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マーケター採用を始める”前” に整理したい | マーケティング「職種」と「領域」について

ある企業様との会話にて「マーケターの採用を強化していきたいのですが、正直明瞭なペルソナ設計できておらず困っています」と課題感をご共有いただきました。実は、最近ポテンシャライトへいただくお悩みでもこの手のご相談が多くなっています。

ベンチャー / スタートアップ企業において、自社のプロダクト(サービス)をより多くの方へ届けるためのマーケティング施策に 注力する度合い や タイミング は様々かと思います。ただ、企業が一定の規模感まで成長すると「マーケティング組織をインハウス体制にする」というキーワードが飛び交うと思います。

そもそも、一言で マーケター と表現する企業のマーケティングを担当する方々に対しては、細分化された役割があります!ざっとまとめると以下です。(これらは一般的な例で、さらに多くのポジションが存在します。)

・・・などなど。
あくまでも「たくさんのポジション(職務)がある」と表現するための一例です。

🤔 < どのタイミングで、どのような「スキル(強み)」や「経験」をお持ちの方を採用するべきか

このようなお悩みを解決するためのヒントとなるよう、本noteでは「職務(経験)」「領域」といった観点からまとめてみたいと思います。

では、さっそくはじめましょう!

※ 本noteでは、あくまでもポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた内容を軸に執筆しております。”採用活動における一視点” として参考程度にご覧いただけますと幸いです。

1. 前提:マーケターを採用したい企業とは

(マーケティングポジションについて詳細を記載する前に…)そもそも「どのような企業様が」「どのような課題を解決するために」いわゆる マーケター を採用するのかについて整理してみましょう。

企業様によってプロダクト(サービス)を成長させるため、またより多くの顧客(ユーザー)にアプローチするため様々な手法があると思います。
ポテンシャライトが普段ご支援させていただいている企業様でマーケターの採用ニーズが高まるタイミングは、大きく分けて2つです。

① シリーズA
(プロダクトによっては)多くの検証 / 顧客拡大が求められるタイミング

 ⇨ まずは一人目マーケターの採用を目指す企業様が一定数いらっしゃいます。

② シリーズB
PMFを迎えるタイミングで一気にプロダクトの拡大を目指すタイミング

⇨ オンライン / オフライン問わない多様なマーケティング施策とその担当者を採用したい企業様が多いです。

前提として、マーケティング領域のプロダクト開発、サービス提供していらっしゃる企業様は当てはまらないかと思います。ご了承くださいませ。しかし、上記のように ① , ② フェーズに該当する企業様では、「マーケティング専任」として担当者の採用を検討される場合が多い印象です。
企業フェーズ毎にどんなポジションの採用ニーズがあるか?については、別ブログで詳細にまとめておりますので是非ご覧ください。(CxOクラスからエンジニア、コーポレートまで各企業フェーズで採用すべき職種をまとめています)

2. マーケティング領域における職種(ポジション)

前項にて、どのようなフェーズの企業様がマーケターの採用を検討するか(正確には「採用し始めるか」)を記載しました。では次に、どのようなマーケティング領域の経験 / スキルをもった方を採用すると良いかについて整理します。

2–1. マーケティングにおける”職務”を明瞭にする

単に「マーケティング」といっても、読者の皆様がご想像の通りかなり広義な表現です。試しにGoogle検索をしてみると、また様々な定義が提唱されています。ベンチャー / スタートアップにおいてよく採用の話題になるキーワードと一般的な意見を合わせて整理してみましょう。

※ 本noteにおける「マーケティング」の定義は以下とします。
ーーー 
マーケティングとは…
「売れる仕組みを作ること」「顧客に価値を伝えること」「顧客から望む行動を引きだすこと」など、顧客のニーズに応え、自然と顧客が引き付けられるような仕組みを作ること

グロービズ・ライブラリー「マーケティングとは?その意味や定義について」より

マーケティングというわる職務において「どこからどこまでがマーケティングか?」をまとめました。
※ 以下に羅列した以外ももちろん存在します。それぐらいマーケティングという言葉が採用市場において(また事業活動において)広義に使用されているということかと思います。

 - 市場調査
 - 商品企画(商品開発までをマーケティングとする場合もあり)
 - 営業 / 販促企画
 - プロモーション
 - CRM
 - ブランディング / 広報

※ あくまでも一般的に認知されているマーケティング職務内容をまとめました。

各職務に対しての具体的な内容も整理しましょう。それぞれがプロダクト(サービス)が「売れる仕組み」を構築するために重要な役割を果たしているかと思います。

👆 マーケティング活動の職務内容を簡単にまとめた一覧です

ベンチャー / スタートアップにおいて「市場調査」や「商品企画(商品開発)」はプロダクト(サービス)のローンチ前後で経営陣が行っていることも多いです。採用ターゲットとして、実際には「営業 / 販促企画」「プロモーション」「CRM」あたりのニーズが強いことが多いです。(故に採用が激化しているという現状もあります。)
最近では、企業フェーズが早い段階で「ブランディング」に注力する企業様も増えてきた印象があります。(やはり一言で「マーケ」と表現しても職域が広く奥深いですね…!)

2–2. マーケティングの”領域”を明瞭にする

次に、マーケティングにおける各”職務”をどのような領域にて活用するのかを整理してみましょう。大きく分けて2つ、一般的には3つに分類することができると考えており、以下にまとめます。

一般的なマーケティング ”領域”
 - デジタルマーケティング
 - Weマーケティング
 - オフラインマーケティング

👆 webマーケティングはデジタルマーケティングの一部であると、本noteでは解釈しています。

プロダクト(サービス)がどの市場で展開されるか、拡大していくかによって必要なマーケティング施策も領域も異なりそうということが伝われば幸いです。

3. 整理:企業課題 × 解決できるマーケター

(すでにお気づきの読者の方もいらっしゃるかと思いますが)本noteが広義なテーマを主題としているため、結論何をお伝えしたいのかがブレてしまっています…!

そのため本項では、マーケターを採用するか検討する企業フェーズとその企業フェーズが持つマーケティング観点の課題を抽出します。その上で、どの”職務”と”領域”の経験を持ったマーケターを採用すると良いかを検討します。

▼ その企業専任のマーケター採用を検討する企業フェーズ
シリーズA:(プロダクトによっては)多くの検証 / 顧客拡大が求められるタイミング
シリーズB:PMFを迎えるタイミングで一気にプロダクトの拡大を目指すタイミング
    
▼ 企業フェーズにおけるマーケティング課題を解決できうる”職務”
 - 営業 / 販促企画
 - プロモーション
 - CRM

各フェーズの企業様に対して求められるマーケティング”職務”を整理しました
👆 それぞれを表にするとこのようなスコアになるかと

▼ シリーズA × 各マーケティングポジション
営業 / 販促企画
やはりユーザーを増やすために、企業投資を行いマーケティング手法の幅を増やすことが多いです。必然的にマーケターの中でも比較的スキル感の高いマーケターを募集される企業様が多い印象を持ちます。

プロモーション
同じタイミングでプロモーションに注力し始める企業様もいらっしゃいます。SNSやインフルエンサーを活用したマーケティング施策を検証する企業様は、比較的toC領域のプロダクト(サービス)開発をされる企業様に多いです。

▼ シリーズB × 各マーケティングポジション
営業企画 / 販促
シリーズAから継続して、販路拡大の施策に注力する企業様が多いです。一定の成功事例、ノウハウが蓄積され採用が落ち着くケースもあります。

プロモーション
営業企画(=どう売るか)よりもプロモーション(=どう知ってもらうか)といった認知獲得施策に注力される企業様が多いです。直近のトレンドはやはりデジタル領域ですが、SNS×オフラインなどシナジーを期待するような施策を講じる企業様もいらっしゃいます。その為、幅広い”領域”のマーケターを募集することも多いです。

CRM
利益拡大を目指すシリーズB企業様において、やはり安定した顧客を獲得することも重要です。ビジネスモデルにもよりますがCRMの知見を持ったマーケターの採用を加速させる動きが強くあります。

改めて、企業フェーズと求められるスキル感を整理したものがこちらの表です。その中でも特に「シリーズA×営業 / 販促企画」「シリーズB×プロモーション」それぞれマーケターとしてどのような職務と領域をお任せできる方をターゲットとするべきなのか順に整理しましょう。

3-1. シリーズA企業:採用検討するマーケターの職務と領域

▼ シリーズA × 営業 / 販促企画
ユーザーを増やすために、企業投資を行いマーケティング手法の幅を増やす
上記より、必然的に割とスキル感の高いマーケターを募集する

具体的な職務としてどのようなものがあるかまとめてみました。「スキル感の高い」マーケターとしてのニーズも一部あるため、戦略設計といったマーケティング施策における上流の工程についても記載しています。

👆 シリーズA × 営業 / 販促企画 の職務内容

特に、リード獲得のための施策に注力する企業様が多く、それに伴い「新規顧客開拓」に強みを持ったマーケターを採用したいと望まれる企業様が多いです。ターゲット在籍企業様として広告代理店ご経験の方をイメージされると良いかもしれません。

次いで、”領域”としては「デジタル」まで幅広くご経験されている方(ここではwebマーケティングに特出した強みがある方、よりも広くご経験されているというニュアンスで記載しています)がマーケティング手法に捉えれない多角的な施策検証が可能かと思っています。

3-2. シリーズB企業:採用検討するマーケターの職務と領域

▼ シリーズB × プロモーション
プロモーション(=どう知ってもらうか)といった認知獲得施策に注力
デジタル / web領域に留まらずSNS×オフラインなどシナジーを期待するような施策もある

プロダクト(サービス)を「どう知ってもらうか」には、本noteでも到底網羅できないほどに手法があると思っています。採用ターゲットにアプローチするための職務内容として一般的に求人等で記載している項目を整理してみましょう。

👆 シリーズB × プロモーション の職務内容
(営業 / 販促企画の職務にて求められる内容も一部重複しております。)

イベントやコンテンツマーケティング施策への投資を考えられる企業様は、インフルエンサーマーケティングやSNSマーケティングにも注力されている印象です。

次いで、”領域”としてはweb領域、リアルイベントなどの兼ね合いからオフライン領域に強みがある方の採用ニーズが高いかと思います。ただ、念の為に記載するとそのような豊富なご経験をされている方は採用市場において限りなく少ないため、採用活動に苦戦される企業様も多いです。

4. 最後に

いかがでしたでしょうか。企業様とお話ししていると、採用において「マーケター」の採用は割と急務と伺うことが多いです。ただ、採用活動を加速させる前に企業毎にどのような職務 / 領域のターゲットにアプローチするべきか整理できると、その後の採用プロセスが優位に進むことが多いです。ぜひお試しください。

また補足として、どの企業フェーズ(シード期 ~ 上場以降)においても、マーケティングのプロ、いわゆる外部リソースに施策をお願いする企業様もとても多いです。顧客へのマーケティング施策 / 手法が多様化している昨今だからこそ、トレンドに敏感且つ経験もあるマーケティング支援企業様へご依頼されるケースも多く拝見しています。各企業様の課題感に合わせてご検討いただければ幸いです。

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株式会社ポテンシャライト

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