見出し画像

ビターなチョコレートとお酒で語り合いましょう(オーダー香水の話です)

再びAROMABLENDBARさん(※以下敬称略)でオリジナルフレグランス作りました。今回はオンラインでオーダー。
で、香りの世界観とかそれをどんな香りで表現したかとか語りたくて〜!!

こんな香り

top-pear cinnamon cacao coffee co2
middle-whiskey accord bourbon cardamon
clove rum
last-tobacco oakwood

洋梨のアクセントと共に様々なお酒のニュアンスを入れながらもスパイスもシナモンで甘さを、カルダモンで深みを、クローブで苦味を
特にラストにかけてのバーボンがタバコをふかした後の余韻と共に樽の香りが心地良く残る

(仕上げの後でいただいたLINEでの説明から引用してます!説明も素敵!!)

テーマ

ビターなチョコレートを片手にお酒を嗜む
思わず秘密の話も打ち明けてしまう、そんな時間


今回作りたかったのがビターチョコレートとお酒の香り
お酒を飲む時にチョコレートを合わせるのが好きなんですよ。お酒の渋さとか苦さ、アルコールで熱くなるところにチョコレートのなめらかさが広がってく感じがね、たまらなくて。

味と香りも好きなんだけど、嗜んでる時に流れる緩やかな時間、思わずそっと秘密を打ち明けてしまいそうな心まで溶かしてしまうような雰囲気が好きなんだと思う。
そんな少ししっとりした雰囲気の香りを作りたかった今回。

ここから香りのこだわりとか

チョコレートはビターなものがいい
たぶんチョコレートを甘くてミルク感あるものにするか、ビターなものにするかが分岐だと思ったんだけど、わたしは絶対ビターなのがいい!って思ってた。

元からの好みもあると思うんだけど、実は決め手はこれ。このチョコレートセットに入ってたカカオニブ。
ウイスキーとの相性最高。カカオがウイスキーを引き立ててウイスキーがカカオを引き立てる。
こういう要素が入った香りが欲しいんだよ〜!ってなったのでビターチョコレート、なんだったら100%カカオみたいなの希望。

大人な洋梨
ウイスキーのイメージ聞かれて、フルーティって表現されるような華やかな香りがして少し香ばしさもあるもの、フルーティさはトロピカルフルーツじゃなくてリンゴ洋梨って言われるタイプのウイスキーって伝えてピックアップいただいたのがそう、洋梨。

これがね、想像してた以上に良くて!
ビターな香りがいいと言いつつ、ほんのり甘さがあるといいなって思ってたんだけど、入れたらちょうどいい理想の甘さが出て、あと、洋梨って少しとろみがあると思うんだけど、それが香りにも表れてまるでお酒のとろみのようで。
調整中に「可愛らしくない洋梨」って表現されてたんだけど、まさに大人の洋梨。

甘さを洋梨で出すパターン、覚えておこう。

バニラの甘さを感じ取りやすい?
これはわたしの鼻が原因なのかもしれないけど、サンプルで出してもらった香りで強めにバニラを感じちゃって。
そうすると一気に世界観が変わっちゃう気がする〜!!ってなってずっとバニラの甘さは消したい…って言ってましたね。

他の人が試したら違う感じ方なのかな。オーダーする時って結構自分の感じ取りやすい香りを知っておくとより良いのかもしれない…
ちなみにわたしはバニラとレザーは感じ取りやすい気がしてる。

お酒はたっぷりと
で、調整時に思い切って、お酒で甘さを出すくらいで!とお願いしてウイスキーにコニャックにラム…様々なお酒を混ぜてもらって。
(上記に書いた香りの構成にはコニャックはないけど実は入ってるんです!)
これが本当に最高。ここまでいろいろな種類のお酒を入れられるのはオーダーだからこそでは。大満足。

そんなシーンにかかせない、タバコ
わたし自身はねタバコ吸わないし、実は現実のタバコってそこまで好きなわけじゃなくて…でも香水に入ってるといいスパイスになって好き。

あとタバコを吸う仕草のセクシーさみたいなのは好き。これ。語り合うならそんな相手がいいかもしれない。
というわけで世界観に合いそうだからこの香りにも入れたんだけど、これがまさに説明いただいた通りで、余韻がね、あぁタバコ吸ってたんだなって余韻だけがあるんですよ。すごくいいなって…入れてよかった…

コーヒーも少しだけ飲みたいよね
入れて良かった要素でいうと、コーヒー。
途中で提案いただいたんだけど、少しだけ入れるとカカオとかお酒の香りと混じった時にいかにもコーヒー!とはならずに香ばしさが漂ってすごくいいアクセント。

tête-à-tête
仕上げにタイトルを決めてラベルに印刷してもらえるんだけど悩んで…《tête-à-tête》に。内緒話って意味。
これ実は最初にオーダーする前に考えてたタイトルなんだよね。香りのことを考える中でやっぱり世界観に合うタイトルだったなって思ってここに戻ってきた形。

琥珀色の液体
そして仕上がってきて…これは香りの話じゃないんだけど言わせてほしい。
イメージカラーがウイスキーみたいな琥珀色って一番最初に伝えてたんだけど最終的に本当に琥珀色に出来上がってたの。もちろん色って香料の影響が大きいから偶然の産物でもあると思うんだけど最高すぎる〜〜〜ってなっちゃった。

入れた香り、だいたい語っちゃったんだけど、AROMABLENDBARのオンラインオーダーだとほぼ香料の制限みたいなのがないみたいで、だからこそ入ってる香りの全て世界観に必要な香りにできて、結果、最高ってなる…本当にありがとうございました…


最後に一応オーダーの流れとか意識したこともちょっとだけ。

今回はオンラインでお願いしたので、LINEで香りのイメージ伝える→サンプル送ってもらう→サンプルの感想伝えて調整してもらう、みたいな流れ。
意識したのは提案もらった時とかサンプルを受け取った時に、選択肢の中から選ぶだけじゃなくて、全部の提案・サンプルに対してイメージと合う/違うポイントを具体的に伝えることかな…?

あと文面でのやり取りが続くから、香料の名前聞いただけである程度香りのイメージができるとより楽しめるかも、とは感じたりした。

お店で作ると香料単品をお試ししながら作れるから香りのこと全然わからなくても楽しめると思う!(ただしお店の場合使える香料に限りはあり)
ちなみに以前お店で作った時のレポはこちら。

ここまで何度か香水のオーダーしてるけどここまで向き合ったの初めてかもってくらい考えたから本当に楽しかった!
ありがとうございました。

オーダーしてみようかな?って悩んでる方もぜひ。
ハードル高いかも?って思っちゃったかもしれないけどそれ以上に楽しくて手元に最高な香りが届くので!
そしてできれば香りに詰め込んだ世界観を語ってほしい…聞きたい、お願いします………

それでは長い語りにお付き合いいただきありがとうございました!