江草 令

社会健康系診断医。誰もが人生にワクワクし充実感を持って働ける社会を目指すスローガン「ラ…

江草 令

社会健康系診断医。誰もが人生にワクワクし充実感を持って働ける社会を目指すスローガン「ライフワークワークス」を提唱しています。働き方・少子高齢化などの社会問題についての考察や、読書好きで色々な本の読書感想文を書いてます。長期育児休業経験者。子どもラブ。 Amazonアソシエイト。

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誰もが人生にワクワクし充実感を持った働き方ができる社会を目指すにはどうすればいいのか、何が問題なのか、を考えている江草の発信活動「LIFEWORK WORKS」を支援していただくためのメンバーシップです。 基本的に対価はなく、支援者としての参加をお願いする形になります。普段の江草の発信内容を見て、支持したい、応援したいと思われた方の中で余裕がある方はご支援をお願いいたします。 ただ、時々、公開はしたくない秘匿性の高い内容の特典記事をメンバー限定で掲載することはしようかと考えています。あと、支援者の方々との掲示板での交流もできたらなと思っております。

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    江草が毎日何かしら考えたことを書く日記みたいなプロジェクトです。 2023年2月から一時的にお休み中でしたが、10月13日より再開します。

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    人生がワクワクして、仕事が天職に思える、そんな世界を目指すプロジェクト

最近の記事

『センスの哲学』読んだよ

千葉雅也『センスの哲学』読みました。 以前読んだ同氏の『勉強の哲学』や『現代思想入門』も好きだったので、入門的哲学書三部作の最終作と位置づけられる本書も手に取ってみたのでした。 著者は、小説でも注目活躍されてる哲学者の千葉雅也氏。日本で最も有名な哲学者の一人なんではないかと思います。そんな著者の最新作、既に広く話題となってるようです。 で、普通の書評ならここで内容の解説めいたことを始めると思うのですが、さすが哲学書だけあって、江草が説明するには正直手に余ります。 もち

    • 無駄はなくそうとすると増える

      「無駄をなくそう」というスローガンは人気で、そこかしこで耳にします。 「無駄」という言葉自体に「なくした方がいい」につながるネガティブニュアンスが含まれてるので、何かを言ってるようで言ってないスローガンではあるのですが、そのことは今日は置いておきまして。(昔どこかで書いた気もしますし) 世の中で「無駄をなくそう」という圧力はとても強いけれども、実は無駄はなくそうとすると増えるんじゃないか、ということを思いついたので、その話を今日は語ってみたいなと思います。 さて、「無駄

      • 人類はアンコトローラブルと対峙できるか

        先日感想を書いた『人生のレールを外れる衝動のみつけ方』 と、昨日感想を書いた『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』。 あくまで別々のテーマを扱ってる書籍なのですが、その両者に通底するポイントが潜んでるように思われます。 今日はその点について書いてみましょう。 (こうやってしつこく手を変え品を変え本をしゃぶり尽くすのが読書の出汁を味わえる楽しい営みなのです) で、結論から言うと、この両者に共通するのは「アンコトローラブルなものとの対峙」を重要視しているところではない

        • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』読んだよ

          三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』読みました。 結論から言うと、とても良かったです。面白過ぎて一気読みしました。タイトルからして当たりの予感はしていましたが、やっぱりこれはかなり好きなやつでした。 先日読んだ『人生のレールを外れる衝動のみつけ方』も良かったばかりなので、今シーズンはなかなかに豊作過ぎますね。ありがてえありがてえ。 さて、本書。 著者が、就職してフルタイム勤務をし始めた途端にあんなに大好きだった読書ができなくなった経験をきっかけに生じた「なぜ

        『センスの哲学』読んだよ

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        記事

          オープンワールドゲームに見る人生

          今日は、昨日の記事のついでに関連した小話を。 昨日はこの本の感想文でした。 完全に昨日の話の続編というわけではなく、「そうそう、そういう意味ではさ……」と話が展開していく感じのスピンオフ的な話です。 で、昨日の感想文で、「衝動」の説明にゲームの例え(RTA)を出したわけですが、「人生のレールを外れる」の部分もゲームの例えが使えるんじゃないかと。 というのもね、前々から思ってたんです。「オープンワールドゲームって人生の縮図っぽいよね」と。 オープンワールドゲームの説明

          オープンワールドゲームに見る人生

          『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』読んだよ

          谷川嘉浩『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』読みました。 なかなかすごいタイトルの書籍ですが、いきなり感想を言ってしまうと、これはめちゃくちゃ良かったですね。 著者は哲学者の谷川嘉浩氏。恥ずかしながらあまり具体的な活動は存じ上げないのですが、他ではこの『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』でも共著者の一人として登場されてますね。(こちらは江草は絶賛積読中) で、今回の『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』。タイトルからも分かるように「衝動」がメインテーマです。

          『人生のレールを外れる衝動のみつけかた』読んだよ

          子どもの局所的最上志向

          眉間にしわが寄るような固い話ばかり続いてた気がするので、今日は日常回。 うちの2歳の子どもの言動を観察してると、いつも面白い発見があります。 以前から、ここnoteで、「ママがいい!」と言われてしまいシクシクお父さんは悲しいよ的な小話は時々差し込んでたかと思います。 今でもその「ママがいい!」傾向は続いてはいるのですが、ところがどっこい「パパだーいすき!」と抱きついてきてくれる場面もかなりあるんですね(ふふふ)。 「ママがいい!」の場面では「パパきらい!」との(パパに

          子どもの局所的最上志向

          ノンクリティカル・ノンビジネス・パラダイムの医療界

          今日は、先月開催されていた日本医学放射線学会総会の内容を踏まえてのお話です。 こないだ放射線科医アカウントの雄@economics_dr先生が、学会の特別企画の内容について激おこされてたんですね。 (↑この後、スレッド続いてます) ご存知の通り、働き方改革は江草としても関心の高いトピックですから、この放射線学会公式による働き方改革のセッション企画は気にはなっていたんです。ただ、配信が開放されてからもしばらくなんとなく腰が重くてまだチェックしてなかったんですね(学会の講演

          ノンクリティカル・ノンビジネス・パラダイムの医療界

          『クリティカル・ビジネス・パラダイム』読んだよ

          山口周『クリティカル・ビジネス・パラダイム』読みました。 江草的は、だいたいの本を読ませていただいていて、Voicyも全聴了しているぐらいの山口氏のファン。 とくに前作の『ビジネスの未来』が江草的には大ヒットだったので、 このたび、最新作の『クリティカル・ビジネス・パラダイム』も早速手に取ったのでした。なんでも『ビジネスの未来』の続編的な立ち位置ということですし。 して、読了。 いやー、本作も面白かったですね。 氏の狙い通りと言うべきか、クリティカル・ビジネスやり

          『クリティカル・ビジネス・パラダイム』読んだよ

          無目的ホール、多目的note

          なぞなぞ、なーんだ? 多くなればなるほど、無くなっていくもの、なーんだ? … …… みんなー、分かったかなぁ? じゃあ、答え! 正解は「目的」です! 記事のタイトルがヒントになってたから、みんなきっと分かったよね! ……と、謎の子供番組的なぞなぞノリで始めましたが、今日の話題はこれです。 いや、実際、目的って増えると無くなるから面白いなーとふと思ったんです。 多目的ホールとか多目的室とか、いろんな用途に使えますよ的な設備あるじゃないですか、でもあれって目的

          無目的ホール、多目的note

          引用していただいた記事紹介企画

          GWなので引き続き特別企画を。 今日は江草の記事を引用してくださった方々の記事のご紹介です。 毎日更新をコツコツしているおかげか、最近少しずつ記事を引用していただけることが増えてきた感じがあります。 別にインパクトファクターみたいに引用数が多ければ多いほど良いみたいな話ではないのですが、やっぱりこうして自分の記事の影響の波紋が見えるのは感慨深いものがありますね。 といっても、引用された通知って当然のことながら本人にしかいかないので、ほっとくとほとんどのフォロワーさんに

          引用していただいた記事紹介企画

          こどもの日に俳句を詠む

          GWはなんの略か。ゴールデンウィークじゃあないですよ。Ganbatte Walkの略ですよ。 先日の記事でもGWを何とか乗り切るぞーという選手宣誓をしていましたが、やはり大変です。 連日お出かけ。今日も1万五千歩とか歩いてます。普段、運動不足デスクワーカーなのでへろへろです。 しかも、調子にのって今日はお酒も飲んでしまいました。もともとGWの更新は省力化するよと言ってはいましたが、もうこりゃなおのこと正常な更新はできないということで(なお、これを書いてるのは5月4日の夜

          こどもの日に俳句を詠む

          過去記事ピックアップ企画(2022年10月編)

          不定期開催の過去記事ピックアップ企画。 昔書いた記事をピックアップして紹介することで、過去の遺産を有効活用しようというコーナーです。 今日は2022年10月の過去記事の中から思い出深い記事をピックアップして振り返ってみましょう。 『限りある時間の使い方』『暇と退屈の倫理学』の読書感想文あくまで別々の本なのですが、この二つの読書感想文記事はセットで紹介してしまってもいいでしょう。 『限りある時間の使い方』『暇と退屈の倫理学』という二つの本。このどちらも江草的には結構好き

          過去記事ピックアップ企画(2022年10月編)

          「三方よし」から「四次元よし」に

          ひとつ目指すべき方向性としてWIN-WIN関係ってよく言うじゃないですか。 これは、WIN-LOSE関係、つまり、一方が勝って(得をして)、もう片方が負ける(損をする)よりも、双方ともに勝てる道(得できる道)が良い方向性だという考え方ですね。確かにそれはその通りだと思います。 ただ、このWIN-WIN関係も盲点が知られています。それが第三者に対する影響です。取引の当事者である二者がWIN-WINでも、その取引に臨席していない第三者がLOSEになることがある。いわゆる負の外

          「三方よし」から「四次元よし」に

          少子高齢化の帰結たるインフレ円安

          一時ドル円が160円に達するなどして、急激な円安に世の中がざわついてます。 これに対し皆がパニックとなりつつあり、「為替介入しろ、日銀なにしてんだ!」的な圧力も高まっていますが、まさしく以前本で読んだ展開になりつつあって、こっそり個人的には「あ、コレ進○ゼミでやったやつだ!」という気分になってます。 その展開というのは、少子高齢化の帰結としての通貨安とインフレ、それに伴う金利上昇と中央銀行への政治的圧力の高まりですね。 元ネタは『人口大逆転』という書籍。以前感想文も書い

          少子高齢化の帰結たるインフレ円安

          難信易行としてのベーシックインカム

          先日コメント欄でベーシックインカムと保険の違いについてのディスカッションをさせていただいて、それでふと思い出したネタを書いて見ようかなと思います。今回の話のアイディア自体は昔思いついたもので、いつか機会があったら書こうと思ってたもの。 といっても、特段すごい斬新な話というわけでもない軽い小話レベルの内容なのですが、ベーシックインカムのことを考える上ではちょっと面白い話かなと思いまして。 さて、突然ですがまずは仏教の話から。 浄土真宗系の解説でよくいわれる言葉に「難信易行

          難信易行としてのベーシックインカム