岩佐 文夫
プロデューサー/編集者。音声メディア「VOOX」編集長。書籍『シン・ニホン』『妄想する…
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遠くのことを「知らなかった」と済ませられるか――『生命の旅、シエラレオネ』を読む
久しぶりに骨太のノンフィクションを読んだ。
『生命の旅、シエラレオネ』は、国境なき医師団の一員として、4週間にわたり西アフリカのシエラレオネで活動した医師の記録である。2014年当時、世界ではエボラウィルスが猛威を奮っていた。その蔓延の最前線に赴いた著者、加藤寛幸さんが当時の日記をもとに書き表したものだ。
もともと国境なき医師団には興味があった。ニュースでしか知ることがないのだが、人道支援を目的