見出し画像

『縦式』知ってた?

 三度の飯なら食わねばならぬが、一度の飯より文字が好き(挨拶)。

 ◆

 iMacがやってきたので色々と作業環境を整えていたんですが、最近はもうPagesで小説を書くのが通常営業になっていたので特にテキストエディタ類をDLするつもりはありませんでした。というか前提として、僕はMacを新調する時、毎回データ移行しないんですね。必要なファイルは大体クラウドで管理しているのと、使うアプリっていうのも「LogicPro」と「iMovie」と「Pages」くらいなものなので、移行するまでもないだろうと。あ、あと「英かな」アプリだけは必須でした。でもこれは軽いので、毎回Macを入れ替える度にDLしてます。
 で、いざ打鍵環境を確認しようと思い立ち、「そういえば新バージョンになってPagesに機能が増えたりはしてるのかな〜」という気持ちでネットサーフィンしておりましたら、『縦式』というアプリケーションを発見いたしました。

 これ、名前の通り「縦書き」での執筆を是とするアプリでした。画面イメージはこんな感じ。

ファーストインプレッション

 もちろんレイアウトは変更可能ですが、デフォルトだとこんな感じ。
 で、使ってみたんですがめちゃくちゃ便利で、テンション上がって夜更かししてしまうほどに諸々の機能が完璧でした。個人プログラマが制作されたアプリらしいんですが、本当に無駄な機能が削ぎ落とされて、必要な機能だけを残した感じ。ザ・テキストエディタ、という感じです。文章では伝わりにくいと思いますが、これをダウンロードした日の僕は、あまりの興奮に立ったり座ったり、急に踊り始めたりしました。マジで。
 なのでこちらの『縦式』の機能について、備忘録的に日記を書き残しておこうと思います。

 ◆

 思ったんですが、こればかりは映像で見ていただいた方がわかりやすいと思いますので、実際に打鍵している動画をご覧ください。1.5倍速くらい。

 こんな感じです。
 どうですか!?
 すごいでしょう!?
 僕が作ったわけでもないし、昔から知っていたわけでもないので自慢するのもおかしな話なんですが、これでも10年以上打鍵をし続けてきた者——否、打鍵を人生の中心に置いて生きてきた者として、使ってすぐに凄さを実感しました。
 とにかく必要なものが全部入ってる。欲張りセットです。
 しかもあのー……僕がこれだけ興奮している理由っていうのはですね、昔からPagesアプリで唯一心を許せていなかった点が、禁則処理のぶら下げだったからなんですよ。

『Pages』の場合

 こうなるんですよ。
 つまり、文字がずれるんです。僕は「全角1文字は全角1文字で固定されて欲しい」派閥の人間なので、こういうのすごい気持ち悪いんですよね。プロポーショナルフォントとかも苦手派です。
 で、じゃあ『縦式』で書くとどうなるかというと、

『縦式』の場合

 これ。超スッキリ。
 まあ美しさを追求するのであれば『改行コード』も出さない方が良いんでしょうけれども、どうだろうなあ……こっちの方が美しいので、読み直すのは楽かも。まあそこら辺は使っていきながら設定変更という感じですね。

改行コードなしVer

 もちろん、すべてを消し去ってこういう表示にすることも可能です。
 この辺は本当、好みですね。僕は最近、原稿用紙的なマス目表示あり派なのですが、気分と小説の雰囲気によっても変わるかもしれません。

全部なしVer

 ◆

 とにかく最強のテキストエディタに出会ってしまった、という話でした。
 最強のテキストエディタに出会ってしまった関係で、必然的にキーボードとIME(変換ソフト)にも意識が向いてきます。
 僕は以前から何度か言っている気がしますが「Realforce」というキーボードを使っています。キーボード会社って意外とたくさんあって、中でも有名なのが「Realforce」と「HKK」なんですけれども、最近はゲーミングキーボードでもかなり優秀なやつが出ているらしいので、もはや「Realforce」は過去の産物になって来ているのかもしれません。Logicoolとかすごい良いらしいです。試してないですが。
 ただまあ、デジタル機器に関しては慣れた道具を使い続けるよりも、常に最適解でいたいタイプの人間なので、こちらも色々試したいところ。今は気分転換に、iMacについてきたMgicKeyboardを使っていますけれども、まあこれでも全然打鍵出来ますね。珍しくテンキー付きのUS配列キーボードを選んでみたんですが、まずまず。打鍵感はないものの、薄型だし、ワイヤレスだし、シンプルでとても使いやすいです。
 それよりも何よりも、変換ソフトが重要なんですよね。
 小説を書いていてムカつく瞬間って、誤変換と、思った通りの言葉が出ない時なんですよ。なのでまあ、僕は結構前からATOKを利用していたんですけれども、ここしばらく(18ヶ月くらい?)契約してなかったんですね。月額300円のサブスクなんですけれども、しばらくやめていて。ここ最近、ガシガシ打鍵するというよりは、書いたものを見直すという作業の方が多かったので、あんまりATOK必要ないかな、みたいな。
 で、その後ポメラを買ったので(ポメラにはATOKが標準搭載されている)このまま標準IME使えばいいやと思っていたんですが……今回の『縦式』が来たことによって、環境が変わってしまった。ムーミン谷に悪魔がやってきてしまったわけです。
 こういう、「どこかのパーツが優秀になる」と「他のパーツの荒さが目立つ」という現象、自分にはよく起こるんですけれども……今回も起こってしまった。『縦式』で打鍵するのが楽しくて楽しくて、気付いたらATOKを再契約していました。
 テキストエディタ——縦式。
 キーボード——Realforce。
 変換ソフト——ATOK。
 今、そんな感じの環境が出来上がりつつあります。マジでぱねえ。超楽しい。

 ◆

 もーマジでただただ楽しい!
 というわけで、2022年は小説の執筆に力を入れたいところです。数日前にポメラに関する記事を書いたばかりだと言うのに、この調子だと「ポメラなんていらなかったんだ!」とか言い出しそうで怖いですね。それくらい、何のストレスもない打鍵環境が構築されてしまいました。

 普通にTwitterでつぶやいたり、YouTube見る時に検索したり、とかそういう使い方をする分にはiMacについて来ていたMagicKeyboardで十分なんですけれども……今2,500文字くらいですが、これくらいの文章をガーッと打鍵するだけでも、結構指にストレス掛かってるな、という気がします。やっぱりRealforceが僕には合っているんだろうな、という気付き。
 まあポメラはポメラで集中するという観点においてはこの上ない能力を発揮するので……ポメラとiMacの二刀流がしばらくはトレンドになりそうかな、という感じです。そんなに打鍵してるのか? と言われると微妙なところではありますが、まあ雑多な文章なり、Twitterなり、日記なり、小説なりってことを考えると、どんなに少ない日でも1日に最低でも1 0,000字くらいは打鍵していると思いますので、僕にとっては毎日の食事よりも重要なことだというお話でした。

 ◆

 そんな感じの打鍵談義でした。
 いや本当! マジで『縦式』がすごい!
 基本的にはMac OSとiOS用のアプリケーションだということなので、Windows利用者やAndroid利用者には縁のない話になってしまいましたが……Macは持ってないけどiPhoneは持ってるよ! とかいう人がいたら、ちょっと触るだけでも触ってみてください。打鍵環境が劇的に進化します。
 あとはー……多分、僕の使い方的には『縦式』で書いた文章をコピペして、カクヨムに投稿したり、テキストに起こしたりすると思うんですけれども、そうした時に「傍点」や「縦中横」の扱いが変わりそうなので、それをカクヨム用に変換するアプリでも作ろうかな……単純な文字列変換だけなので、1日頑張れば作れそうな気もします。
 そう言えばあんまり言ってないですけど、僕も一応プログラマなので、すげー頑張ればテキストエディタ作れるような気もするんですよね。でもなんか本気になれないのは、僕はどこかで、小説に関しては利用者でいたいという気持ちが強いのだと思います。「自作キーボード作ろう!」とかも思わないし。
 あくまでも、なんかこう、楽しむ側でいたいというか。
 まあそんな感じの打鍵日記でした。さようなら!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?