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インディーゲーム開発者のためのメディアリリース入門

自己紹介

みなさんはじめまして。
インディーゲームを制作し、SteamやDLsiteで販売しているインディーゲーム開発チーム【エグザムゲームズ/EXAMGAMES】です。

初のNote投稿ではありますが、インディーゲーム開発者の方々への役立つ情報を公開したいと思います。

■こんな人向け
・インディーゲーム開発者である
・PCゲームである(テストしたのはPC向けゲームです。アプリは知らん)
・発売する、フリーゲームなら公開するゲームを宣伝したい
・販促活動に対する決定権を持っている(セルフパブリッシングである)

■こういうことが得られます
・メディアリリースの送り方が分かる
・実際どうだったかのテスト結果が分かる

メディアへゲーム発売のリリースを送ろう!

さて。表題のとおりですが、ゲームを発売または公開する際に、各メディアへ情報を送って掲載してもらおう!という件です。

「おいおい、個人開発者やインディーチームがリリース情報を送って掲載してもらえるのかよ?」
そう思われる方もいるかもしれません。実際、我々もそうでした。
そうでしたというか、「送ったとして、どれくらい掲載されるんだろう?」という有効度が分からないから二の足踏んでいた、という感じです。
でも調べても数字は出てこないし……やってみないと分からねぇよな!ってことで、実践したことの知見の共有です。
結果として、想像していたよりも良い結果を得られました。

ゲームやチームの情報

■インディーゲーム開発チーム【エグザムゲームズ/EXAMGAMES】
エグザムゲームズの本業はアダルト向けのゲーム制作です。2019年ごろから活動していますが、最近はアダルトの合間に健全なゲームを作っています。
なので、もともとが同人ゲーム制作サークルというアングラな感じで、メディアへリリースを送って相手にされるのか……という不安もありました。

■実際にやってみたよ
2021年~2022年の間に2本の全年齢向けゲームをリリースしました。
それらで試しにリリース情報を送ってみました。
ケモノポリー
アイドリングアイドル
どちらも620円で遊べてオススメです。買ってね!

陣地を奪いあうボードゲーム風シミュレーション
かわいい動物×オリジナルモノポリー
ランダム生成されるアイドルを育てる資源管理系シミュレーション
超多忙なアイドルプロデューサーを目指そう!

■結果
『ケモノポリー』:2つ
 4Gamer,Gamer
『アイドリングアイドル』:4つ
 4Gamer,Gamer,GameWatch,AUTOMATON
それぞれのメディアに掲載していただけました。
誠にありがとうございました。

さらに派生して記事を引用する形で多くのメディアやWeb記事にも掲載をいただきました。
アイドリングアイドルがYahooニュースにまで載っているのは驚きました。
こういうのは、どこかのメディアから引用する形で掲載されるんですね。今回はGameWatchからの引用でした。

■どれくらいメディアへ送った?
片っ端から思いつく限り調べて送りました。
ゲーム系だと10社くらいです。他にもIT情報を総合的に扱っているメディアなどもあり、試しに送ってみましたが掲載はありませんでした。畑違いだったかも。
10~15つに送り、2~4つに掲載。名無しのインディーゲーム制作チームにしては快挙です。自分が普段読んでいるWebメディアさんに自分のゲームが載る、これほどうれしいことはありません!感謝です!

多くのゲームメディアはサイトページにリリース受付のため、メールアドレスや受付フォームを設けています。
例:4Gamer
https://www.4gamer.net/secure/mail/form.php
こういった受付フォーム宛には、まとめたZIPファイルを置いたアップローダー(ギガファイル便など)のURLをメッセージと共に入力。
メールアドレスを公開しているメディアには、メールに添付したりアップローダーURLを書いて連絡しました。

■送った資料の内容
・ゲームの情報をWordで書いたもの
 画像を加えた内容紹介、制作チームの情報などを記載しています。
 Wordなのはコピペできるようにと、画像を加えられるためです。.txtだと画像貼れませんし。念の為にPDFファイルで出力したものもつけました。

・タイトルやスクリーンショットなどの画像素材
 リリース文面とは別に画像素材だけを同梱しています。メディアによっては権利表記画像などを追加して自サイトに掲載することがあります。
 1920x1080などの一般的な画像比率とサイズ、軽いJPG形式がよいでしょう。

リリース文面は自前で書いています。最適な文章は自分で考えてネ。
ぶん投げましたが正解がないことと、あなたのゲームの魅せ方を一番知っているのはあなただからです。
最適解は、各メディアに掲載されているリリース記事を読んで勉強できます。
例:4Gamer
https://www.4gamer.net/games/476/G047609/20220107123/
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>とある通り、いろいろな会社から送られたリリース記事をそのまま引用しているケースが多いです。
そのため、画像を加えた形式で順序だてて紹介すること、画像や素材は使いやすい形で提供することを心がけています。

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2022年1月10日追記
リリースの送付は情報公開日よりも前に行う事を推奨します。
メディア側は日々多数のリリースを受け取っています。情報公開当日にリリース送付!即時公開可能!などだと、ライターさんも受け取ってすぐ書くことはできませんよね。
情報公開日の3日から1週間ほど前に送るのが良いと思います。
また、リリース文面の最後などへ「本情報の公開は○月○日○時以降でお願いします」と書けば、事前に情報が外に出ることはないでしょう。
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また、他の方の知見もあるのでご参考ください。
穴埋めで作る、インディゲーム開発者のための簡単なプレスリリースの作り方
4つに分けて書く! ゲームディベロッパーのプレスリリース!

■掲載してもらった所管
・メディアによって取り扱っている情報が違う
・それにマッチすると掲載される率が高そう
今回、上記の2点を感じました。
我々がリリースしたのは、Steamで販売されるPC向けのインディーゲームです。そのためPCもコンシューマも分け隔てなく扱っているメディアが取り上げてくださった気がします。
「ゲーム系のメディア」といっても様々な会社があり、スマホアプリ中心やコンシューマゲーム中心、フリーゲーム中心など様々な属性を持ったメディアがあります。コンシューマゲーム中心のところにPCゲームの情報を持っていっても、読者層が違うために掲載されないのかもしれません。

また、誤解を生まないよう書いておきますが、本Noteはどこかのメディアをひいきしたり貶めたりする意図はありません。〇〇に送ったのに掲載されなかった!ちくしょう!という恨み言でもありません。そもそも掲載されないのはライターさんにゲームが刺さらなかったためなので・・・がんばります。
そして暴論ですが、超面白そうなゲームであればどんなメディアであろうが取り上げてくれるのでしょう。

リリースの効果

・Steamストアページへのアクセスが100倍に激増
 平常時が1日10程度だったところ、リリース公開後は1日1,000程度まで増えました。
 ※外部サイトからのアクセスのみを追跡し計算しています。Steam内の検索とかはまた別。

そもそもページ公開だけした状態では外部サイトから辿りようがない(当チームのTwitterか、口コミ効果くらい)ので、リリース効果で1日1,000アクセスを獲得したという感じ。これはデカい。無名のインディーゲーム制作サークルのどの情報発信よりもデカい効果です。すげぇ。
ストアページに辿り着いた人(LPV?クリック数?)が1,000人として、メディアリリース記事を見た人はその数倍、数十倍、下手したら数百倍は存在します。広告のCPRは何%なんだろうか……メディアはすごいな。

まとめ

・メディアリリースは確かな効果がある
・思いつく限り片っ端からメディアリリースを送ろう
・自分のゲームにマッチした読者がいそうなメディアを探そう
・画像やテキストを用意しよう
・用意するものは他社のリリースを参考に勉強しよう
・掲載されなくても泣かない

以上!エグザムゲームズでした。
では皆様、よきゲームライフを!

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