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【マインド】自分がやらなきゃ的マインドを潔く手放す勇気

注)記事に結論はありません。考えの整理の場。

仕事柄、カウンセラーの先生と話す機会がある。先日、深い一言をいただたいた。

いつかは別れが来るものです。
そのタイミングがちょっと早まっただけです。
だから、躊躇なく手放すようにするんです。

責任感が強ければ強い人ほど、「自分がやらなくちゃ」って思う。
誰かに引き継いだりお願いしたりすることはできるけど、自分が丹精込めて取り組んできたことや、自分が土台を作って成果を出したことへの思い入れは強い。
だからつい「自分がやらなくちゃ」って思ってしまう。他人のことを信用していないような気がしてしまって、若干の自己嫌悪に陥る。
もしかしたら、本当の本当は心の奥底で、「他の人が私の代わりを担って、もっと成功したら嫉妬するんじゃないか」って思っている自分に気づいたりもする。
単に器が小さいのかな、って思えたらそれはそれで楽なのだけど。

あなたが、ある特定のスキルを身に付けたとしましょう。
それにより、会社で大いに活躍できるようになるとします。
その後、2通りの考えに分かれます。
「このスキルを人に隠しておこう」という人。
「このスキルを人に教えてあげよう」という人。

安藤広大『とにかく仕組み化』

数年前まで、明らかに私は前者のタイプだった。
言い訳になるかもしれないけれど、理由はある。
後者の選択をすることももちろん考えたのだけれど、自分がそれを職場で悠々とすることを許す風土ではなかったからだ。
おそらく、職場の年齢構成における自分の立ち位置が若すぎたこと。
それから、すでになぜか自分が取り組んでいることに対して、周囲から嫌みを言われることがあったこと。
前例踏襲、現行維持がとにかく最高の選択で、新しいものを排除するような雰囲気が漂っていたこと。

いくら鈍感を装っていても、このような雰囲気に屈した私は、それでも自分がやりたいことの「旬」を逃すまいという気持ちとの葛藤の末、前者の選択をせざるを得なかった。
案の定、陰でこそこそ言っていた人はいたようだった。

ただ、この取り組みがある程度の成果を出し、評判が広まって、遠方から視察に来るまでになった。
大変嬉しかったし、取り組みを発信できることは教育全体の成長の一助になっているかもしれないことを誇りにも思えた。

一方、この状況の裏側には、常に不安が常駐している。
「私が手放したら終わるかも」

「あなたがいないと困るんだ」と言われて、嫌になる人はいないからです。

安藤広大『とにかく仕組み化』

私は育休に入る直前、ある女性の先輩から「あなたの代わりはいる」という趣旨の発言をされて、非常に寂しい感情が湧いてきたのを今でも鮮明に覚えている。そのときの記事↓

切り取り方の問題なのだけど、やっぱり私は、自己承認欲求が高いからこんな風に捉えてしまうのではないかって思っている。

組織の中では、属人性が強すぎると、その人がいなくなったときにその業務が続かなくなってしまう。
でも、組織において、それぞれが1プレーヤーとして働くことの前提が、「誰でもできることを、たまたま自分がその時やっている」ということであるなら。
モチベーションとか、高い志とか、向上心とか、そういうものの価値付けってどうなるんだろう。

新しいことをやっても、次の人に引き継げるようにしておく。
良いプランが思い浮かんでも、実行する別のチームに委ねる。
評価されるのは、自分以外の誰かかもしれない。
そういう感情に支配されてしまう。

こんな風に思っちゃう自分って、何なのって思う。
組織の発展を望めない、自分よがりな人?

「優秀な人が不在でも、チームとして機能することで勝てる組織」
それが、優秀な組織です。

属人化はリスクです。
うまくいっても、やがて停滞します。

「成長しなくてもいい」と決めている人です。
そういう人は、人の上に立ってはいけないのです。

安藤広大『とにかく仕組み化』

グサグサグサッ!!
刺さりすぎて、痛い。抜けない!
自分の急所を連打された感じ。

自分の成長促進のために研鑽することは非常に大切である。
でも、組織に属する以上、自分の行いが組織全体に享受できる形にできないと、良いプレーヤーとは言えない。

早く行きたければ、一人で進め。
遠くまで行きたければ、みんなで進め。

自分の取り組みを評価してくださった某大学の先生は、
「あなたの実践している取り組みは、『みんなで』やることを優先してはいけないんです。勇気を出して、まずは『1人で』やることに躊躇しないでください」
と私に声を掛けてくださった。
時代の流れを考慮すると、みんなでやるための仕組み化を先行していたら間に合わないし、一向に進まないらしい。まずは私のようなロールモデルが一定数出てくれば、関心を持った方が追走するでしょう、と。
分かる気がする。フォローも入っている。
でも、相反する2つの考え方の板挟み感にやるせなくなるんだよな。
何が正解なんだろう?

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。 話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。

山本五十六

教育者であるがゆえ、生徒の集団をどうマネジメントしていくかを考えるのがこの仕事の醍醐味でもあり、手腕が問われるところではあるのだけれど・・・生徒対象ならいくらでも躊躇わずに考えまくるけど。
いち職員としては?私の力量ってどうなんだろう。
うまく手放す、には。
うまく手放す、とは。
組織の中で、他者へどのように風に伝え、どう任せるのか。

時間をかければ良いってものではないことを悟る。
学校は、最長3年しかないのだ。
目の前にいる生徒たちに、最大限できる支援をしなければ。

自分の仕事の在り方について、じっくり考えてみる時期が来たのかもしれないな、と思う火曜日。
よいお考えの方がいましたら、ご教授ください。
迷路に入ってしまった。

では、また!

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