ。私みたいにまわりにあまり相談できない人やできるだけ一人で解決したい人にはピッタリかもしれない。

で、そのセルフカウンセリングではまず最初に「状況確認シート」なるものを使って

①周囲の状況や出来事
(身の回りで今何が起きているのか、
今抱えている問題や悩みの
きっかけとなった出来事など)

②その状況や出来事に対して思ったこと
(パッと反射的に思ったこと)

③どんな気持ちになったか
(この状況に対して
どのような気持ち・感情が生まれたか)

④身体的な反応
(言動が消極的・攻撃的になる、
発汗、動悸、頭痛や腹痛など)

⑤行動面の変化
(やる気が起きない、泣いてしまう、
趣味が楽しめない、過食・拒食など)

を、それぞれ書いていくみたい。

なんでこんなめんどくさいことをやらなきゃいけないかと言うと、どうやらストレスがかかった状態に長くいると、脳の機能的に物事の考え方や捉え方が極端になって自分を追い込んでしまうかららしい。

だから一度冷静に現状を分析するために「今自分のまわりで何が起きているのか」「自分はどんな状況・環境に悩んでいるのか」「その状況を自分はどう思っているのか」を客観視することが大事なよう(ちなみに思っていることを紙に書き出す作業を外在化とか言うらしい。やってみたけどこれをすると頭の中がかなり整理される)。


現状が整理できたら「自分はどうなりたいか」の目標を決める


状況確認シートで今の自分を取り巻く問題に気づくことができたら、その後にするのは「今後自分はどうしていきたいか」「どう在りたいか」を決める目標設定。

だけど状況確認シートで自分の現状を客観視した直後ってそこまで気分アゲアゲってわけでもないじゃない。そんな中気持ち切り替えて前向きに目標を立てようと思ってもなかなかそんなテンションにはならないよ。

そういちかわさんに言ったら、最初は「やりたくないこと」や「絶対こうはなりたくない超絶カッコ悪い自分像」みたいな「ネガティブな目標」を設定すると、対極の「やりたいこと」「なりたい自分像」が思い描きやすくなるって言ってくれた。

そうやって「やりたくないこと」「やりたいこと」「カッコ悪い自分像」「理想の自分像」をそれぞれ書き出したら、その目標の中から自分の信念や価値観をもとにした「自分の中でこれだけは譲れない目標」「自分の中でとても重要な目標」みたいな「特別達成させたい目標」をピックアップするんだって。ちなみに私は「職場のみんなと居心地よく晴れやかな気分で仕事ができること」を目標にした。

そしたらそのピックアップした目標を「SMARTの法則」とやらにあてはめながら、具体的に、現実的に達成可能なものにブラッシュアップしていくんだって。


目標を「SMARTの法則」にあてはめる


この「SMARTの法則」ってのは↓

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Specific:具体的かどうか
Measurable:測定可能かどうか
Achievable:達成可能かどうか
Relevant:自分の問題と関連しているか
Timed:実行する期間、頻度
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これらの意味を持つ英単語の頭文字をとったもので、要は「設定した目標を達成に近づけるためにはできるだけ上記の5項目に沿った内容で考えていきましょうね。そうすれば結果が出やすいよ」

ってやつ。

この「SMARTの法則」の中でも私の目標の場合は特に「M」と「R」が大事って言われた。

「M」は「その目標が測定可能かどうか」を意味するもので、この場合は「目標通り晴れやかで気分よく仕事ができているかどうかを数字を使って表していく」ことになるんだそう。

で、なにを数値化するのかと言うとそれが「自分の感情」。

たとえばまわりの状況に対して「心がざわざわした」時とか、胸騒ぎを覚えて「ソワソワした」時、感情が昂って「イライラした」時、不安や心配で「ドキドキした」時、不満によって「モヤモヤした」時、といった「感情が揺れ動いた時」の自分の感情に点数をつけて数値化することが成長に繋がるんだそう。

でも、こうやってその時その時の感情を数値化して記録しておくことで、自分の気持ちを客観的なデータとして管理することができるから、不規則に訪れる感情の波に流されにくいってメリットがあるみたい。

確かにめっちゃ疲れた時とか、なにか嫌なことが立て続けに起こるともうなんかこの世の全てが嫌になって「こんな感情の数値化なんてしたって全然意味なかったじゃん!」って自暴自棄になったりするから、そういう時にこういうデータがあると、自分の成長度合いを冷静に見つめられるから一時的な感情の大波にのまれることもなくなりそう。

自分を変えるための最初の一歩は「自分の考え方のクセに気づくこと」


次がSMARTの法則の「R」。

私が立てた目標は自分の問題と関連しているかどうか、が焦点になるんだけど、これはいちかわさんによると「居心地よく晴れやかな気分で仕事をするために私自身どんなことに気をつけなければならないか」と言い換えることができるらしい。

じゃあ私は目標を達成させるためにどんなことに気をつけなければいけないのか。その答えが「自分の考え方のクセに気づくこと」そして「バランスのとれた考え方を身につけること」みたい。

まず「考え方のクセ」ってところだけど、これは自分にとってストレスを強く感じるような状況や場面、苦手としている出来事に出合った時に考えがちな「パターン化された思考」のことを言うらしい。

たとえば私なんかは、先輩と目が合った後にコソコソ話をされたりすると「どうせ私の悪口でも言ってるんだろうな」って根拠もなく思ってしまうんだけど、これも「読心術」っていう考え方のクセの一種なんだって。

あと、まわりの人たちがイライラしたり舌打ちをしたりして職場の雰囲気が悪くなってる原因を全て自分のせいだと思い込むのも「自己関連付け」っていう考え方のクセみたい。

誰しもがこの考え方のクセを多かれ少なかれ持っているから、考え方のクセがあること自体特段問題にはならないみたいだけど、かといって自分の考え方のクセに気づかないままだと、その時の問題や悩みへの対処能力を自分で低下させることになるんだって。

どういうことかと言うと、たとえば忙しくて職場のみんながイライラしているせいか、その場の空気もどんよりしてて雰囲気が最悪な状況の原因を全て自分のせいにしてしまうと、「そもそもなんでみんなはこんなにイラついてるんだろう?」「私含めみんなのストレスの原因は一体何?」「私が今やれることは?」「改善の余地はある?」といったふうに、状況を整理して対処をするための建設的な思考が気持ち的にできなくなってしまって、辛い状況や困難から抜け出すための扉を自分で閉ざすことになってしまうってことみたい。

しかもこの考え方のクセは、無意識の領域で現れては消え現れては消えを繰り返すから、普段意識にのぼってくることはないそう。

でもそれでいて私たちの感情や行動にしっかり影響を与えてくるからとても厄介。だからこそ、無意識下で私たちを操っている考え方のクセが出てきた瞬間を逃さずとっ捕まえるために、なるべくメモに残しておくのがおすすめみたい。

で、この考え方のクセをひっ捕らえてメモに残す作業がこれまた地味なんだけど、まずは↓

(ストレスのかかる状況下にて)
①:「私は今〇〇と考えている」と
とっさに思ったことをメモする。

②:①でメモした
とっさに浮かんだ考えに対して
以下のように様々な
質問をしていく。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・とっさに浮かんだ考えが
 真実であることを裏付ける根拠は?

・とっさに浮かんだ考えが
 必ずしも真実とは言えない場合
 他にどのような可能性があるか。

・とっさに浮かんだ考えを
 信じることの
 メリットとデメリットは?

・とっさに浮かんだ考えが
 現実のものとなったら
 最悪どんなことになるか。

・以前同じような状況になった時は
 どのような対処をした?

・今のこの状況に対して
 どのような対処ができるだろうか。

・自分と正反対の考え方を持つ
 友人や知人だったら
 どのように考えるだろうか。

・もし友人や知人が
 同じような状況に陥っていたら
 どのような言葉をかけてあげるか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

③:とっさに浮かんだ考えに対しての
質問の答えを見ながら
新しい考え方を選び直してみる。

④:選び直したことで気持ちに
変化があったかどうかをメモする。

⑤:新しい考え方をなじませる。

っていうのを一日一回やりながら、都度振り返りをすることで自分の考え方のクセに気づけて、今までとは違う新しい考え方やものの見方ができるようになるんだって。

身体を動かすことでやる気を高める「行動活性化」


私も早速試してみたんだけど、タイミング悪く仕事が繁忙期に入っちゃって、考え方のクセをメモるどころか休日も疲れて身体すら動かせなくなって家でずっとゴロゴロする時間が多くなってきてしまって。

かといってずっと家でゴロゴロしてても疲れが取れるわけでもなく。むしろ逆にネガティブなことばっかり頭に浮かんできてまた気分が落ち込みがちに…。

このことをいちかわさんに相談したら「そしたら身体を動かしてみましょう!」だって。今しがた疲れて身体が動かないって言ったばかりなのに。話聞いてた?

でもいちかわさんが言うには、身体を休めることももちろん最優先にしてほしいことなんだけど、逆に身体を動かすことでやる気が出てきたり、パフォーマンスの向上も見込めることがあるんだって。

これを「行動活性化」って言うみたいなんだけど、要するにやる気が出るのを待ってから行動を起こすのではなく、行動を起こすことでやる気スイッチが入って、そのやる気の赴くまま行動すればドーパミンの作用で気分も上がってくるんだそう。

これを聞いた時は半信半疑だったけど、騙されたと思って試しに週末早起きして近所を軽く散歩してみたら意外とこれが気持ちいい!

家の中でウダウダ寝っ転がってるよりも、無理のない程度に身体を動かしてる方が身体の内側からやる気が漲ってくる感じがして、いちかわさんの言う通りほんとに気分も身体も軽くなった!

忙しくてなかなか手がつけられなかった考え方のクセを探るメモも、朝の散歩っていう習慣をつけてからは少しづつ取り組めるようになってきたし、そのおかげかなんだか最近は昔よりも悩むことが減ってきた気もしてるし、なにより自分の感情を数値化してデータとして振り返って見てみても、だいぶ気持ちが安定してきてるのがわかる。

自分の意見を上手に相手に伝える方法


この調子でいけば目標達成も近いんじゃないかなって思ったりもするんだけど、でも実はまだひとつ仕事でモヤモヤ悩んじゃうことがあって。

それは前職のトラウマのせいか、先輩や上司から仕事を振られても断ることができないこと。というより、自分の気持ちを相手に伝えられず我慢してしまうのが今大きなストレスになってしまってる。

この件をまたいちかわさんに相談したら「スモールステップを取り入れたアサーショントレーニング」とやらを教えてくれた。

まず「アサーショントレーニング」とはなんぞやって話なんだけど、これは端的に言うと「自分の気持ちを大事にしながら、相手の事情や気持ちも尊重したバランスの取れた伝え方」のこと。

要は自分の言いたいことだけを押し通すわけでもなく、相手の要求を唯々諾々と引き受けて我慢することでもない、相手と自分との間に波風を立てないほどほどの伝え方をするためのコミュニケーションスキル。

やり方としては

①まず相手の言動に対して自分の思ったことや感じたことを考える。

②次に相手の事情や気持ちを考える。

③①と②をかけあわせたバランスのとれた言い方で相手に思いを伝える。

の3つ。

スモールステップで高い目標を乗り越えやすく


でもこれ、文字で書いてるから簡単そうに見えるけど、実際先輩や上司に対して自分の思ってることを伝えるって結構勇気がいるからそう簡単にできることでもないと思うんだよね。特にビビりの私にはハードルが高すぎるというか。

この件もいちかわさんに相談したら、目標に至るまでの過程に小さなステップをつけることでハードルを飛び越えやすくする「スモールステップ」を活用すると上手くいきやすいですよって教えてくれた。

たとえばハードルが高くて先輩に対して自分の意見や気持ちを伝えにくいな、って時は

①まず先輩に対して言いたいことを家の中で独り言で言ってみる。

②家族や友人・恋人など社外で気の知れた人や信頼できる人に愚痴っぽく話してみる。

③社内にいる仲の良い人や信頼できる人に愚痴っぽく話してみる。

④仕事中に同僚や後輩に対して思っていることや自分の意見をアサーションを使って言ってみる。

⑤先輩に対して思っていることや自分の意見をアサーションで伝えるイメトレをする。

⑥実際に先輩に対して思っていることや自分の意見をアサーションを使って言ってみる。

こんな感じで細かくステップを踏んでいくんだけど、もう①なんてひとりで発声するところからのスタート。独り言でつぶやくくらいわけないよ!って思ったんだけど、でも思うだけと実際に声に出して言ってみるとじゃ大違い。独り言として言うだけなのに最初なんて全然声にならなくて、なんていうか先輩に対しての恐れがもろ気持ちと声に出ちゃってた。

でも、一度先輩に対しての気持ちを声に出して言ってみることで「気持ちを口にする」ことへの心理的なブレーキがとれた気がする。

あとは話す人を変えてみたり話す場所を変えてみたりして、どんどんと先輩に対して気持ちを伝える心の準備を整えていった。

そして本番。猫の手も借りたいほどの忙しさの中唐突に言われた先輩からの「これもやっといて」。この追加のタスクに一瞬イラっとしてしまったけど、でも先輩もめちゃくちゃ忙しそうだし、ここは気持ちを落ち着けて

「先輩、先ほど依頼された仕事の件なんですけど、実は私もタスクに追われててとてもじゃないですが今はお手伝いするのが難しい状況なんです。先輩もお忙しい中本当に申し訳ないのですが、他の人にやってもらうわけにはいかないでしょうか?

もし他の人も手一杯で私しか頼める人がいないなら明日か明後日くらいまでお時間頂けると助かります」。

ついに言ってやったわ。やればできるのよ私だって。

先輩は作業の手を止めて私の話を聞いてたけど、私が話し終えるやいなや大きく息を吐いて「そっか、ごめんね。この仕事ならナミさんが適任かなって思ったんだけど、別にナミさん以外にも何人か適任はいるし、そこまで急ぎでもないから違う人に頼んでみるわね」と言ってくれた。

少しクセのある先輩だったから意見したところでどやされるかなって思ったんだけど、気持ちを落ち着けて提案風に伝えられたことが良かったのかもしれない。反発するように意見してたら先輩の方も「なによ!」ってなりやすいもんね。

とにもかくにも、これでアサーションは(まだ1回しか試してないけど)大成功!

しかもたまたま私のアサーションを上司が聞いてたらしく、私のものの伝え方が素晴らしいと評判になって、先輩同僚関係なく何人か私にアサーションのやり方を聞きに来てくれた。

そのおかげか、忙しい中でもみんながお互いを思いやりながら仕事をすることができるようになってきて、少しづつだけど社内の雰囲気が良くなってきた!

この調子でいけば「居心地よく晴れやかな気分で仕事をする」っていう私の目標もそう遠くない未来に実現できそうな気がする!

おわりに


正直私がこんな風になれるなんて想像もしてなかった。

去年なんてずっとネガティブの渦から逃げることすらできずに、ずっと同じようなことをぐるぐると考えて思考停止になっちゃってたけど、いちかわさんに出会ってからは生まれ変わったんじゃないかってくらい気持ちが良い毎日を過ごせてる。

最初はなんか変な人に絡まれたな、新手のナンパかな、なんて思ってたけど、まさかたまたま声をかけてくれた人にここまでお世話になるとは思わなかった。

いちかわさんはいつも「この結果はナミさんの行動力の賜物です!」って褒めてくれるけど、人を変えるのって本人の努力の量とか行動量以前に、「人との出会い」もかなり大きな要因なんだなってすごく感じた。

だから今はもういちかわさんのこと変な人とかナンパ師だなんて1ミリも思っていません。むしろ私を変えてくれた恩師だと思っています。

いちかわさん、こんな私をここまでサポートしてくれて本当にありがとう!

おしまい。


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