英語も家族の形も一つではありません
「どうしてうちにはパパがいないの?」
幼稚園に通い始めた娘が、ある日母親に質問をしたそうです。母一人、娘一人の家族でした。母は図書館でみつけたこんな絵本を、娘に読んであげることにしました。
『いろいろ いろんな かぞくのほん』
(原書: ”The Great Big Book of Families”、Mary Hoffman メアリ・ホフマン 文、Ros Asquith ロス・アスクィス 絵、杉本詠美 訳)
この絵本は、家族の形に「典型的」などという決まりきった形や大きさなどは存在せず、家族が100あれば100の形があることに気づかせてくれます。住居、教育、仕事、休日の過ごし方、食事、衣服、ペット、お祝い事、趣味、外出、気持ちなども多種多様。すべてが愛おしく、大切な家族のあり方で、平等に尊重されるべきものであることを、優しい文とユーモアのあるイラストが、素敵に表現しています。
(*) adopt【他動詞】〔~を〕養子[養女]にする ・She adopted the orphan. : 彼女はその孤児を養子にした。
(*2) foster【形容詞】里親の、里子の
著者のMary Hoffman(メアリ・ホフマン)さんは、イギリス在住の児童書作家。絵本から10代向けの読み物まで100点以上の作品があります。デビュー作の絵本『Amazing Grace』は、150万部を売り上げ、彼女の書籍は30か国語に翻訳されているそうです。
絵本で英語を学ぶ場合、著名な作品であればこんなメリットがあります。それは、世界中の方が、絵本の読み聞かせ動画をSNS等に投稿してくれていることです。同じものがたりの朗読であっても、地域や読み手の個性によって英語の発音もイントネーションも様々。家族の形が一つでないように、英語も一つではないことにあらためて気づきます。
まずは米国人による読み聞かせ。一部の人には最も聞きなれた英語かもしれません。
※Waukegan Public Library(米、イリノイ州)
次は、英国ロンドン在住の方の読み聞かせです。巻き舌にならない r の発音(non-rhotic)など、米国とは異なるのがわかります。
※Anna McNamara(英、ロンドン)
次の方は同じ英国でもマンチェスター在住の方の読み聞かせです。多くの方が聞きなれた英語とは異なり、わかりづらく感じるかもしれません。”The grea(t) book”や、”Wha(t) happened’”の(t)の音が脱落するなど、何度も繰り返し聞くことで、その特徴を掴むことができそうです。
※Miss Dodd(英、マンチェスター)
下記の方は、アイルランド在住の方のようです。
※Callum The Bear(アイルランド)
最後に、英語ではありませんが、広東語版の読み聞かせもありました。
※Cantonese Mommy
秋を迎え、読書にも最適な気候となりました。あなたのお気に入りの書籍に、じっくりと向き合う時間を作ってみてはいかがでしょうか。
(*)参照リンク
※英語はひとつではありません チャールズ先生(横浜・大坂上) ETCマンツーマン英会話
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