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ブチギレないためには「生意気な後輩」が必要だったんだ【アンガーコントロール】

ブチギレそうになったけど、心の中にいる生意気な後輩(元システムエンジニア・現ホスト)のおかげで怒らなかったという話をします。

先日、最近ちょっと有名になっているごはん屋さんに行きました。
私のTwitter(新X)すら追っている奇特な人は私が最近ボンディに行ったことを存じていると思いますが、あそこのお話ではありません。もっともっと前のお話です。先日っていったけど。

閑話休題
ちょっと有名なごはん屋さんといったら少し気合が入ります。
私は新しいお店に行く前はそのお店のシステムを予習したり、メニューをあらかじめ確認したり準備を怠りません。
その日も完璧に「あれを頼もう」という意思をもって席につきました。メニューも適当に眺めますが、目から入った情報は素通りしています。
なぜならこのメニューはさんざん自宅で見たものなのです。ネット社会バンザイ。
「初めてのお店なんだから迷惑をかけたくない」という小心者の中でも小心者のような存在なのです。
特に今回は一人での来店ですので、余計に小心者になってしまいます。

ということで店員さんを読んで注文を行いました。
ここまでは良かったんです。
ここまでは良かったんですが、実はそのお店には注文後に好みを聞かれるシステムだったのです。
家系ラーメンでいう「麺の硬さ、スープの濃さ、脂の量」みたいなやつですね。
「にんにくどうしましょう?」と一緒ですね。(例えが全部ラーメンで申し訳ないです)
そしてこのお店、その選択肢がなんと4種類もありました。
これは私のデータにはありません。そしてお店の張り紙なんかにもそのシステムは書いていなかったのです。

私は慌てて「それぞれどんな種類あるんですか?」と恐る恐るしどろもどろてんわやんわ聞いてみました。
誇張なく表現しますが、店員さんは軽い舌打ちをした後「その選択肢が全部書いてあるリスト」を私によこして「決まったらまた声かけてくださーい」とどこかへ行ってしまいました。
ぽかんとしている私をよそに裏に引っ込んだ店員さんは「あのリスト久しぶりに使ったわ」など語尾に草が生えてそうな口調で他の店員さんにお話しています。

「あ、これは」

となりました。
「あ、これは」ですよね。
流石にちょっと頭にきます。
私はお店と客は対等な存在だと思っています。
お客様は神様ではないですし、店員さんは絶対ではありません。
店員さんはお金が欲しい。
お客さんは食べ物が欲しい。
その関係で成り立っているものだと思っています。

だからその店員さんの「有名なうちの店の注文方法くらい当然知っておけよ」対応にかっちーんときてしまいました。
表現が古臭くてびっくりしていますが本当にかっちーんと来てしまいました。
しかしながらここで、ふと頭に浮かんできたのは心の後輩、高橋(仮名)です。

高橋(仮)がここにいたらどうなるか。
私のように「あ、これは」と気づいて怒りがこみ上げてくるというよりも、
まず舌打ちした店員に

「はああ?」(クソデカボイス)
「なんだあいつ?」
「あいつどういう態度だ?」
「先輩も聞きましたよね?」
「きっしょ」
「裏でなんか話してるし」
「表で話せや気持ちわりいな」
「マジで腹たってきた。先輩ここは奢ってくださいね?」

と矢継ぎ早にまくし立ててくるに決まっています。
「君も直接じゃなくてぼくに話してるじゃん」とか
「なんでぼくが奢るの?」とか色々言いたいことはありますが、怒りをあらわにするのが容易に想像できます。

私はその心の高橋(仮)の存在により、自分の怒りをそっとおさめることが出来たのです。
だって私の怒りは高橋(仮)が全部言ってくれたからです。
「これ高橋ならブチギレ案件だな」
と想像してしまい、笑いすら出てくる始末です。

しかしながらこのまま注文するほど私の心は広くありません。
私は席をたち、そのまま店の外に出ました。
その日はそのまま近くのラーメン屋さんで食事を済ませ、帰路についたのでした。
その際に高橋(仮)に「ふええ~こういうことがあったんですよ~」とラインで報告した結果がこれです。

もはやそれ以外の言葉はいらないと言わんばかりの返信で安心しました。
相変わらずウチの自慢の後輩、高橋(仮)はぶれません。
私の心のうちに高橋(仮)がいる限り、高橋(仮)が悪口を言ってくれる限り、私はブチギレるなんてことは無いのでしょう。
いつも心に生意気な後輩。
アンガーコントロールにはこれが大事なんじゃないかなと思いました。

そして後日談と言うか今回のオチなのですが、

案の定というか予想通りというか、そのお店が潰れているということを最近知ったのでこのエッセイを書いてみました。
まあ当然っちゃ当然です。
あの人、社員だったのでしょうか。
バイト一人があの態度ならそれでお店が潰れるとは思えませんが、お店全体に調子乗っていたのかも知れませんね。

まあ料理が食べられなかったので残念ですが、エッセイ1本分のネタになったので良いとしましょう。

ありがとう高橋(仮)。
皆様も、生意気で感情を爆発させる後輩は心に忍ばせておくとよいですよ。
今回は以上です。
それでは。





おまけ
そういえば、なんかあんまり出したこと無かったんでよかったらフォローお願いします。
https://twitter.com/ikiC1884
普段は面白いことばかりつぶやいています(あまりにもな宣伝)
どうでもいんですが、
「Twitter(新X)」
って表現している人間、私だけだと思っています。

サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。