両手に母
GW最終日は、スクリーンミュージックコンサートへ。
映画音楽は母と聴くのにもってこいだ。
夫の母も誘ってチケットを3枚取った。
義母と母は同い年で、結婚して子育てをし、その後暮らしてきた環境も近い。
ふたりの気が合うので、それだけでも私はまったく気楽なのだ。
義母は母の認知障害のことも理解してくれている。
お気楽な3人でランチ&コンサート。
77歳のふたり、会った瞬間から話が止まらない。
そんな久しぶりでもないと思うけど。
まずは、実家の庭の植物を見ながら園芸トーク。
それからお互いの着ている服を褒め合う。
色がいいわー
形がいいわー
どこで買ったの?
ふたりとも似たような格好をしている。
さあランチを食べに行きますよ〜
いつも人気のお寿司屋さんが空いていた。
母と義母が横並びに座る。
お互いに、結婚した当初の話をし始めた。
そこからか!
どっちも軽く金婚式超え。
ふたりで何度もしてきた話だと思うのだが、母は記憶が曖昧なので、義母の話を初めて聞くような驚きをもって、
「まあ〜そうやったの!」
なんて言っているし、
義母は、自身の結婚当初の苦労話はお得意分野だ。
いいコンビだわ。
食事が終わってもまだ時間があったので、お茶しに行った。
奥のほうの寛げる席に案内された。
すっぽりと私たちだけの空間。
そこで始まったのは、
ふたりの「娘時分」の話。
ムスメジブン。
さっきよりさかのぼってるよ!
60年前よ!
私が入り込む余地はない。
さあホールに向かいますよ〜
コンサートは年配のかた多めだった。
私を真ん中にして座る。
20世紀フォックスのオープニング
スターウォーズ
サウンドオブミュージックから3曲
ドレミの歌は会場のみんなで合唱した。
タイタニック
007から3曲
ゴッドファーザーから2曲
もののけひめ
アナ雪のレリゴー
などなど盛りだくさん。
男はつらいよのテーマも演奏された。
あの出だしの一音は偉大だなあ。
観客席の男性が舞台に上がって寅さんの主題歌を歌った。
観客のふりをした仕込みの人だけど口上からしてとてもお上手で、会場はおおいに盛り上がった。
手拍子は満場一致のオモテ打ち。
義母も母もリズム感はいい。
ロッキーのテーマはふたりとも裏拍で手拍子していて、裏打ちできるんだねと思った。
どんな曲でも表拍で手拍子しているおじいちゃんがいて、とてもかわいかった。
それぞれのリズムでオッケーだ。
アンコールはとなりのトトロから
「さんぽ」
3人のボーカリストが個性たっぷりに歌い、楽しそうな義母は座ったまま足踏みしている。
母の手拍子の位置が高くなってきた。
となりの母らのグルーヴ感。
私も楽しかった。
終演後のロビーでボーカルの朱夏洋子さんとハイタッチした。
コアなファンのかたもいらっしゃっているのに、私たちにも気さくに接してくださった。
かっこいいハンサムウーマン。
母たちも大喜び。
このふたりの共通点は「感激や」ってことだ。
義母と母は、まだリズムが残ってるわ〜と言いながら駅までとっとこ歩いた。
明日の母が忘れていてもいい。
義母の笑顔は忘れがたい。
私も嬉しい。
明石ポップスオーケストラ
明石フィルハーモニー管弦楽団と
BIG BAND 'Aの競演
スクリーンミュージックコンサート
編曲•指揮/西谷彰亘
ボーカル/朱夏洋子•大塚ひろこ
山里直樹
司会/三浦紘朗
@明石アワーズホール
2024/5/6
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