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鯉(コイ)の生態について



〈目次〉
1.体の特徴
2.鯉が食べているもの
3.鯉の原産地
4.参考: 外国の鯉料理
(1)中国
(2)ヨーロッパ
(3)韓国
(4)アラブ諸国


1.体の特徴

鯉には胃がありません。食道から直接、腸につながっています。そのため、喰いだめができず四六時中餌をあさらなくては生命を維持できません。

胃がないので食道部から消化酵素を分泌し、腸でタンパク質はアミノ酸に炭水化物はグルコースなどの単糖類に分解し、消化吸収します。

鯉の腸は胃のあるお魚よりも長くできていています。そして、肝臓と膵臓が一体となった肝膵臓を持っています。

また、鯉にはのどの奥に3列に並んだ咽頭歯という臼状の歯があり、比較的固いものをくだくことができます。


2.鯉が食べているもの
鯉は雑食性の魚です。普通はタニシやカワニナなどの貝類、藻エビや沼エビ、ザリガニなどの甲殻類、トンボやユスリカなど昆虫の幼虫、ミミズやボッタなどの環形類、雑魚やその卵、植物性のものでは藻類、その他デトライタス(動物や植物の死骸など)、泥中のミネラル分などを常食としています。


3.鯉の原産地(※)

原産地は中央アジア(ソビエトの下カザフスタン、キルギス)です。化石の出現状況から日本にも古くから自然分布していたことがわかっています。
福井県、岐阜県、滋賀県、長崎県の第3紀層(1600万年前)から鯉の化石が見つかっています。

(※)原産地: この言葉は動植物のもともとの産地を表す。


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4.参考: 外国の鯉料理

(1)中国
中国の『本草綱目』※には、「諸魚の長」とあるように、今でも「魚」の代表格。「糖酷鯉魚」(鯉の丸揚げ甘酢あんかけ)は、日本人の間でも人気メニューの一つになっています。

※ 『本草綱目』(ほんぞうこうもく)は、中国の百科全書的な薬物学の書物のこと。


(2)ヨーロッパ
ヨーロッパでもコイは食べられています。十字軍の遠征によってアジアからもたらされたのが十四世紀以降のことです。以来ドイツを中心に養殖が盛んになりました。

ドイツをはじめ、オーストリア、ギリシャ、東欧諸国のチェコ、ハンガリーなどでは、それなりにポピュラーな食材になっています。香草グリル、スープ、フライにして食べます。

(3)韓国
韓国でも鯉は食べられています。身は刺身にして、コチジャンやニンニク、薬味を挟んでエゴマの葉やサンチュで包んで食べます。そして残りのアラをメウンタン(激辛のスープ)にして食べます。


(4)アラブ諸国
ティグリス川では鯉が獲れ、食用にしています。鯉は背開きにして、塩と特性のタレを塗り、大型の魚焼き器に挟み、蒔窯で強火で30分かけて焼き上げます。皮目は真っ黒になりますが、手でむしって食べる鯉は絶品として好まれてきます。


(5)アメリカ

アメリカでは、ほとんど鯉を食べる食文化はありません。


参照元:「みやさかや」Webサイト

以上

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