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ベガル平原の狩人たち 詳細

敵は下級の魔族であったため、人間を食べる事で少しでも
神の遺伝子を取り込み強さを増すために、ベガル平原は
一番最初に戦場と化していた。
まだ神の遺伝子に目覚めたばかりで、その意味も理由も
解らなかったが、自分たちは最強になったと思い込んで
いた矢先に、魔族に襲われて、見た事は無い獣だったが、
殺せると思って戦ったが、逆に生きたまま食い殺された
小部族は多数いたと見られる。

実質的にベガル平原から人は消えていき、彼らはバラバラに
なってそれぞれが各地で生き残った仲間を集めて、
以前のように仲間内での争いは無くして一丸となろうと
動き始めている。これまでにない敵に対して、
首領や酋長しゅうちょうたちはベガル平原の中央区に
集まり、会談を開く事になった。大小の部族の長やその一族
等の多くは魔族により、皆殺しにされた為、残っている者たち
だけで集まる事となった。

ドラガ族‥‥‥エルドール王国の長年の盟友で南部族。
族長のブリーノの娘メノウに、イストリア王国への
援軍を頼む為に送られてきた。メノウ自身も負傷して
いた事から、到着早々ではあったが、リュウガに援軍
に行ってくれるよう目で会話を交わして、彼はすぐに
援軍に向かった。

族長ブリーノ‥‥‥イストリア城塞に逃げ込むと、王である
アレックス王に礼を言うために、客間に行き、リュウガの事を
あの敵が相手だと時間稼ぎにしかならないと侮辱的な発言を
した事により、イストリア王国から追放された。その後、
ロバート王にイストリアとの戦いを提案するも、拒絶され、
配下たちはイストリア城塞に残る選択をした。娘のメノウは
自分を恥じて自決したと聞き、憎むべき相手は人間だと思う
様になって行った。その後、消息不明。

メノウ‥‥‥族長は気性が荒く、温厚なアレックス王の怒りを
勝ったが、娘は城塞に留まる事を許された。父である族長と
共に逃げてきた男たちに話を聞くと、凄まじい強さで大勢の
ドラガ族は助かったと言い、巨獣のケルベロスの出現まで、
逃げろと言われながらも族長は逃げようとせず、足手まとい
である事を受け入れなかったと話を聞き、ロバート王にも詳細
を伝えるため、族長ブリーノの供は城塞に留まる事を許した。
メノウは形見が狭い思いから、父の不義を恥じる日々を送り
一族の責任を取って自決した。


バサキ族‥‥‥ベガル大平原の大部族の一角を担う南部族。
族長リュウロウと、刃黒流術衆の現主であるオーサイとの
親交が深く、リュウガに対してはあまりよく思っていない。
コシローが唯一話す人間で、戦いの始まりを知り、部族を
率いて向かおうとするが、来ても死ぬだけだとリュウガに
言われ、対決を申し込まれる。
この時、あまりの力の差に気づいていない事から、
アツキに勝てたらという話になり、戦ったが、開始から
一撃を腹部に叩き込み吹き飛ばされて、何も言わずに
リュウロウは立ち去った。

ベガル平原北東部のアーチボルド族‥‥‥族長クローディア。
彼女は平原の狩人たちから一目を置かれていたおかげもあり、
異変に気づいたアーチボルト族は、友好関係にある小部族に
緊急事態の収集をかけて、南に逃げた。
北からはヴァンベルグ君主国家から度々、戦いを仕掛けられ、
支配下にされそうになっていたが、ヴァンベルグとしては、
全滅させるのは容易い事であったが、ベガル平原北部を味方
にしようとしていたので、圧力をかけて配下にしようと
していた。南に友好的な関係を持つ国は無かったが、一度だけ
ミーシャの11歳の誕生祝でリュウガとリュシアンの戦いを目に
してから、イストリア王国はいつも人で賑わい、平和な国で
あるのが印象的であった事と、刃黒流術衆のリュウガがミーシャ
にあげた真宝命の存在は知らなかったが、後に知り、非常に驚いた。
その為、生き残った部族の仲間たちとイストリア城塞に逃げ込み、
兵士として、力になりたいと願っていたが、適性検査で落とされて
以来、アーチボルト族の紋章を入れた縫物で生計を立てていた。
それがミーシャの目に留まり、お気に入りになって、リュウガと
出会う事になる。

ロミーク族‥‥‥北部の小部族であったが、元々争いは好まない
部族であったため、150名足らずではあるが、奇跡的に全員生き残れた。
戦いよりも逃げに徹するように、女族長ミレイは仲間に伝えて、
アーチボルト族の呼びかけに応じて、クローディアたちと共に、
イストリア城塞に逃げ込んだ。

ガランド族‥‥‥ベガル大平原で1、2を争うほどの大部族で、
好戦的な北部の部族。族長ゾリアは小部族の族長を倒して、
配下を増やしていた。棲み処としていた場所は神木の森の近く
であったが、森へ入る事はゾリアが禁じていた。
西部での天魔の争いは最初は無かった事から情勢を見ていたが、
いずれ危険が訪れると思ったゾリアは、北部の同盟国である
グリドニア神国に仲間として受け入れて欲しいと願い出た。
ヴァンベルグ君主国家と争い続きであった事から、大部族である
ガランド族には千名以上いた為、グリドニア神国は受け入れた。


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