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DTMを始めたくて音楽理論を学んだ話

どうも、EveGokurakuです。普段は『Z/X -Zillions of enemy X-(ゼクス)』なるTCGを中心に嗜んでおり、それについての記事を書いている者です。
月日の流れる時は早い物で、つい先日新年度を迎えた筈なのに4月も終わり頃。
伝わる方に対してゼクス的に言えば、リユニオンの魔手が環境を掻き毟ったのももう2ヶ月前の事で、アセンション・オーバードライブ期の到来も間近と言ったところです。

さて、今回は表題通り「音楽理論」の初学者となった回です。普段のカードゲームの記事と異なりかなりプライベートな話。
前職を去り、今一度自分を顧みて何がやりたいとなった時、1つ頭に浮かんだトピックが「DTM」「作曲」。リズムゲームや数多の音楽に触れてきて人並み以上にはこの手の話には関心があり、変わり目にあたる今こそ一度腰を据えて向き合いたいと思ったという経緯があります。
その第一歩として、音楽理論の基礎の基礎を取得するというのが今回取り組んだ事柄という訳で、それについての自分語りとなります。相当薄っぺらい内容のため気負わずお読みいただければと思います。


作曲のために

今、手軽に作曲を始める近道はDTMの会得。
楽器演奏の素養が無くとも、PCと少しの機材さえあれば多種多様な音色を組み合わせて1から楽曲を組み上げられる時代だと言う事は少し調べれば誰でもすぐに知る所となります。

DTM情報サイトの初心者向け記事に躍る文面

しかし、大前提としてそれは音楽の知識やセンスがあっての話。好きな音が打ち込めるようになった所で、曲として織る事が出来ずに音止まりになってしまっては意味がありません。
軽い気持ちでDTMを初めてみたいと思い勇んで機材を揃えたはいいが曲の作り方を知らずに挫折する事例も多数ある模様。

考えてみれば自分もそうじゃんと気が付きます。筆者は人生の中で数多音楽を聴く機会こそあれど、学・素養としての音楽について真面目に向き合った事が殆どありません
未就学児の頃に通わされていた音楽教室は講習内容そっちのけで機材の方に夢中、小中学校の頃はいつまで経っても自分の命令を聞かない安物の管楽器に腹を立てて授業を抜け出すような真似をしていたので身に付くモンも身に付きませんでしたね

和音を使う楽器(ピアノ・ギターのどちらかが槍玉に挙げられる事が多いようです)の演奏を学ぶのが近道という記述も多く見かけたのですが、現在進行形で音ゲーで指が意図しない動き方ばかりすると見悶えている手前乗り気になれない…
ではどうするのが正解なのか?最後に残った道が「音楽理論を1から学ぶ」という事になる訳ですね。
音楽理論の在り方のようなもっと突っ込んだ話(例えば音楽理論を学んだだけでは作曲が出来るようになるわけでは無い、みたいな事柄)を知るのはここからもう少し後の話になるのですが、物事のためにはまず前提知識から始めるのが吉という事で、改めて初学者になるという決意を固めます。

入門の仕方を誤らない

何も知らずに音楽理論の初歩をインターネットで調べた結果、のっけからやれ「3度の音」だの、やれ「スケール」だの、知らない単語の連打に脳天を貫かれ、開始1分で無残にもボコボコ…
検索エンジンに音楽理論と入力すると、サジェストに「難しい」・「不要」といった不吉な単語をお出しされる段階である程度覚悟はしていましたが、まさかこれほどとは、本当に何の事を書いてあるのか全く分からなかったです。

同じ高さの音を「1」度って呼ぶなんて知らないんですけど…

何も知らない状態でこんな状態に置かれ続けようものなら確実に圧殺される…書店で適切な入門書を探すのが賢明であると判断し、インターネットの記事たちは後で知識が付いた後に読んだら面白そうだなあと感覚で判断した物を少し選んでブックマークの底に閉じ込める事に。
とにかく、ドレミファソラシドとハニホヘトイロとCDEFGABが同じモノを指している事すら知らないザマの人間でも底から学んでいける媒体を発見せねばならない
そんな経緯で、選んだ書籍がこれ。

かわいい~

ナツメ社より『OzaShinの誰でもわかる音楽理論入門』。
講師の「わおん」が初学者の「おんぷ」にレクチャーする形式で進む入門書で、小学校の音楽の教科書に書いてありそうな基礎事項から始まり、所謂「コード進行」の根幹にあたる音の役割に至る内容まで、一通りの内容を網羅しています。
書店の立ち読みで序盤のチャプターを見て「これだ!」と確信を得て購入し、その後内容をノートに写し取り内容を要約するような形式で勉強。わおん・おんぷの可愛さもモチベーションの助けになり、苦にならず学習できました。

学んだこと

以下に、自分が音楽理論の初歩を学んでいて「そうだったのか!」と思った事柄をいくつか記しておきます。
自分より先に音楽理論を学習したり、知識・経験を持ってる方にとっては「何を今更」という内容ばかりのためこの項はスルーして頂いて構わないのですが、昔聞いた断片以外何も知らない人間にとってはこの程度の内容でも新鮮に映るのだという事が伝われば幸いです。

音程と全音・半音

所謂ドレミファソラシドで、「ミ」に対して「レ」と「ファ」のように隣り合う音は2度の関係にあると言うのですが、
・その2度の音に2種類の距離の差があること
・その距離の差を「全音」・「半音」と呼ぶこと
・その違いはピアノの鍵盤を見れば一目瞭然であること
を会得しました。

白鍵と黒鍵が所々隙間を作りながら交互に並んでいる
この時、レ→ミは黒鍵を挟んでいるが、ミ→ファは黒鍵を挟んでいない
この位置関係が音の呼び名を決める

音楽の授業すらもまともな姿勢で通ってこなかったため、ピアノの黒鍵の並びがこうなっている事・そしてそれが多大な意味を持っている事も全て初知り。
その過程で、何故か語彙だけは知っていた「メジャー・マイナー」「長3度・短3度」といった言葉の意味も知り、十数年越しで音の名前の意味を肚落ちして理解する事が出来ました。

和音

コード進行とか言われても「むずそう…」という感想にすら至らず、最初から思考停止。まあコード(和音)が何の事かも知らなければ当然そうなるのは火を見るより明らかです。

コード(和音)は複数種類の音を同時に鳴らして作る音。
上記ドレミファソラシドに1:1で対応したコードが存在し、それぞれが時に安定させる・不安定にさせるといった役回りを持ち得ることを会得しました。
進行という名の通り、これは一種のプロセスであり、それをラインとして形作るパーツがそこに存在している…というような理屈で理解しました(あくまで個人的な形容であり、人によっては全く頓珍漢な事を言っているように感じるかもしれません)。

コードの名称

「セブンス」・「sus4」・「ナインス」…うっかり何も知らない状態でコード進行の事を調べると脳天を目掛けてすっ飛んでくる謎の言語たちで、初学者が情報量の多さに脳を蹴倒されて挫折するという事例も後を絶たないそうです。

そんな名称も、上記の通りピアノの鍵盤をベースとした知識を下地にした状態で一個一個順繰りに肚に落としていく事で理解を進めていきました。

数字が持つ意味を知っていれば、コードの名前が示す意味も入ってきやすくなる

今後

今回学習に使用した書籍のあとがきでは、音楽理論について以下のような言葉で締めくくられています。

音楽理論は人類がどのような音楽を好み、発展させてきたのかという、いわば歴史書のようなものです。その歴史から学んだことをどのように生かすかを考えることが、個性を磨くことにつながると思っています。

『OzaShinの誰でもわかる音楽理論入門』

音楽理論について言及したブログではこのような文面も。

音楽的な感性を磨くための時間を99%とするなら、音楽理論のために費やす時間は1%でいいと私は思う。しかし、この1%が0%であってはならないし、逆にここが10%を超えるようならばそれは配分に問題がある。

この意味において「音楽理論さえ覚えれば、コード進行で悩まなくて済む」と思っているならそれは大きな誤解であり、いわゆる音楽理論はそんなことに関しては何も教えてくれず、音楽理論を勉強すればコード進行の勉強は「終わり」ではなく、むしろ「始まり」である。音楽理論を勉強したあと、ようやく我々の真の音楽的体験が始まるのである。

やねうらお音楽理論ブログ 音楽理論俯瞰図

つまり、理論についての学習は確かに重要・大切ではあるが、延々とそれに囚われる事は推奨されず、自分の世界を作る事に余念がなければならない…という事です。
そういう意味では1冊入門書を読了して初めて「門を叩いた」ぐらいの立ち位置と言えます。
ここから頼れるのは(先人の知恵も己の裁量でいくらから外部から取り入れられはすれど)自分の感性になる訳ですね。

この学習で得た知識を無駄にせず、より鮮明に音楽の世界を深く感じるためにも、学習と探求をこれから始めたいと思います。
そうですね、次のステップは…DAWのマスタリーでしょうか?生憎今の所1音打ち込むだけでも数分要する体たらくなため、とにかく慣れる所からですかね…
この体験談が、同じように知識は持ち合わせていないが漠然と音楽に関心はあるという方にとって少しでも動機となれば幸いです。それでは。


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