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春場所千秋楽記憶にノコッタ

長年お相撲ファンでよかったと思える令和6年春場所だった。

横綱照ノ富士の休場は残念だったが、同じ伊勢ヶ濱部屋の新鋭尊富士の優勝で、荒れた春場所は終わった。
歴史的快挙の新入幕優勝。
初土俵からの最速優勝など記録ずくめ。
先場所は十両優勝している。

十四日目に右足首を怪我して出場が危ぶまれた。
取組後には救急車で病院に行ったとリポートされた。
どれほどの怪我なのか。

それにしても110年ぶりの快挙を前になんという試練だろうか。
尊富士は勝てば優勝だ。
偉業達成。
休場しても星ひとつで追っかける大の里が負ければ優勝は決まる。
大の里が勝てば大の里が優勝だ。
絶対休場しない。
師匠が止めても出場するだろうと思った。
千秋楽の解説は師匠の伊勢ヶ濱親方だった。
部屋の師匠は親同然。
どんな気持ちでこの解説に臨んでいらっしゃるのか。
無理はしてほしくないという親心が露呈する親方。
対戦相手は今場所好調の豪ノ山。
相撲のどんな一番にも差はないが、土俵に上がれば強い気持ちで勝負。
しかしこの対戦の意味を意識せずにはいられないだろう。

尊富士も豪ノ山も真っ向勝負であってほしい。
足の怪我が悪化しませんように。

軍配が返り、
ふたりが土俵で見合う。
一瞬の静けさ。

張り差しでぶつかった!
左四つに組んだ!
押し込んだ!
うわあ!
尊富士だ!
押し倒しで
尊富士優勝!

勝った男の、この笑顔。

相撲好きの父からすぐメールがきた。
「立派なもんやなあ!」

尊富士の決意と親方の決断。
こんな爽やかな結末ある?
これだから相撲観戦はやめられない。

琴ノ若は来場所改名するので、
ラスト琴ノ若だ。
新大関として立派な成績だった。
近いうちに初優勝すると思う。

私の推し力士は今場所は不調だった。
負け越して関脇の地位をあけ渡すことになりそうだ。
また何度でも大関を狙っていくと思う。
応援あるのみ!

そして大の里。
千秋楽では豊昇龍にぶん投げられたが、今後が楽しみだ。来場所は髷姿が見られるかな。

千秋楽結びの一番でまさかの行司軍配差し違え。
最後まで荒れた。

表彰式前の支度部屋に伊勢ヶ濱部屋の面々が揃う。
先場所もそうだったな。
伊勢ヶ濱ズの一体感が好きだ。
師匠から今日の相撲を
「0点ですね。」
と言われてしまった熱海富士も
ニコニコ笑って祝福。
熱海富士は人気者で若手の有望株だ。

優勝インタビューでは、尊富士が何度となく口にしてきた
「記録より記憶に残る相撲」について語った。
怪我については、
「周りの方々に心配をかけてしまった。不安だったのは自分よりみなさんのほうだと思う。」
と相手を慮るコメントを残した。
コメント横綱級。

先場所は照ノ富士の優勝パレードの旗手だった。
こんなことあるんだなぁ。

新たな時代に入ってきた大相撲。
若手の活躍がまぶしいじゃないか。
五月も楽しみです。
また来場所!

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