見出し画像

もはや新築の時代ではなく、改修と維持管理の時代

Linkedin投稿から転載

やりたい仕事を見つけるコツ

先週末、恩師のご逝去の報に接しました。恩師とは、大学時代に在籍した研究室の内田祥哉先生です。先生は、96歳で5月3日、安らかに旅立たれました。

先生とは毎年の新年会でお顔を拝見する機会があり、卒業生は新年のご挨拶と近況報告をするのですが、私には不動産管理の仕事で報告することが思い浮かばず、いつも挨拶をするのみでした。

永眠された報を聞いたときも「結局、先生に何も報告出来なかった」と、悔しい想いが頭に浮かびました。

とはいえ、私が「建てた後の仕事」をしているのは、内田研究室に在籍したからこそです。

なので今日は、私が就職先を決めた理由を振り返り「やりたい仕事を見つけるコツ」について書こうと思います。

結論から言うと
「やりたい仕事を見つけるコツ」とは「やりたくないことから考える」ことです。

私の場合、次の3つのステップを踏みました。
1)興味をもったことを調べる、やる
2)やりたくないことを考える
3)この仕事をやろうと決意する

1)と2)は、行ったり来たりしながら、ある段階で、3)決意します。この決意は後で変わっても問題ありません。気が変わったら新たな決意に従って進めばいいのです。

私の場合はこうでした。

1)興味をもったこと ※項目の説明は省略
・法隆寺
・伊勢神宮
・センチュリーハウジングシステム
・スケルトン・インフィル住宅

2)やりたくない(できない)こと
・意匠設計をしない(才能がない)
・新築ディベロッパーを選ばない:リフォームの時代になる
・アトリエ系設計事務所には就職しない:給料が安いと思った
・転勤のある企業に就職しない:勤め先の都合で引っ越したくない

3)この仕事をやろうと決意する
・リフォーム部門のある会社に決定

【やりたくないことを考える】

あなたの就職先選びにも
参考になればと思います。

この投稿の冒頭で、

「結局、先生に何も報告出来なかった」
と、悔しい想いが頭に浮かびました。

と書きましたが、

先生のインタビュー記事を読み返していると、最後にこの文章を見つけました。

”もはや新築の時代ではなく、改修と維持管理の時代に入っている。
これからはリハビリテーションがより重要になってくるでしょう。それら問題に取り組み、建築を長持ちさせる。あるいは、そういう価値のある建築をつくっていく――大事なことはそれに尽きると思います。”
リハビリテーション wikipedia
「再び適した状態になること」「本来あるべき状態への回復」

これはまさに「建てた後の仕事」です。
先生は、これからは「建てた後の仕事が重要になる」と仰っていたのです。

私が内田研究室出身で「建てた後の仕事がしたい」と思ったのは至極当然の流れでした。

そう考えれば「先生に何も報告することがない」なんて見当違いなことです。

ここで、先生に胸を張って自分の仕事を報告できるよう
「建てた後の仕事”住み継ぎデザイン”」を追求していくことを宣言します。

先生、いつもご指導いただき
ありがとうございます。


この記事が参加している募集

忘れられない先生

スキ!を押してじゃんけんしましょう。 さて、あなたは(ぐー・ちょき・ぱー)何を出しますか? それでは、 じゃんけん、ポン!