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常磐大学野球部の監督に就任しました。

3月1日より、茨城県水戸市の常磐(ときわ)大学の硬式野球部監督に就任する運びとなりました。

常磐大学は、関甲新学生野球連盟の1部に所属し、過去には優勝経験こそないものの神宮大会出場経験はあり、NPBにも元阪神タイガースの久保田投手をはじめとした数名を輩出するなど伝統ある強豪野球部となります。

この度は、本当に運命的なご縁とタイミングでこのようなお話をいただき、大役ながら務めさせていただくことになりました。

私自身、独立リーグ3球団でプレーさせていただいた経験はあるものの、高校・大学は決してエリート街道を歩んできたわけではなく、また直近は野球を離れてバスケットボールチームでサラリーマンをしておりました。
指導歴は0からのスタートです。

このような状況ですので不安も少なからずありますが、自分自身が歩んできたキャリアだからこそ伝えられる部分もあると信じています。

学生時代のヘタクソなりに自分自身で頭を使って、部員同士で意見を出し合いながらジャイアントキリングを目指し続けた経験。

独立リーグ時代の様々な選手・指導者との出会いによる価値観の多様化と、四六時中野球のことを勉強する中で知識を体得した経験。

サラリーマン時代の組織で成果を最大化するために、個々の役割や組織体制を明確にしてプロジェクトをやりぬいた経験。

これらの経験を抽象化し、言語化し、指導現場に落とし込んでいければと考えています。

具体的には、大学側にもお話させていただいた、
「愛される野球部」となっていくために、部活動を通した人材育成の面でサポートできる指導者を目指していきます。

特に前述したサラリーマンとして組織で働いてきた経験というものを、野球部に転用できないか。と考えています。
言うなれば「企業型部活(仮名)」。

企業の規模が大きくなれば、社長⇔取締役⇔部長⇔課長⇔課員というようなレポートラインが確立し、かつ各部・各課でのミッションが明確でもあります。

本学野球部も監督(いわゆる社長)の目だけで見切れるような人数ではなく、かつ私が発揮できるリーダーシップは微々たるものです。
であれば、部員を数名単位の課に分けて、それぞれの課長職に権限を委譲することで、より自覚と責任を持った行動を促せるのではと考えています。

具体的には、
・データ収集や分析を行う戦略課
・トレーニングの数値を定点観測するストレングス課
・チームのSNSを活用して部の魅力を対外発信する広報課
・高校生のスカウティング業務サポートを行う人事課
・部費の使い道や合宿予算管理を行う経理課
など、
部を強化・運営の両面から前に進めるための複数の課を用意し、全員がどこかに所属し、1日30分でも10分でもいいので部のために時間を使ってもらう風土にできないかと考えています。

まだこれらは机上の空論ではありますが、以上のような「業務」の経験は、社会人の前のステップとして「自分はこういう仕事に興味があるかもしれない」というキャリア開拓や、「部の活動の一環としてこんなこともやっていました」という点でも今後に生きてくるのではと信じています。

部活動で4年間やりきった先に何が残るのか。何を残せるのか。
「大学で野球をやってきました」で終わるのでなく、「大学での野球を通してこんな立派な人間になりました」と胸を張って社会に出ていける。

そんな素晴らしい人材に溢れた部になっていき、常磐大学の野球部が地元の高校球児の憧れとなり、地元の人から応援される存在となっていけるよう、自分にできることを一つずつ妥協せずにやり抜いていきます。

私が今すぐにチームに貢献できることは多くないと思います。
絶対的なカリスマ性を発揮したチームを”引っ張る”監督ではなく、一人一人の悩みや伸びしろを対話の中でいっしょに紐解き、選手が伸び伸びとプレーできるような後方支援、つまり引っ張るのではなく背中を”押す”監督を目指してまいります。

最後になりますが、現在、外部コーチ・トレーナー体制なども盤石とは言えない状況です。

水戸に定期的に足を運ぶことができて、野球の技術指導(特に打撃)、ならびにトレーニング・コンディショニング・データ分析などに精通した専門家の方々と手を取り合って、よりハイレベルな組織に成長していきたいと思っておりますので協業に興味がある方はぜひTwitterのDMなどでのご連絡をお待ちしております。

2023年3月吉日
常磐大学野球部 監督
三木田 龍元

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