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【求める人物像から紐解く】若手メンバーの採用の教科書

皆さん、こんにちは 🙋🏻‍♀️ ポテンシャライトの阿部です。

いきなりなのですが…
実は、最近このようなお悩みを伺う機会が増えています。

🤔 < 若手メンバーの採用に注力しているのですが、母集団形成もできなければ、内定承諾フェーズでも辞退されてしまったり…。若手 / ポテンシャル層の採用が少し前よりも難しくなっているような気がしませんか…?

人事 / 採用担当者の方よりいただいたお悩み

ポテンシャライトにてご支援させていただく企業さまの多くも、ある程度のタイミングで「若手採用に注力しよう」と意思決定されることがあります。

本noteをご覧いただいている方の多くは、おそらく人事 / 採用担当の方・経営陣の方かと思いますが、最近のご状況はいかがでしょうか…?

若手メンバーをターゲットとした採用手法は様々あるかと思いますが、比較的「転職 / 採用市場にターゲット数が多い」ことから、採用難易度はそこまで高くないのではないかと感じられるかと思います。

また、関連して以下のお声を伺うこともあります。

🤔 < ひとこと『若手メンバー』と言っても、第二新卒やポテンシャル採用、業界経験者など様々なターゲットがあり、いまいち有効な採用手法や施策を絞りきれていない気がする…。

人事 / 採用担当者の方よりいただいたお悩み

これらのお悩みをまとめると、ただ「若手メンバーの採用がしたい」といっても、多少の経験があるメンバークラスなのか?業界未経験の第二新卒なのか?(そもそも新卒採用なのか?)が不明瞭でターゲットを絞り込めていない場合があると考えています。

そこで本noteでは、将来の幹部候補を担っていただけるような『若手』を採用したいニーズがある企業さまが、より採用確度を高めた施策を実行できるよう「求める人物像」を整理しながら、どのような採用手法があるか / 採用ターゲットに対して企業さまの魅力を訴求できるか をまとめていきます。

※ 本noteでは、あくまでもポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた / 実施した内容を軸に執筆しております。”採用活動における一視点” として参考程度にご覧いただけますと幸いです。

では、早速はじめましょう🚗✨


0. はじめに

ここでは、まず「若手メンバーを採用するぞ!」というタイミングが採用企業さまにとっていつ訪れるのかを整理します。ベンチャー / スタートアップ企業さまに限らず、若手メンバーの採用ニーズが高まるタイミングには一定の傾向があるのではと考えています。

他の職種やレイヤーの採用活動も並行して行われる中で、「もうそろそろ若手メンバーの採用に踏み込めるな」と時期を見計らっていただけるかと思います。

こちらのnote には、各フェーズにおける企業さまが採用すべき職種をまとめています。

今回は広く「若手メンバー」と定義してnoteにまとめるため、仮に職種を「営業」とした場合で考えていきます。※ これは「経験値の少ない若手メンバーを採用する」と考えると、多くの採用企業さまがまず「営業担当者」としてのポジションを想定されているかと思います。

営業系(セールス / カスタマーサクセス等)のポジションの採用ニーズが一気に高まるのがシリーズAからシリーズBにかけてです。これは、プロダクト(サービス)のPMF(Product Market Fit)前後のタイミングになります。プロダクト(サービス)を正式にリリースし、一定のマネタイズ検証も済んだタイミングでは一気に新規顧客の獲得を進めていきたいかと思います。

このタイミングで、営業組織を拡大し若手メンバーの採用に注力する、そして実働できるメンバーを増やしていくという戦略を取られる企業さまが多いと感じています。

👆 「シード期〜上場まで網羅!各フェーズで採用すべき職種を解説します」より
シリーズB フェーズで採用すべきポジションの一覧

🤔 < でも、これぐらいの企業 / プロダクトフェーズであれば、経験豊富な方を採用した方が良いのではないか…?整理してみると若手メンバー採用に踏み切るメリットがいまいち掴めません…!

人事 / 採用担当者の方からのご質問

確かに、このように感じられる方もいらっしゃるかと思います。プロダクト(サービス)がPMFフェーズを迎え、軌道に乗ってきたタイミングではより経験値の高いメンバーを採用しプロダクトそのものを強化していくという戦略を取られる企業さまもいらっしゃいます。

ここで「若手メンバー」を採用するメリットをいくつかご紹介します。

▼ 若手メンバー( not 新卒 )を採用するメリット
⑴ 組織に対しての早期カルチャーフィットを見込むことができる
仕事に対する価値観が形成 / 成熟していない可能性が高いため、新しく入った組織に対してのカルチャー部分での馴染みやすさがあるかと思います。

⑵ 早期キャッチアップと中長期的なバリューアップの可能性が高い
企業が拡大するタイミングでの採用となると、中長期的にリーダーやマネージャーといったポジションを用意できる(席が空いている)可能性が高いかと思います。若手メンバーに対してのポジションを用意することも想定し、 活躍を期待しながら採用できることが可能です。

⑶ 新卒タイミングでは視野に入っていなかった企業も見つけてもらえる
(昨今の新卒市場もだいぶ変わってきていますが)一定数の学生は「一般的な、よくある採用活動」を経て新卒入社を果たします。そのタイミングでは全国の大手企業さまが多くの学生にアプローチするため、ベンチャー / スタートアップ企業さまを志す学生が少ないです。ですが、「より成長できる環境を求めて転職したい!」など考えて新しい環境を探している若手メンバー層に対してアプローチできる可能性が高まるため、新卒ではないタイミングでの若手(第二新卒 ~ 20代)を採用ターゲットとすることができるかと思います。

ここまで前提部分が長くなってしまいましたが、若手メンバーの採用ニーズが高まるタイミングと採用するメリットを整理しました。以降は、「どのような人物が <若手メンバー> に定義されるか?」を整理し、実際の採用施策へ落とし込んでいきます。

1. 「採用したい若手メンバー」の「求める人物像」を明確にする

ここからは、具体的に「どのような若手メンバー」であれば、採用企業さまにマッチするのかを整理していきます。

▼ 求める人物像とは
採用選考で求職者さまの「見極め」に用いる「人間力」「価値観」「業務スキル」を整理したもの

ポテンシャライトでの定義
👆 ポテンシャライトが考える「選考見極めポイント」をピラミッド化して整理したもの

詳細は こちらのnote でも言語化しておりますのでぜひご覧ください。

求める人物像を紐解いていくと、「若手メンバーにおける『業務スキル』を期待できるのか」という論点があるかと思います。

このため、若手メンバーに対しては「どういった定量条件を持っているターゲットか」どうか、また「人間力 / 価値観はどんなものが良いか」を整理できると良いかと考えています。

1-1. 「若手メンバー」の定義

ここまで整理した「若手メンバー」のペルソナを簡単に整理します。

▼ 年齢:20代前半 ~ 中盤 
└ 第二新卒といわれる範囲から、社会人経験4~5年目まで

▼ 経験:業界経験者 / 職種経験者 / 未経験
└ 業界経験者:人材業界、SaaS業界、など職種は違えど業界知識がある方
└ 職種経験者:CARA、FS(フィールドセールス)、など業界は違えど職種知識がある方
└ 未経験  :業界 / 職種共に未経験で新しい挑戦になる方( 営業 ⇨ SIer PMなど)

このように、自社の採用ターゲットとして「業界は経験していて欲しいのか?職種知識はあって欲しいのか?」など、どこまでを経験値として期待するかを整理することが重要です。

1-2. 「ポテンシャル採用」と「若手メンバー採用」との違い

結論からお伝えすると「ポテンシャル採用」と「若手メンバー採用」との違いは、採用企業さまの定義次第です。

ただ、多くの採用企業さまでは、ポテンシャル採用の定義を「業界 or 職種が未経験であるが人間力の部分での基礎が備わっており、短期間での職務キャッチアップが見込める方」としていることが多く、採用市場において、よりキャッチーに訴求できるため使用されているケースが見られます。

また、いわゆる「ポテンシャル採用」には「将来的なリーダーポジションを想定した」採用として位置付けられていることが多く、よりリーダーシップであったり、採用企業さまが定義した「人間力」を強く見極められている場合があります。

1-3. 自社にマッチした「若手メンバーの求める人物像」とは

再掲となりますが、こちらのnote に「求める人物像」の作成方法を整理しています。

本noteでは「そもそもどのように求める人物像を設計するか」については省略いたしますが、若手メンバーの採用においては以下のポイントに留意いただければと思います。

▼ 若手メンバーの「求める人物像」設計の留意ポイント
 - 人間力の最低限満たして欲しい部分
 - 任せたい職務
 - 経験しておいて欲しい職務

これらを整理すると「期待の新人✨」と採用企業さま側の若手に対する過度な期待がある場合なども含め、採用企業さま側と求職者さま側の双方の期待値のギャップを最小限に抑えられるかと思います。

2. 「求める人物像」にマッチした採用手法を策定する

若手メンバー、特に営業ポジションの採用活動においては、基本的に「ビジネスサイドの中途(キャリア)採用活動」と変わらないと思っています。ですが、今回は特出して「若手メンバー募集」であることをアピールできそうな採用手法の一部を整理します。

2-1. 採用期間の設定(何名をいつまでに採用するか)

前提として、若手メンバーの採用においては、序盤でも整理したように「割と大人数を一気に採用したい」というニーズがある場合が多いです。

そのため「●●名を●●(いつ)までに」という横軸 = タイムラインの設計が重要であると考えています。

またオンボーディング期間を考えると、徐々に入社するというよりも「同タイミングで一定数」入社することによって、特に営業ポジションを考えると同期と切磋琢磨しながら成長できるような環境を整えられるのではないでしょうか。

例⑴ :半年後までに5名採用したい場合のタイムライン

👆 早期に母集団を形成、内定承諾の確度が高い方を見つける必要があります

例⑵:1年後までに20名採用したい場合のタイムライン

👆 絶えず母集団を形成し続ける必要があります

2-2. 業界経験者 / 職種経験者

仮に、採用企業さまの想定するターゲットを「若手営業メンバー、且つ業界経験 or 同一 職種の経験がある方」とする場合、これは一般的なビジネスサイドの採用手法と大きく変わらないと考えています。

ポテンシャライトでは、当社のこれまでの経験とトレンド傾向から、あくまで主観として営業ポジションであれば有効である採用手法をポイントと共に整理をしております。

👆 一般的な採用手法をまとめたもの(ポテンシャライト主観)

一例としてご覧ください。(おそらく、皆さまが想像されている手法と大きく差はないかと思っています。)では、どうやって魅力を訴求できるか?については次項にて整理します。

採用手法の選定について、前提部分からご確認いただきたい場合はぜひ こちらのnote を合わせてご覧ください。( 全てのステップを記載すると長くなるため、本noteでは省略いたします。)

2-3. 未経験

採用企業さまの想定するターゲットが「若手営業メンバー、且つ業界経験 or 同一 職種の経験を ”問わない” 完全未経験の方」とする場合、採用活動においては「母集団を形成するか」と共に「企業にマッチするかを見極めること」が重要になります。

20代の求職者さまが多く登録するスカウトができる媒体、求人掲載媒体への露出にて十分に「未経験でも採用していること」はアピールできるかと思いますが、そこから「どこに共感 / 興味を持って欲しいか」を採用企業さま側で整理し、訴求する必要があります。( ※でないと、カルチャーアンマッチな方からの応募をそのまま採用してしまう可能性もあるためです)

こちらも詳細の魅力の訴求方法(メッセージング)を次項にて整理します。

3. 「求める人物像」に向けた「メッセージング」を設定する

本noteでも重要なパートとして、採用企業さまがどのようなメッセージングを設定すれば、若手の採用ターゲットに対して魅力を訴求できるのかを整理していきます。具体的には、以下の3点について整理します。

 - 年齢 / レイヤーにおけるインサイト
 - 経験別の魅力例(業界経験者 / 職種経験者 / 未経験)
 - 留意ポイント

3-1. 年齢 / レイヤーにおけるインサイト

今回整理している「若手メンバー」が抱えるインサイト ( = 顕在化していない求職者さまが抱える転職に対するモヤモヤ、ニーズ)について、こちらのnote にて以下のように整理しています。

▼ 若手メンバークラスの想定インサイト
■ ターゲット詳細
 - 年齢:23〜27歳
 - 年収:300〜450万円

■ インサイト(一例)
 - 自分のスキルを身につけて/上げていきたい。
 - やる気はあるがフォローアップ体制が整っている会社が良い
 - 上長/部長など上に言われたことをやるだけのいわゆる 歯車感 を感じる
 - 昇給の伸び率が配属で異なり不満を感じる
 - 自分より優秀な同期・後輩ができ、自分の居場所がない
 - 自分の得意はここにないという風に感じる
 - キャリアアップしたいが現在の会社の上の席が詰まっている

もちろん、すべての若手メンバークラス( ジュニアクラス )の方に当てはまるインサイトではないかもしれませんが、このような想いを持っている方が多いと理解しています。

上記のインサイトに対して、採用企業さま側が魅力を打ち出す(訴求する)ことができればかなりの高確率で採用が前進するかと思います。

他にもインサイトについて幅広く整理しているので ぜひ併せて こちらのnote もご覧ください。

3-2. 経験別のメッセージング(業界経験者 / 職種経験者 / 未経験)

次に、年齢 / レイヤー別の魅力訴求(メッセージング)とも一部重複しますが、若手メンバーの「経験」に合わせた魅力について整理します。

▼ 若手メンバークラスの「経験別」のインサイト / メッセージング
■ 業界経験者に対して
自分が経験した業界は面白いと思っているが「職種」で適性を発揮できていないと感じている
⭐️ 業界規模や課題感よりも「職種によってどんな課題解決ができるか」を提示する
⭐️ 業界の知識があることがそもそもアドバンテージであり、職種(業務内容)はキャッチアップできる範囲内であることを提示する

■ 職種経験者に対して
職種(業務内容)に面白さ、将来性は感じているが業界 / プロダクトに共感できない部分が多い
⭐️ 業界(市場)の規模、成長性や現状の課題感を提示する
⭐️ 同一職種での転職であることで「前提知識がある状態」のアドバンテージを提示する

■ 業界・職種共に未経験者に対して
(3-1 に記載のインサイトに対してのメッセージングを設計している前提で)
⭐️ 未経験からでもチャレンジできる環境 / 適切に評価される環境が整っていることを提示する

若手メンバーを想定した求職者さまが「業界 / 職種 いずれか or どちらも 経験していない場合」には、新しい環境に飛び込むワクワクと不安が一緒に存在しているかと思います。そのようなインサイトに対して、ターゲットの状況を理解した上でのメッセージングが有効な母集団形成に繋がっていきます。

3-3. 留意ポイント | こんな魅力は「魅力じゃない」

前項までに、若手メンバーが抱えるインサイトと対するメッセージングを整理しました。採用企業さまにとって、提示できる魅力は様々かと思います。
ただ、ここでご留意いただきたいのが、以下の10項目については「ベンチャー / スタートアップあるある」すぎるが故に、個社の特出した魅力にならない というものです。

▼ 実は魅力ではないポイント10選
1. 裁量権が広いです
2. 風通しが良いです
3. 部長以上のポジションががら空きです
4. 社長のすぐ近くで仕事ができます
5. 手を挙げたら何でもできるよ
6. 自分が取り組んだことが会社に反映されやすいんだよ
7. 資金調達をしています
8. 経営スキルを身に付けることができる
9. とにかくチャンスに溢れているんだ
10. 大手企業よりも成長ができるんだよ

ポテンシャライトの主観で整理した内容です

これらの魅力はもちろん採用企業さま独自の強みでもあるのですが、同様な環境はベンチャー / スタートアップ企業さまでも、大手企業さまでも十分に叶えられるものが多いです。
こちらのnoteでは、詳細な背景記載とこれらの項目をどう魅力に変換するか?についても説明しておりますのでぜひご覧ください。

4. 最後に

いかがでしたでしょうか。

若手メンバーといっても、求職者さまのそれぞれが多様なご経歴(バックグラウンド)や想いを持って転職活動を行っているかと思います。

特に、2020年新卒(4月から5年目)の世代は「緊急事態宣言下 = リモート環境」にて社会人生活を開始しているという背景もあり、1世代前(中堅 / ミドル層)とはまた異なった条件での就労を経験しています。

これまでの採用活動とは異なった採用ターゲットということが整理できると、一気に求職者さまの心を掴むことができるのではとも感じています。

参考になれば幸いです✨

本noteに記載されている内容、図表に関してご興味 / ご質問がある方は、お気軽にご連絡くださいませ。

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では…🌷



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