針が示す方へ

みなさまおまたせしました。

ついにこの時間が来ました。

2023.3.15
リリースされたKolokolにとっては4枚目の全国流通版
「Compass/Insomnia」


🧭Compass公式MV🔔

解釈が難しいこの曲。
実は以前に少し触れていたのですが、それ以上の説得力を得られるものが乏しく、途方に暮れたまま下書きに眠っていました。


やはり、と言っては早計。
FanfareというKolokolにとってのある種特別な楽曲が鍵になっているのではないかと思い、
何度も読み返し聞き返し、現場で踊り、そして泣き。

捉えられたのかなあと思う一方、
まあそもそも「囚われることのない」様々な世界観なので
ふわふわした感じでも許されるかと。
人の数だけ、解釈があるのが歌詞。

作詞作曲はともに、偉大なる”にしらんご”でおなじみの西羅和貴さん。

幻想的なストリングスで、物語の始まりを告げるように曲は進みます。
イントロ1音名(?)でオルゴールを開いたときのような音が聞こえなくもないのですが、
これが”何度も鳴らしたオルゴール”の最後の音ともとれて、
何度も鳴らし、その役目を終える。
最期の音。
そんな予兆を思い起こさせる開幕。

あきほちゃんの「君」へと語りかける歌詞から入り、

こんちゃんもそれに続きます。

”この世界は君のもの だから好きにしたらいいんだよ”

まず注目すべきはこちら。
ファンファーレでは鼓舞するような内容が象徴的に
”君が主役のストーリー”
とサビで顕れます。

(以前は紹介だっただけにしても、なんともうっすい記事だったことに読み返していてびっくりしました)

世界は君のもの。
君の思い通りに好きなようにできる。なんだってやれる。

文字通りのまま解釈できますね。

そして次が特徴的な一節。

”蕾が花を咲かすように
鳥が歌を歌うように
そこにいるだけで世界を彩る”

さきちゃんときのちゃんが紡ぐこのパートは、
一見するとありふれている歌詞に思えます。

花のように儚い~とか
散り際に美しく~とか、よく見ますね。

これは禅の考え方なのですが、
「百花為誰開」
-ひゃっかたがためにかひらかん-

花を見て綺麗だとか人は思いますが、
花はそう言われるために咲いているわけではない。
花はただ花としてそこにある。
転じて、自身の思うことを貫き通して全力でやれば、見る人が増え、次第にみなが賞賛するような大人物へとなる、というように解釈されています。
ただ無心で。全力で。

この境地に至るのはまあ困難ですが…………。

Fanfareの1番の歌詞に
”咲いた花は言う どうでもいいって”
これも意味はわかりつつも気なく見逃してしまいそうですが、
元が同じなのかなあと。

そもそものお話。
Kolokolの根底、コンセプトを今一度立ち帰って考えてみると、
ミスリードに陥っていたことが最近わかりました。

「囚われることのない世界観を叙情的かつ繊細に歌い上げる。」

一見、??となりそうですが、
まあ一言で申しちゃいますと、
物語チックな、ファンタジー的な、
おとぎ話の世界のような感じを想像していただくのが一番近そうです。
Bookmarkや千年樹物語に現れる物語性。
絵本の中の世界のような、
これらから想起されるのは西洋的な物語。
Strawberry Pieなど、神様というワードから神聖な教会的なイメージ。
総じて、日本的なイメージとは離れていたので、
考えもしなかったのかもしれません。

ですがそもそも、
ロシア語とはいえ、
「鐘」
をグループ名としていることを思うと、
仏教的世界にこそそのルーツを辿ることができるのではないかというところに到達しました。
キリスト教的世界観における鐘の意義は「祝福」
仏教的世界観における鐘の意義は「供養」「魔除け」
のような感じです。

(まあこれはパラダイムシフト的なあれで、自分の中の解釈の視野が拡げられた、という話です(_ _))


次にCompassの意味について考えてみましょう‼️
(前回の部分と被ります)


意味は辞書から「羅針盤」や「方位磁針」
拡げて抽象的に表すと「行く先を示すもの」と言えますかね。
語源としては先にみなさんが想像するかもしれない文房具の、そう円を描く道具のコンパス、あれが先らしいです。
「com=一緒の」「passus=歩幅」
等距離の点を描く、円を描くというものが元であるようです。

ありきたりかもですがこの意味で捉えると、

「みんなで円になって一緒の未来を描く」

のようなメッセージを感じられるとともに、

人生の道に迷ったとき、
何かにぶつかってどうすればいいのかわからなくなってしまったとき、
そんなときにこのCompassという曲が指針になる。
この曲(Compass)を心に持っていることで進む道がわかる。
と言う風にもとれるのかなあと思った次第です。

そのたびに思い出す「君」というのが誰(何)なのか。

アナザースカイ的な、心の故郷とか拠り所みたいな? 


そしてこの曲と同時にリリースされたのがInsomniaなのですが、
不眠症と意味はまた難しいのですが、
1番の歌詞
”道を外せば戻れない”
”足跡は辿らず進むの”
というのを見てると、
やはりどこかCompassとは切っても切り離せないような歌詞がちりばめられており、

”決して振り返らずに進むの”
”果てなく続く綺麗な空が ~~ 広がってますように”
とあるように、

どちらも前に進むのを鼓舞するような決心が根底にあり、
活動5年をむかえたKolokolちゃんが決めたこの道の先が、
どうか明るいものになるようにという願いも込められていたらいいなあと。

この2曲が並べられたのは偶然ではないのかもしれないですね。

Kolokolの曲がどこか、裏で繋がっているかのような歌詞の散りばめられ方が見られますが、
完全にパズルのピースのようにハマるというわけでもないところがやはり「囚われることのない世界観」を表しているのかなとまた考察の余地が拡がります。

Bookmark”鐘が鳴った”

Give it up”鐘を鳴らせ”

Kolokolにとって欠かせないもの。

みなさんも何か行き詰まってしまったときや悩んだとき、鐘の音を思い出してみてはいかがでしょうか。

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