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色黒なおじさんランナー

けっこう旅先でおもしろハプニングに見舞われる。
生活をしてても割とある。
接客業なのでお客さんに話したりするが、
時が経って忘れてしまうのがさびしいなぁと思ったので、書き残してみる。


今年の夏、地元に帰省した時のこと。
毎年2回、7〜9日間くらい実家に帰る。
けっこうゆったり過ごしていて、散歩とかが毎日の日課になる。
田舎なので、見た目よりも機能性重視な格好になる。

その日は暑くて、すっぴんTシャツに麻のワイドパンツ、眩しいからサングラス、首にひんやりするリング、お母さんから借りたユニクロのおさんぽバッグ。
小腹がすいたから、途中で買ったパンを食べながら歩く。

途中、ランニングマンに追い越される。
バックパック、つり目のサングラス、キャップの後ろに日よけのひらひら、タンクトップにめちゃ短パン。かりんとうくらい黒い日焼け肌。
……割とおじさんだな?

追い越していったおじさんランナー、振り返って戻ってくる。

『ここから駅まで10分で着きますか』

……どこの?

(最寄り駅だとして、10分だとキツくない?めっちゃ走ればギリか…)
「すごい走ればギリギリ着くかもしれません。歩きだとたぶん間に合わない」

『あ、ジョグです。』

そのスピードが分からん。

ありがとうございますと言われ、また走りはじめる。
3歩くらいで振り返る。

『タレントさんか何かですか?』

ちがう。こんな田舎にパン食べながら歩くタレントさんはきっと居ないよ。
お母さんのバッグも借りないと思う。

『僕フリーのカメラマンなんです。次お声かける時は仕事の依頼でかけさせてください!』

それは嬉しいのでありがとう。
教えてくれたインスタのアカウントも忘れて、
検索もできないけどなんかありがとう。

帰ってお母さんに話したら、
『きっとほら、姿勢が良かったからじゃない?』

だそうです。
姿勢はけっこう気をつけてるよ!

その帰り道のひまわり
田舎だからこういうのがある

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